【高口ようこ一般質問2022-9】働くひとを守ろう!非正規公務員とインボイス問題

2022/11/29、練馬区議会、高口ようこの一般質問、9つ目のテーマは……

「働く」!

ジェンダー差別をはらむ、会計年度任用職員(非正規公務員)。

元アニメライター、声優ライターを10年以上してきた経験から、
インボイス制度反対の「ボイクション」。

一人ひとりの多様な働き方が、尊重され、
ひとりでも食べていける給与、待遇改善がなされるように……!

参考【勉強会11/13】練馬区の会計年度任用職員(非正規公務員)問題を考える

↓以下、質疑です。


会計年度任用職員(非正規公務員)問題

★まちのあり方の変化

PTA、町会、介護や子育て支援など…
専業主婦モデルで成り立ってきた地域社会

今は共働きが当然となり、様々なボランティアが成立しなくなりつつある、
過渡期です。

この先の地域社会を考えたとき、
機械では置き換えられない
介護や子育てのようなケア的労働に対し、
ひとりで食べていける給与の保障が欠かせません

そのためにも、会計年度任用職員制度の改善は、避けて通れません。

★正規職員のあり方も変質

官製ワーキングプアの問題に詳しい竹信三恵子氏は、

  • イレギュラーだった1年任期の非正規公務員が、
    会計年度任用職員として合法化したことと、
  • 窓口等の委託の進行。

それにより、正規公務員のあり方も変化した…と警鐘を鳴らします。

住民の生活に密着するケア的業務は、非正規や委託が担い、
正規職員はそれを決済し、統治する。

「生活型から治安型へ」の変化、
公務そのものの変質です。

★背景にあるジェンダー差別

その背景には、

  • 本来業務=男性
  • 周辺的業務=女性

が担うというジェンダー差別があり、

会計年度任用職員は「夫セーフティネット」
夫がいるから困らないという思い込みが利用されていると、

竹信氏は指摘します。

 

1Q:ジェンダー差別を認めよう!

練馬区の「民間でできることは民間へ」という方針のもとには
公務員と公務そのものの変質があることを危惧します。

持続可能な区民サービスのためにも、
生活に密着した公務に立ち返り
会計年度任用職員の常勤化や専門職常勤化が必要です。

そのためにも、非正規公務員のジェンダー差別の構造を認めることが、第一歩です。

区の管理職の大多数が男性であり、
男性優位社会の恩恵を受け、維持し続けながら
「女性差別ではない」ということ自体が、
差別の構造そのもの
と考えます。

お答えください。

練馬区A(総務部長)
  • 会計年度任用職員制度は、従来の臨時・非常勤職員の任用および処遇上の課題等に対応するため、創設されたもの
  • 区では、制度改正の趣旨や総務省が作成した「事務処理マニュアル」に沿って制度を構築し、
  • 期末手当の支給や、一部の職について報酬額を引き上げるなど処遇を改善しています。
  • 会計年度任用職員の職は、職務の内容や責任の程度・度合いを、常勤職員の職と異なる取り扱いとしており、
  • 会計年度任用職員を常勤化する考えはありません。
  • 組織運営においては、男女を問わず能力・実績のある職員を登用していくことが重要です。
  • 区では男女を区別することなく公平・公正な昇任選考制度に基づき、職員を任用してきました。
  • これからも、能力・実績に基づく登用を進めてまいります。
  • 今や、会計年度任用職員の存在なくして公務は成り立たないのに……
  • 月16日など無理やり非正規でいられるような時間帯等を設定。
  • そして、仕事が終わらないからと、サービス残業の実態も……
  • 実態に即した雇用はアタリマエ!正規職員にすべきです!
  • そしてジェンダーについては、いつものテンプレート=差別的発言……。
  • 女性は能力がないから管理職が少ないのだ、と言っているに等しい答弁です。
  • 事実・結果として、差別的状況が生まれているなら、その差別の制度、構造を解消する責務が、練馬区にはあるんですよ!

 

インボイス制度反対!

ゆたかな地域社会のためには、働くひとこそ大切です。

しかし現実には、インボイス制度など、働き手を追い詰める制度が進んでいます。

私は10年以上フリーのアニメライター、声優ライターをしていましたが、
今、声優やアニメーターが立ち上がり、「VOICTION(ボイクション)」として、
インボイス反対の声をあげています。

 

2Q:創り手を守ろう!

同団体のアンケートでは、年収300万以下が72%。
23%が、インボイス導入で「廃業するかもしれない」と回答。

練馬区の魅力でもあるアニメ業界が、危機的状況です。

多彩な中小事業者、個人事業主がいてこそ、文化芸術も地域経済も花開きます。

アニメや文化芸術に力を入れるというなら、その創り手を支えるべきです。

区の考えを伺います。

練馬区A(産業経済部長)
  • 消費税は、事業者が売り上げに係る消費税額から、仕入れに係る消費税額を控除し、納付します。
  • 消費税の複数税率に対応するため、仕入税額控除の方式として、
  • インボイス制度が令和5年10月から導入されます。
  • 国は制度開始にあたり、免税事業者等からの課税仕入れにおいて、仕入税額相当額の一定割合を控除できる経過措置を設けています。
  • また、国は、フリーランスなど小規模事業者を対象に、納付額の負担軽減策の検討を行っていると報道されています。
  • 練馬ビジネスサポートセンターでは、区内事業者からのインボイス制度に関する相談に丁寧に応じています。
  • 引き続き、税務署や区内経済団体等と連携し、国の動向を注視しながら、インボイス制度の周知に取り組むとともに、
  • 区内事業者の事業活動を支援してまいります。
  • 「支援」するならインボイス制度反対しかないでしょ~~~(涙)
  • そしてわかりにくすぎる説明……皆さんこれで理解できますか?
  • この答弁が示す通り、わかりづらすぎる制度であることも、問題の一つ。
  • 練馬区のこの答弁で、「練馬区のアニメ業界も、中小事業者も個人事業主も安泰だ!大丈夫!」と思える方が、どれほどいるでしょうか………
  • はなはだ、不安です。練馬区の経済が、危うい。
  • 練馬区は、現実を見つめて、国にインボイス制度反対の声をあげるべきです!

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