【高口ようこ一般質問2022-8】アートの力と、練馬区立美術館問題

2022/11/29、練馬区議会、高口ようこの一般質問、8つ目のテーマです!

練馬区の大問題である、練馬区立美術館の改築。

参考【練馬区立美術館】二次審査公開プレゼンの前に…数字のミスリードに異議あり!

そもそもアートは……
反対意見をバッサリ切り捨てるものではなく、
多様な考え方を受け入れ、認めながら、
ともにあゆんでいくためにあるものでは?

練馬区のやり方そのものが、アートじゃない!!!

という問題意識はありつつも、
それでも前向きな提案を含め、質疑したのですが。

しかし、返ってきた答弁は、あまりに残念で……。

練馬区のやり方そのものが、アートじゃない!!!
という思いは、ますます強まる一方なのでした……。

 

↓以下、質疑です。


アートの力

アートの力も、ひととひと、ひとをまちをつなげます

 

11月開催のコミュニティコーディネーター講座
アートはなにをつなぐ? 〜まちぐるみで子どもを育むためのアートの視点」では、

  • 秋田喜代美・東京大学名誉教授、
  • 瀬戸内国際芸術祭等で名高いアートディレクター北川フラム氏、
  • まちの保育園代表の松本理寿輝氏

が、アートの力について語りました。

 

1Q:スローに、乗り越えながらつながる、アートの力

「アートは一人ひとりが違う上に立っている」

あなたがあなたでいられ」「分けずに共存できる

「大きな制度や効率性ではなく、その人のテンポや心

「ぶつかり合いながら、異質さを超え、本質でつながれる

「ファストではなく、スローなプロセス

ともにあゆむことで、乗り越えながらつながる、アートの力

 

これらの発言を踏まえ、アートの力とは何か、区の考えを伺います。

練馬区A(地域文化部長)
  • 11月に開催された講座での発言について
  • 誰がどのような趣旨で発言されたのか、前後の文脈も分からず、
  • 切り取った言葉だけをとって解釈することはできません。
  • アートを含めた文化芸術は多面的であり、様々な受容や意見があることは、文化芸術の持つ優れた特性の一つであると考えています。
  • 「分からない」で切り捨て、とは……。
  • 反対のパブコメも一切無視しながら、「受容」とは……………!!!??(驚愕)
  • 事前にきちんと説明したし、答えにくいというから、答えやすい質問に変える調整までしたのに……
  • こういう答弁にしかならないなら、もっと「分かる」まで説明しましたよ……”対話”しましょうよ………
  • 残念です……
  • でもそういう対話をしないのが、今回の計画だということが、改めて、よーーーーくわかりました……。
  • そもそも、質疑の中で引用することはよくあることです。それを「分からない」で切り捨てられたら……今後もそんな切り捨てが行われるのではないかと、危惧もします。

 

くらしの中のアート

練馬区立美術館改築は異質さを排除し
ファストに進んでいると私には思えますが、

そんななか、練馬区のアーティストが、
活動の場や助成金の少なさを理由に、他区で活躍されているのを見るにつけ、
歯がゆい思いでいっぱいです。

たとえば、豊島区等が主催の「東京芸術祭」では、
『くらしチャレンジ(大人とこどものための戯曲集)』という、
生活の中で演劇をする試みが発表されました。

ハコやイベントに来るハードルが高い人、忙しくてできない人に届いてほしい
アートとくらしがどこまで近づけるか
の挑戦だと、企画者の一人から伺いました。

アートはくらしの中で生まれる、見つけるものであり
くらしのなかにアートがふっと入っていけること

様々な「かかわりしろ」があり
楽しみ方にグラデーションがあることが大切…とのこと。

 

2Q:ハコだけ立派でも、届かない…

建物を立派にするだけでは、
美術館に行く習慣がないひとには届かない現状があります。

現改築計画は、81億円もの建築費に加え、年間経費も増加

美術館の昨年度決算の支出は、2億4千万

増築した場合の8000㎡と同規模の延床面積を持つ
世田谷美術館(8,223㎡)の昨年度決算は、
支出が3億9千万円

億単位の増加が予測できます。

一方、美術館のみの改修なら、建築費も20億円台で収まる推計があります。

建物も大切ですが、リノベーションによって抑えた費用のうちから、

アートから遠いひとたちが、くらしのなかで関われる新しい試みや、
その担い手となるアーティストの支援を行うほうが

区民に広く文化が浸透すると考えます。

見解を伺います。

練馬区A(地球文化部長)
  • 区は、都心に行かずとも、みどりの中で優れた文化芸術が楽しめるまちの実現のため
    • 「真夏の音楽会」や
    • 「みどりの風 練馬薪能」
    • 「こどもアートアドベンチャー」
    • を開催してきました。
  • さらに、区民文化祭や区民美術展をはじめ、
    • 地区区民館等の身近な施設で
    • 区民の自主的な文化芸術活動が広く活発に行われており、
    • 区もその活動を支援しています。
  • 美術館再整備構想では、「まちと一体になった美術館」「本物のアートに出会える美術館」「併設の図書館と融合する美術館」の三つのコンセプトを掲げています。
  • 美術館を拠点に、
    • 「どこにいてもアートを楽しめる仕組みづくり」
    • 「区民のアート活動への支援の充実」
    • に取り組む考えです。
  • 現美術館は、展示・収蔵環境の維持やバリアフリーなど、多くの課題を抱えており、改修では十分な対応が難しいため、これらを総合的に勘案し、改築としたものです。
  • 引き続き、みどり豊かな住宅都市練馬にふさわしい、まちと一体となった、区民の皆様が日々の暮らしのなかで楽しめる美術館の実現に向け、取り組んでまいります。
  • 区は、区民の文化芸術活動支援に、何十億円もかけているでしょうか?
  • 今の規模で改修すれば、何十億円とおさえられます。
  • その分のうち、数億円でも、アーティストや区民の芸術活動に振り分けたら、すごいことができる……と高口は思うのですが……

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