サンライフ練馬の存続を求める陳情、質疑!練馬区立美術館改築の新問題「屋根の面積とりすぎ」が発覚…!【練馬区議会・区民生活委員会2024/4/25】
2024年4月25日、練馬区議会・区民生活委員会のレポートです。
サンライフ練馬の存続を求める陳情、質疑!
陳情はこちら。
簡単に要旨をまとめると、
- 『練馬区公共施設等総合管理計画(実施計画)』に掲げる、サンライフ練馬の廃止計画の撤回
- サンライフ練馬を存続させ、引き続き幅広い年代の区民が利用できるように
★パブコメでも、サンライフ練馬存続を求める民意ばかり!
『第3次みどりの風吹くまちビジョン』でも『公共施設等総合管理計画』でも、
パブコメでは、サンライフ練馬存続を求める意見ばかりでした。
【参考】『第3次みどりの風吹くまちビジョン』『公共施設等総合管理計画』のパブコメ結果が判明…練馬区立美術館改築はやはり反対意見ばかり!【2024/3/12区民生活委員会】
★サンライフ練馬問題=練馬区立美術館問題
サンライフ練馬が廃止される理由は、隣の練馬区立美術館を広く大きくするためです。
なので、サンライフ練馬問題は、練馬区立美術館問題とイコールです。
高口はその観点から、質疑をしました。
練馬区立美術館改築で、またまた新たな問題が……
次から次へ、問題が出てくるので、私も驚くしかないのですが……
★美術館の「多目的室」問題①広さ
まず前提として、練馬区は、サンライフ練馬を廃止する代わりに、その代替施設として、「練馬区立美術館の多目的室」を掲げてきました。
たとえば令和4年4月26日区民生活委員会での、多目的室についての質疑。
>300平米程度の予定で、コンサート等、柔軟に使えるような形で、今後、設計の中で機能や設備については検討していく予定
>例えば、稼働壁などによって部屋の区分利用を可能にするといったことも、これまでいろいろな御要望をいただいております。
>そういった設備、機能は、今年度、設計に入ってきますので、設計の中で検討していきたい
まとめると、
- 300㎡の予定
- 稼働壁で分ける
- 柔軟に使えるようにする
…ということを、練馬区はこれまで述べてきました。
このうち、1.の「300㎡」については、200㎡となり、100㎡も狭くなることが、基本設計で判明しています。
(基本構想の段階では、300㎡を示していたのですが……)
実は、高口が情報公開請求した資料を読むと、
「機械室等を動かして300㎡とるのは難しいか?」
と、練馬区自身が、300㎡を求めていたことがわかります。
しかし、設計事務所が、できない、と回答し、200㎡に縮小してしまいました。
★美術館の「多目的室」問題②間仕切りの限界
「2.稼働壁で分ける」の点ですが、現在の基本設計では、「2分割」、つまり2部屋に分けられるのみです。
この点、情報公開した資料を見てみると、
「多目的室の利用は混雑が予想」
「2分割より多くに分割して使用できると、ニーズにあわせて大きさを調整して複数部屋として利用できるので、設計上の工夫をお願いします(例:ココネリ会議室1,2、ココネリホール)」
と、練馬区が要望しています。
これに対して設計事務所は、
「入口は間口の都合上が2つが限界」
「2つで検討」
と回答。
部屋を細かく仕切って使いやすくするという点さえ、実現できないのです。
★美術館の「多目的室」問題③予約がとれない
「多目的室の利用は混雑が予想」
と練馬区自身が認めているとおり、多目的室の予約がとれなくなることは、高確率で予想できます。
今でも、駅近のサンライフ練馬の会議室や、貫井図書館の視聴覚室は、人気でなかなか予約がとれないと聞きます。
さらに、新たな多目的室では、ダンス、太鼓なども想定されており、体を動かす等、幅広い用途に使えるようになります。
これまでサンライフ練馬の体育室で活動していた団体も、
サンライフ練馬がなくなるぶん、多目的室に向かい、予約が集中する……
――誰でも、容易に想像がつきますよね?
この点、予約がとれなくなることはないのか?
そうなったらどう対応するのか?を聞いたところ……
他の施設を「ご案内する」
程度の答弁しかできない練馬区。
サンライフ練馬を廃止したぶん、場所がなくなること、予約がとれなくなることの想定や対応さえ、十分ではないのです。
★サンライフ練馬を廃止する分の面積は、どこへ消えたのか!?
多目的室は想定の300㎡にもならない200㎡にとどまり、
地下に移したことで、2部屋にしか仕切れない……。
これが、なぜ、起こるのか?
実は、大きく面積がとられる部分があります。
「シェイド」と呼ばれる、階段だらけの「屋根」の部分です。
そこも、面積換算されるのです。
なんと、
その広さ、450㎡!!!!!
多目的室も広くできないかわりに、屋根にそんなに……???
階段があって、そこで大きな活動ができるわけでもない、
天候や季節に左右され、気持ちよく使える期間がごく限られる、屋外の屋根の部分に、450㎡。
それよりも、多目的室を広くしたり、
使える部屋、つまり、屋根があって空調が効いて、天候に左右されず活動できる部屋(=当たり前のこと)
が少しでも多くあるほうが、はるかに区民ニーズが高いに決まっています。
↑白く見える部分が「シェイド」と呼ばれる屋根。大部分が階段。
★練馬区も、見直しを要望!
これについては、情報公開資料により、
練馬区からも設計者に
「シェイド(屋根)に本当に450㎡も必要なのかということを再考いただきたい」
と要望を出しているのです……。
★サンライフ練馬廃止と美術館改築の見直しは必須!!!
サンライフ練馬を廃止する分の部屋の確保も、十分ではない。
にも関わらず、450㎡もの貴重な面積を、階段だらけの屋根に使う。
しかも、「狭くなるから」といって、エスカレーターは上りだけ、下りエスカレーターさえ付かないのです。
屋根に使う450㎡を、違うところ、必要なところに回せばいいのでは……?
これで、サンライフ練馬を廃止することへの理解が、得られるわけがありません。
サンライフ練馬廃止と練馬区立美術館改築の中止、見直しは、どこをどう考えても、必要です。