防災(ペット、女性)&地方自治法改正の問題を、質疑!【2024/7/19総合・災害対策等特別委員会】

2024年7月19日「総合・災害対策等特別委員会」(総合特)のレポートです。

今回は、「防災」について2件、地方自治法もかかわる「地方分権改革」について1件の案件がありました。

防災の案件:2件

【1】令和6年度防災フェスタ

9月1日(日)10-12:30
中村中学校にて

https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/bosai/oshirase/bousaifes.html

【2】令和6年度震災総合訓練

※一般参加ではなく、避難拠点要員(区職員他)による訓練

↓この2件にまたがり、質疑しました。

★高口質疑1:ペット防災について★

高口Q:ペット防災についてのご要望を聞いている。
まず、協定団体にある「練馬区獣医師会」との協定内容とは?

区A:災害時、動物応急手当や保護、管理をする

Q:ペット受入訓練は何か所の避難拠点でできているか?

A:今回の震災総合訓練は、ペット受入訓練ではなく、受入の手順確認等を実施
・全校で行う

Q:地域のどの獣医師が手当に来てくれるか等、話し合いができている避難拠点は、何か所あるか?

A:どこという把握はしていない
・どの獣医師が来るか等はまだ決まっていない
・今後獣医師会と話し合い、対応していく

まとめ

ペットの同行避難は全避難拠点ででき、そのための手順確認等の訓練も行われています。

一方、災害時のペットの応急手当について、練馬区獣医師会と協定を結んでいますが、具体的なところまで進んでいないことが質疑でわかりました。

話し合いを進めるよう、要望しました。

 

★高口質疑2:女性防災リーダーについて★

高口Q:女性防災リーダー育成講座を受講した方は、どのくらい避難拠点運営連絡会に参加しているか?
去年からどのくらい増えたか?
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/bosai/bo_college/nerimabousaikouza.html

区A:講座後、区民防災組織に入っているのはおおむね3割
(どのくらい増えたかの答弁はなし)
・女性防災リーダーに限らず、増えるよう働きかけている

まとめ

せっかく講座を受講していただいたからには、その方々をしっかり、各避難拠点運営連絡会におつなぎし、参加していただくことが重要!

女性の視点での見直しが求められるなかで、区として積極的に、連絡会におつなぎし、増やしていく姿勢が求められます。

【3】地方自治法も係る「地方分権改革」について

特別委員会の「設置項目」の意味

そもそも練馬区議会において、「特別委員会」とは何か?

「設置項目を調査・研究するため」という目的で、設置されているのが、特別委員会です。
「設置項目」があるのが、常任委員会と異なる点。

なので、「設置項目」の案件は、通常の報告より、重要です。

今回、総合特の設置項目の一つ
「地方分権の推進および財政権拡充についての調査研究」
について、案件がありました。

それが「地方分権改革の取組状況について」です。

毎年報告がある「地方分権改革の取組状況」

こちらは毎年報告があるのですが、最新の
「第14次地方分権一括法」の概要が追加され、説明がありました。
https://www.cao.go.jp/bunken-suishin/ikkatsu/14ikkatsu/14ikkatsu.html

練馬区に関わるところは、以下の4点

①里帰り出産等における情報連携

・練馬区と、里帰り先の自治体で、健診の情報などを共有するのですが、これはすでに行っています。
・実態に、制度が追い付き、確立された形です。

②公立学校施設整備費国庫負担事業の対象を2か年→3か年に延長

・学校整備のさい、これまで「2年」が国費の対象
→それを「3年」に延ばす、という改正
・練馬区の場合、学校の改築は3年かかる
→これまで、初年度分は国費が入らなかった
→それが獲得できるようになる
・標準規模の学校改築の試算で、
2年で約2億円
→3年になると、追加で約3千万円
獲得できる見込み

これは、大きなことですね!

③大規模災害時に、区立施設の審査・検査を、民間でも行えるようにする

・平常時の事務には影響ない
・平常時は、区の建築主事が担当

④生産緑地法に基づく買取申出のあった土地に係る届出の不要化

・区の事務量が減少できる

★地方自治法改正は、どう影響する?

先日国会で通ったばかりの「地方自治法改正」については、資料はなく「口頭」での説明がありました。

それを踏まえて、以下、質疑をしました。

★高口質疑:地方自治法改正の議論を、練馬区でもすべき!★

高口Q:設置項目の「地方分権」とは真逆の方向性。
今回は口頭報告だが、資料を用意し、議論ができるようにすべき

区A:地方分権とは性質が異なる
・「地方分権と真逆」とは考えていない
・資料については、正副委員長にはかる
・全国自治体の会から「安易に行使」しないよう要請があり、付帯決議に盛り込まれた経緯がある

Q:個別法の改正で十分対応できるし、これまでもできたこと。
・要請したことは重要だが、
・付帯決議の効力がどこまでかは懸念
・「設置項目」の調査研究のため、今後練馬区議会でも議論すべきと求める

まとめ

これまでの安保関連の改正、解釈改憲に、今回の地方自治法改正(”緊急事態”には、国が地方に命令できる)が加わったことにより、もはや、憲法改正、改憲せずとも、戦争のできる下地ができあがっている…との指摘もあります。

それもあり、今回の地方自治法改正(改悪)は、とても深刻かつ重要…

練馬区としても、国に従うだけでない、主体的な判断、
より確固とした、しっかりした「自治」の姿勢が求められ、試されています。

最低でも、議論を尽くすべきと考えます!