ベビーシッター利用支援事業(東京ベビシ)、7/1スタート!他【文教児童青少年委員会・2024/6/18】
2024年6月14日、練馬区議会・文教児童青少年委員会のレポート!
★ベビーシッター利用支援事業(東京ベビシ)、7/1スタート!
★小中学校、区立幼稚園の児童数&学級数
★学童で連絡帳アプリ(Sigfy)導入
★練馬子ども議会、毎年気になること…
★中学生の海外派遣事業(オーストラリア・イプスウィッチ市)
の5点についてお伝えします!
ベビーシッター利用支援事業、7/1スタート!
議会資料
いわゆる東京ベビシ、東京都のベビーシッター利用支援事業。
練馬区でも実施をとの保護者からの声をたくさん頂き、議会内外で要望してきましたが、ついに実現しました!
★なぜ、今?
実現はうれしいけれど、もっとはやく実現してほしかった……
数年前「あの時あったらよかったのに」という方もいるだろう……と思い、
なぜ今の実施なのか?を聞いたところ。
区「区が必要と認めるとき、立ち入り調査を認めるよう、都に求めてきた」→それがかなった
「区が対応し、安全性を確認」できるようになった
からだと答弁しました。
なるほど。安全性も大切ですね。
でももっと、はやくできたら、とも思わずにいられません……(涙)。
★トラブルが起きたら…
たしかに、ベビーシッターについては性加害や事件もあり、心配な面はあります。
区は、何かあった時、「一義的には事業者の責任」で、都事業なので「都の責任」であり、苦情が出たときの「窓口の設置」を求めている、とのこと。
ただ、区としても意見を受け止め、子ども家庭支援センターと連携し、調査し、改善を要求する、とのことです。
しかし、「立ち入り調査を認めるよう、都に求めてきた」ために、導入が遅れたのですから、区としてのしっかりした対応が求められます。
★補助額→2500円(夜間3500円)
7~22時1時間あたり2500円、22~翌7時は3500円。
他自治体のHPより、1時間2000-3600円程度。
資格やできる内容により、金額が異なるそうです。
ただ、料金平均は2250円、8割が2200円とのことなので、おおむね補助額の2500円でおさまると思います。
★研修を受けたシッターのみが補助の対象!
補助対象となるのは、東京都の指定の研修を修了したベビーシッターに限られます。
事業者の中には、研修を受けていないシッターも「一定数いる」とのこと。
そのため、都のマッチングサイトから、事業者に直接申込する際に、
「ベビーシッター利用支援事業を使いたい」としっかり伝えることが重要です!
★補助金の受け取り方=後払い
利用料金を事業者に払ったあと、区に申請をし、後から支払われるかたちです(償還払い=後払い)。
毎月〆切のため、1ヶ月分はまとめての申請でOK。
方法は、郵送か電子申請のどちらかです。
★年齢上限は、小学生まで延長を!
利用の要件は、特にありません。どのような利用でもOK。
保育園幼稚園に通っていてもOK、育休中もOKです。
ただし……子どもの年齢が、未就学児に限られます。
小学生からは、ファミサポ、ファミリーサポートを利用して、とのこと。
ですが、たとえば上の子だけ小学生だと、別々に申請する必要があったり、大変です。
高口からは、港区のように、小学6年生まで利用できるように、と求めました。
練馬区は
「今年度から初めての実施。事業効果を踏まえて検討」
「今年3月のニーズ調査で、不定期な一時預かりの利用が未就学児は48.4%、小学生は17.3%」
「23区で実施している18区のうち、15区が未就学児対象」
と説明。
しかし、3区は小学生までやっていること、17%のニーズがあることから、年齢の拡大を、重ねて求めました。
令和6年度 区立幼稚園・小中学校の児童数&学級数
毎年出される、恒例の報告です。
★区立幼稚園の障害児数=46%
高口が確認したのは、区立幼稚園児147名に対しての、障害児の数。
69名とのことなので、46%。
とても高いです。
一方私立幼稚園は、園児数6300名に対し、障害児数は173名=2%。
今年度、区立幼稚園のあり方の方針が出されますが、この実態を踏まえ、かつ、インクルーシブの観点から、検討するべきです。
★先生の不足数は?
学級数に対して、先生の不足数を聞くと……
4月1日時点で、小学生で3人。
これは早い時点で解消したものの、
産休・育休・病休の代替教員が見つからない。
はっきり何名かはわからないが「かなり不足」しているとの答弁。
教員不足は、引き続き、深刻です。
★情緒障害の固定級の「設置の必要性を検討」?
いわゆる発達障害などの発達課題を抱えた生徒は、校内の別教室で個別指導が行われています(特別支援教室)。
それに対し、現在、「情緒障害の固定学級」を求める動きが、練馬区議会であります。
練馬区は「設置の必要性を検討」と、今回答弁しました。
「インクルーシブな練馬をめざす会」という会派に所属する高口としては、現在の日本の特別支援教育そのものが、国連から勧告を受けており、インクルーシブではないこと。その「検討」は、インクルーシブ教育からは逆行するものであると、指摘しました。
すると練馬区は、「多様な学び」になると、反論。
障害のある子どもを分けることが、「多様な学び」とは……物はいいようだな、と思いますが……。
一部の保護者から固定級設置の要望があるというのも、それだけ、今の普通学級が通いにくいことの表れであり、普通学級を変えていくこそが何より大事だと考えます。
★小学校の区立以外への入学者が、初の4%台に
「特別支援学校(都立)」「国都私立」への入学者数と入学率も出してます。
中学校では、22.6%と、例年と同じ状況。
一方、小学校は、例年3.7%を行ったり来たりしていましたが、今年度初めて「4%」となりました。
特別支援学校、国都私立とも、入学者が増えています。
学童クラブで電子連絡帳アプリ(Sigfy)導入
今年度、練馬区の小中学校で導入された連絡帳アプリ「Sigfy(シグフィー)」が、学童でも導入開始。
6/10スタートです。
★登録率81%
登録率は、5080人、81%。
「完全に紙をなくす、すべてをデータに置き換えるのは難しい」という区の答弁は、そのとおりだと思います。
一方で……100%でないと、そのための手間が増えることも課題です。
アプリなので、スマホがなく導入できない家庭もあると思いますが、「紙でなくては受け取れない」ことと、「紙のほうがいい」こととは、異なります。現場の手間を減らす観点から、登録を増やすこと、そのための区としての対応を求めました。
★改善点を要望
高口からは、学校で使っての改善点を要望しました。
(出欠アンケート→一度回答すると後から変更ができない。グーグルフォームなら編集できた。急な仕事で予定が変わる場合もあるので、変更できるようにしてほしい)
練馬区は、事業者は要望が多いものをアップデートで改善するので、区として整理して、申し入れ、改善を働き掛けたい、との答弁。
皆さんも、気になることがあれば、ぜひ練馬区に伝えていきましょう!
令和6年度 練馬子ども議会
こちらも毎年の案件。
【参考】練馬区HP:練馬子ども議会
今年度は、意見交換会7月25日、子ども提言発表会が8月1日に開催されます。
★昨年度の子ども議会、反映された施策は?
昨年度、タブレットの安定のため、Wifi整備を、との提言があり、
今年度中学校、2025年度小学校で、Wifiを設置するとのこと!
大きな予算です。
もちろん、子ども議会「だけ」の意見で決めたわけではありませんが、大きなこと。
子どもの意見で、実際に変えていくことが、重要です!
★毎年気になる①実際の練馬区議会と違う!
毎年傍聴して気になるのですが、子ども議員同士で質疑しあうこと。
これ、実際の議会と違うのですよね。
二元代表制なので、議員同士ではなく、議員と区管理職とやりとりするのが基本です。
区職員も、子どもから直接質問を受けることで感じるものもあると思いますし、子どもたちも、区管理職から直接答弁をもらうことで、得るものがあると思います。
「区政や区議会の仕組みを学習する」という、開催の趣旨にも即しています。
その点求めたところ
「平成13年に、21世紀の幕開け事業として始まり、時代に合わせて運用を見直してきた」
「一般質問形式でやっていたが、平成26年に現在の意見交換の形式に変えた」
といった答弁。
形式を見直してきたとのことなので、ぜひ、今の区議会の形式に、見直していただきたいと思います。
★毎年気になる点②なぜ「自分たちにできること」を言わせるの?
実際の議会では、「自分たちにできること」なんて言わないのに、なぜか子ども議会では、全グループが、毎年、子ども自身がやることを発表します。
区はそれについて「区がやらせているわけではない」「そういうカテゴリを用意しているわけではない」とのことでしたが……
(本当かなあ?そういう項目があるから、それに沿って、子どもたちは回答しているのではないかと思うのですが……?)
子どもたちの「希望や意見」を聞いて、「区政に反映させる機会とする」という開催の趣旨が何より重要であることを、重ねて強調し、要望しました。
★子どもの権利条約、教えなくなった?
以前は、事前の学習会で、子どもの権利条約について学ぶ機会があったそうです。
今はなくなった理由について聞かれ、区は
「子ども議会そのものが参加する権利」(だから、わざわざとりあげない)
と答弁。
えー…そういうものでしょうか……?
しっかり教えて、どのような権利のもとに自分が参加しているのか、はっきり理解して取り組むかどうかで、意識も変わると思うのですが……。
【参考】高口ブログ「中学生自身の思いや課題を、出発点に!~「練馬子ども議会」傍聴しました(2022年)
令和6年度 練馬区立中学校生徒 海外派遣(概要)
練馬区立の中学生を、オーストラリア・イプスウィッチ市にホームステイさせる事業。
コロナで休止していましたが、昨年度から再開しました。
★自己負担金4万円
制度開始当初から金額は変わらず、参加する世帯に、自己負担金があり、額は4万円(他区は3~10万程度)。
今年度より、就学援助世帯は免除となりました。
ただし、就学援助が決定するのは、毎年審査があり、6月下旬~7月上旬。
海外派遣の応募より後になるため、「就学援助を受けられるから免除される」という確約がないことがネック……。
また、オーストラリアドルは1ドル約98円。
水が3ドル程だそうで、物価は日本の3倍くらいの感覚です(向こうでの飲食等は自費)。
経済格差を解消する支援は重要ですが、なかなか「自己負担金免除だから申し込もう!」となるかは、難しいところだと思います…。
★ホームステイ先の減少
コロナ依頼、ホームステイ先の候補が減っており、「1家庭に一人」が難しい状況とのこと。
昨年度、半分程度は、複数生徒での滞在になったそうです。
★派遣生への配慮を
高口からは、
- 研修日程がテスト前。特に3年生は、受験に影響する大切な試験。配慮を。
- 派遣生同士が仲良くなれる、横のつながりが持てるプログラムを。
の2点を要望しました。