野党の一般質問にのみ答弁しない練馬区教育長の問題

※2024/4/11更新

【これまでの経緯】特定の会派・議員の一般質問には、答弁しない練馬区教育長

練馬区議会の不思議な慣習?の数々。

これまで6年の任期で、一番のギモン、そして悲しいのは、教育長のこと。

一般質問で、教育や子育てに関する質問は、トップである教育長が答えます

……ただし、与党の質問に”のみ”。

私含め、野党の質問には、教育長は立ちません。
代わりに、教育振興部長と子ども家庭部長が答弁します。

地方教育行政法には、教育長は「人格が高潔」な者だとあります。

相手の立場によって態度を変えることが、「高潔」でしょうか?
練馬区の子どもたちに、胸を張れることでしょうか?

私は、私に投票くださった区民を代表しています。
その質問には答えないというのは、区民の”差別”です。
それが本当に、許せません。

そして何より、練馬区の教育長は、練馬区の子どもたちの見本であるべきです。

練馬区の子どもたちには「多様性」「相手を尊重して」等と教えているのに?
その真反対のことを、練馬区の教育長が平然と行っていることが、本当に許せないのです。

皆さんは、どう思いますか?

■教育長が答弁しない特定の会派・議員

  • 立憲民主党
  • 共産党
  • インクル(インクルーシブな練馬をめざす会/高口所属)
  • 生活者ネットワーク
  • その他一人会派(れいわ等)

立憲民主党は、教育長の任命に同意しているので、「任命に同意しなかったから」という理由でもありません。

【参考】答弁する会派(与党扱い)
  • 自民党
  • 公明党
  • 練馬会議
  • 維新の会

※参政党→確認中(2024/2/24時点)

■副区長も答弁しない

ちなみに、副区長も答えないのですが……

もうそれは、明らかな政治的な理由でしょう。

それもそれで議員への公平な態度と言えるのかは大いに疑問ですが、

私は教育長=子どもに見本であるべき、ということで、教育長の問題がまず大きいと考えています。

【2023年12月】子どもたちに問いかけました

私は、2024年2月14日の一般質問にあたり、「子どもアンケート」と題し、子ども達から練馬区への質問を募集しました。

その際に、この点も、子どもたちに問いかけました。

Q2.与党の質問は教育長が答えるけれど、
野党の質問には教育長は答えない!
(部長などが答えます)
このことについてどう思いますか?

【2024年2月14日】一般質問と、練馬区の対応

■高口の一般質問

そして、そこで集まった意見も含めて、一般質問で質疑しました。

【高口ようこ一般質問2023-5】子どもの声に応えてください、教育長!

練馬区の教育長が、
子どもたちの見本となり、
他者を尊重する姿を
示してくれますように……

精一杯の思いをこめて、
教育長を指名し、子どもたち自身の質問も含めての、質疑。

Q:3年生「どうして教育長が答えないのか理由を知りたい。
少数の人の意見も含めて、色んな人の意見を聞いてほしい」
5年生「許せない〜! 差別反対!」

この子どもの声への見解を、教育長に伺います。

■結果は……

それでも、
教育長はまったく動かず。

部下である部長2人が答弁しました(通例通り)。

部長のひとりが、答えない理由を
さらりと説明しました。

「一般質問は、各議員の質問に対して、
区長ほか区の理事者がお答えする場です。
頂いた質問の内容等に応じた
理事者が答弁しています」

「子供たちに対しては、
出前教育委員会等で意見・質問に答えています」

とてもとても簡潔です。

私の質疑は、これまで7年
何をどう聞いても、
教育長が答えるに値する
「内容等」ではなかった、
ということでしょうか。

とてもとてもとてもとても
残念な答弁です。

■教育長の態度が意味する”メッセージ”

今の教育長は、
議会という公式の場から、
「ひとの意見を無視してもよい」
というメッセージを、
子どもたちに発信し続けていることになります。

私以外の野党にも答えないので、
繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し
メッセージを送っているわけです。

■議会制民主主義=人類の到達点?

以前、練馬区長は
こんなことを議会で語りました。

「今や、人類史は一つの到達点
来たのではないか。
歴史の現段階では、市場経済と
議会制民主主義を基盤とした社会こそ、
人類が到達した普遍性ではないのか。
平凡ではありますが、そう感じています」

自分たちに都合のよい意見にだけ
答えることが
「人類」の「到達点」であり「普遍性」なら、

なんとさびしい、
なんと低い到達点
なんと狭い普遍性でしょう。

軽んじられている側の気持ちは、
軽んじている側からは見えないのでしょうね。

なんと素晴らしき「到達点」!

もちろん私は、今のこの練馬区政が
人類の到達点などと全く思いません。

私たちにはもっと公平で公正で、
明るい未来があります。
あらねば!

■変えよう、変えねば、練馬区…!

しかしこれで、

今の区政、今の教育長を選んだ
今の区長である限り、
練馬区の教育はよくならない

ということがはっきりしてしまいました。

練馬区長を、変えるしかない。
区長を変えて、
教育長を変えるしか、
練馬区の教育をよくする道はない。

そして、多様な意見に答え
子どもの声に応える
(あまりにあたりまえな)
区政を実現する。

そこにしか、
未来も希望もありません。

頑張ろう。
みなさん、
力をあわせて、頑張りましょう…!

【2024年2月15日】練馬区に質問状を手渡し

■まずは、理由が知りたい

一般質問に、教育長は答えなかったことに、予算質疑の準備で気を紛らわせつつ、しばし落ち込んだのですが……

でも、今後も戦っていこう! と心に決めました。
胸を張って、 差別と戦う姿を子どもに見せねば、というのが大きな理由です。

これまで7年耐えてきたけれど、なぜ耐えなければならないのかもわからないからです。

まずは練馬区に、なぜ答えなかったのか、 質問状を渡しました。

※一般質問を担当する総務課長に手渡し。

 

■質問事項

  1. 私・高口ようこが教育長を指名した質問に対し、
    「頂いた質問の内容等に応じた理事者が答弁しています」
    と、教育振興部長が答弁されました。
    私の質問内容の、どの点をどのように、教育長ではなく、教育振興部長が答えるものと判断したのでしょうか? 具体的な理由を、明確にお示しください。
  2. 「内容等」の「等」の部分には何があてはまりますか?
    具体的に当てはまるものを全て列挙してください。
  3. 私の質疑に教育長が答弁しなかった理由は、2で挙げたうちの
    どれに当てはまりますか?
  4. 教育長と、部下である教育振興部長・こども家庭部長が答弁することの、区としての違いは何ですか? 具体的にお答えください。
  5. (4について)違いがないのでしたら、なぜ、私を含めた野党の質問には教育長が答えないのですか? 理由を明確にお示しください。
  6. (4について)違いがあるのでしたら、その違いをご説明ください。
  7. 組織のトップ、リーダーが答えることと、その部下が答えることは、組織上また社会通念上、異なるものと捉えるのが常識ですし、区民に与える影響や印象も異なりますが、その点はどうお考えですか?
  8. 練馬区長は令和元年第3回定例会9月5日にて、
    「今や、人類史は一つの到達点に来たのではないか。
    歴史の現段階では、市場経済と議会制民主主義を基盤とした社会こそ、
    人類が到達した普遍性ではないのか」
    と発言されました。
    私は他の議員と同様、正当な選挙を経て、50分の1の議席を有しております。
    私に限らず、特定の議員・特定の会派の一般質問に対しても、
    教育長が答弁しないことは、これまでの議事録を遡っても明白な事実ですが、
    教育長が特定の議員・会派にのみ答弁しないことは、
    議会制民主主義を軽視しているのではないかと考えますが、見解を伺います。
  9. 今回の一般質問では、はっきりと教育長を指名したにもかかわらず、
    教育長の答弁がなかったこと、また、これまでもずっと教育長の答弁がないことに
    ついて、精神的な苦痛を感じております。
    その点への見解をお聞かせください。
  10. 練馬区の子ども達には、「多様な意見を聞かなくてもよい」
    「他者の意見を尊重しなくてよい」というメッセージを、議会という公式な場から、教育長自身が発信していることになると私は考えておりますが、見解を伺います。

2月29日までの返答を依頼しています。

 

【2024年2月】練馬区議会事務局に調査を依頼

さらに、練馬区議会事務局に、このような状況は練馬区議会だけなのか、23区の状況の調査を依頼しました。

2024年2月24日時点で、調査自体ができるかどうかのやりとりをしています。

【2024年2月29日】質問状の回答が来る

↓こちら↓

「一般質問においては、頂いた質問および答弁の内容により、区長ほか区の理事者が答弁しています。
ご質問で、議員から答弁者の指定があったとしても、その者が答弁するとは限りません。
答弁者に関わらず、区として、また教育委員会としてお答えしています。
担当 総務部総務課長」

非常にシンプル、ですね……

【2024年3月15日】再質問を渡す

上記ご覧のとおり、私の質問状への回答に、まったくなっていなかったので、再質問を提出しました。

↓文面は以下の通りです↓


練馬区教育長 殿

2024年3月15日

平素より、練馬区の子ども達の教育・支援にご尽力なさっておりますこと感謝申し上げます。

2024年2月14日の高口ようこ区議会議員の一般質問の答弁につきまして、
2月15日に以下の質問をさせて頂きました。

【質問】
1. 私・高口ようこが教育長を指名した質問に対し、「頂いた質問の内容等に応じた理事者が答弁しています」と、教育振興部長が答弁されました。私の質問内容の、どの点をどのように、教育長ではなく、教育振興部長が答えるものと判断したのでしょうか?具体的な理由を、明確にお示しください。
2. 「内容等」の「等」の部分には何があてはまりますか?
具体的に当てはまるものを全て列挙してください。
3. 私の質疑に教育長が答弁しなかった理由は、2で挙げたうちのどれに当てはまりますか?
4. 教育長と、部下である教育振興部長・こども家庭部長が答弁することの、
区としての違いは何ですか? 具体的にお答えください。
5. (4について)違いがないのでしたら、なぜ、私を含めた野党の質問には
教育長が答えないのですか? 理由を明確にお示しください。
6. (4について)違いがあるのでしたら、その違いをご説明ください。
7. 組織のトップ、リーダーが答えることと、その部下が答えることは、組織上また社会通念上、異なるものと捉えるのが常識ですし、区民に与える影響や印象も異なりますが、その点はどうお考えですか?
8. 練馬区長は令和元年第3回定例会9月5日にて、
「今や、人類史は一つの到達点に来たのではないか。歴史の現段階では、市場経済と議会制民主主義を基盤とした社会こそ、人類が到達した普遍性ではないのか」と発言されました。
私は他の議員と同様、正当な選挙を経て、50分の1の議席を有しております。
私に限らず、特定の議員・特定の会派の一般質問に対しても、教育長が答弁しないことは、これまでの議事録を遡っても明白な事実ですが、教育長が特定の議員・会派にのみ答弁しないことは、
議会制民主主義を軽視しているのではないかと考えますが、見解を伺います。
9. 今回の一般質問では、はっきりと教育長を指名したにもかかわらず、
教育長の答弁がなかったこと、また、これまでもずっと教育長の答弁がないことについて、精神的な苦痛を感じております。その点への見解をお聞かせください。
10. 練馬区の子ども達には、「多様な意見を聞かなくてもよい」
「他者の意見を尊重しなくてよい」というメッセージを、議会という公式な場から、教育長自身が発信していることになると私は考えておりますが、見解を伺います。

2週間後の2月29日金曜日までにご回答ください、誠実なご回答を、よろしくお願いいたします、
とご依頼したところ、期日までにご回答くださり、お忙しいなか誠にありがとうございました。

回答は以下の通りでした。

「一般質問においては、頂いた質問および答弁の内容により、区長ほか区の理事者が答弁しています。
ご質問で、議員から答弁者の指定があったとしても、その者が答弁するとは限りません。
答弁者に関わらず、区として、また教育委員会としてお答えしています。
担当 総務部総務課長」

以上の通り、残念ながら10項目の各質問にお答え頂けず、また、回答の質問にもなっていないため、
再質問を致します。

【再質問】

1. 私の質問内容の、どの点をどのように、教育長ではなく、教育振興部長とこども家庭部長が
答えるものと判断したのでしょうか? 具体的な理由を、明確にお示しください。

2. 「答弁者に関わらず」との回答ですが、組織のトップ、リーダーが答えることと、その部下が答えることは、組織上また社会通念上、異なるものと捉えるのが常識ですし、区民に与える影響や印象も異なりますが、その点はどうお考えですか?

3. 練馬区長は令和元年第3回定例会9月5日にて、
「今や、人類史は一つの到達点に来たのではないか。歴史の現段階では、市場経済と議会制民主主義を基盤とした社会こそ、人類が到達した普遍性ではないのか」と発言されました。
私は他の議員と同様、正当な選挙を経て、50分の1の議席を有しております。
私に限らず、特定の議員・特定の会派の一般質問に対しても、教育長が答弁しないことは、これまでの議事録を遡っても明白な事実ですが、教育長が特定の議員・会派にのみ答弁しないことは、
議会制民主主義を軽視しているのではないかと考えますが、見解を伺います。

4. 区や教育委員会、教育長自身がどのように考えているかに関わらず、練馬区の子ども達には、「多様な意見を聞かなくてもよい」「他者の意見を尊重しなくてよい」というメッセージを、議会という公式な場から、教育長自身が発信していることになると私は考えておりますが、見解を伺います。

また、こちらの文書と回答は、公文書として公開させていただきますので、あらかじめご了承ください。
お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

練馬区議会議員 高口ようこ


2024年3月29日、練馬区から下記の返答が届きました。

「再質問への回答については」「お答えしたとおりです」

答えになっていないから再質問したのですが、さらに答えになっていませんでした……

やはり今の練馬区政は、トップを変えない限り、変わりようがないのかなと思い始めております…

 


結果は随時追記していきます

以上2024年4月11日時点の報告です。

結果等、随時こちらに追記していきます。

考え方が違っても、少数意見でも、多様な意見を誠実に受け止める練馬区にするために、頑張りたいと思います。

応援頂けたら幸いです。