【2024/3/12みどり・環境等特別委員会】①『練馬区みどりの総合計画』素案から案に…論点は?②石神井町六丁目街かどの森オープン

2024年3月13日、練馬区議会・みどり環境等特別委員会のレポートです。

『練馬区みどりの総合計画(令和5年度改定)』素案から案へ

2023年12月に(素案)が公表され、パブリックコメントの募集があった『みどりの総合計画』。

素案でも数々問題点を質疑しましたが……

素案から(案)になったものが、3月の委員会で提出されました。
(この後、案ではパブコメはなく、ほぼこのまま策定となります)

【参考】高口ブログ「練馬区みどりの総合計画」(素案)にパブコメを送ろう!

※資料は後日区HPにUPされたらリンクを貼ります。

パブコメ結果

ほぼ反映されず……

  • 102件(36名)
  • うち子ども5件(4名)

ほとほと残念ながら、例年どおり、ほぼ反映されず。

反映したのは4件のみ。

他は、

  • 素案に趣旨が記載されている:31件(子ども3)
  • 他の施策事業で実施済み:16件(子ども1)
  • 事業等の際に検討:33件(1)

がほとんど。

すでにやっているから、という理由なのですが、書いたひとはそう思っていないから、あるいは施策が届いていないから、書くわけですよね。よく読むと、そういう趣旨で書いているのかな?ということもあります。

子どもの意見は、特に反映を!!!

特に子どもの意見は貴重。

今回のパブコメから、こどもからの意見を募集することになりました。
とてもいいことです!

であれば、送った子どもが

「よかった」
「自分の意見で、区が変わった、よくなった」

と思えるように、反映させていくことが、とてもとてもとても、主権者教育的な意味でも、大事ではないでしょうか。

質疑でもその点、強く求めました。

高口質疑

今回は、(素案)から(案)になった際の変更点を中心に、問いました。

①「目に見えるみどり」へのこだわりから、曖昧な文章に…

主な変更点の一つが

「30年後の目標」の中の文言。

■宅地や事業所のみどりを増やす
身近な暮らしの場でのみどりを増やします。特に、多くの人の目に触れる沿道の緑化に取り組み、歩行者が見て楽しめるみどり豊かな街並みづくりを進めます。

「道路から見える」という文言から、「多くの人の目に触れる」という文言へ変更しました。

理由は、「主旨をわかりやすく伝えるため」と記載。

特に、道路から見える沿道の緑化に取り組み、

特に、多くの人の目に触れる沿道の緑化に取り組み、

ただ見えるのではなく、多くの人に見てほしいんだな、という意図が伝わってきます。

でも、宅地…つまり住宅街で、それほど多くの人が通る道路ばかりでしょうか?
閑静な住宅街であれば、住民が、多くの人に通ってほしいと望むとは限りません。

あるいは、「特に、多くの人の目に触れる沿道」という表現からは、
人通りの多い道路から、特に取り組んでいくよ、
という風にも読めます。

その点、どういう狙いなのかを質疑すると

  • 区:表現を整理した
  • 人通りの多い少ないに限らない
  • やることを変えるわけではない
  • 多くの方が念頭にあるわけではない

…という答弁で、「え?」となりました。

「多くの人の目に触れる」取り組みをしたいけれど、人の多い少ないではない……?
ど、どういうこと……?

「わかりやすい表現にした」と言いますが、私は前の表現のほうが、よほどわかりやすかったと思います。

なぜこうなったか。

私が考えるのは、練馬区の「見えるみどり」へのこだわり。

緑被率という、みどりの実際の量の目標を捨て、
緑視率=視界に入る緑の量を増やす目標に変えたために、

「見えるみどり」を「多」くという表現にこだわろうとして文言をいじって、結果、よくわからなくなってしまった、

と、高口は考えています。

②学校での取組。一方で、現存樹木を伐採…

もう一つ、変更点の一つが

「学校において、改築等の機会に、子どもたちにとって身近な植物や自然観察ができる植物の導入を図ることを追記」

これはいいことですよね。
ぜひやっていただきたい。

一方で……

パブコメには、気になる意見が。

「旭丘小中の建替えで、立派な樹木が伐採された。今後、他の学校でも建替を検討していると思うが、そこまで木を切らなくても、校舎は建つと思う」

私も工事現場をしょっちゅう見ていますが、すっかり、完全に、更地です。

改築等では、ぜひ、今あるみどりもできるだけ残す。
それがあっての、自然観察などの取組ではないでしょうか?
(改築でなくても、今のみどりでできると思うし…)

その点、強く求めました。

区は

  • より多くの樹木を残せるように取り組んでいる
  • 改築→設計段階で診断→移植検討を進めている
  • 良好な樹木は残せる

とのことでしたが、事実、旭丘中の樹木はまっさらでしたので……。

みどりの担当課として、既存の樹木の保全、積極的に、取り組んで頂きたいです!

石神井町六丁目街かどの森、オープン

  • 練馬区石神井町6-32
  • 約657㎡
  • ねりまの名木2本(スダジイ、ハクモクレン)
  • 保護樹木2本(ケヤキ、オオシマザクラ)
  • 2024/3/19開設予定

「憩いの森」が300-1000㎡で、街かどの森は1000㎡以上の大きなみどりを登録しています。

「市民緑地制度」等、所有者にとってもメリットのある制度です。

今回、2022年度に落ち葉清掃のボランティアをきっかけに、所有者から管理の相談があり、街かどの森への登録となりました。

5年の期限つきのため、その後もぜひみどりとして残し続けて頂けるよう、関係づくり、信頼づくりを努力してほしいと、求めました。

お近くに行った際は、ぜひ皆さん、みどりを楽しんでくださいね!