【練馬区議会】2つの補正予算から重要情報!【2024年2月16日&3月6日】

練馬区議会・2024年第1回定例会は、2度の補正予算が組まれました。

2つの補正予算の意味

一つ目(2/16質疑)は、はやめに議決して(「先議」と言います)
早く進めたい補正予算。
こちらは会派として賛成をしました。

二つ目(3/6質疑)は、毎年この年度末に必ずある、最終補正予算です。
最終補正は、他の補正予算とは異なり、
当初予算の調整という面が強いです。

区政と対峙=当初予算に反対している
私たちの会派(インクル)としては、
その意味をこめて、最終補正予算には反対をしました。

【1】3月6日:最終補正予算

主な項目:4点

①新型コロナウイルス感染症対策経費:約48億円のマイナス補正

  • 年度途中で5類に移行したため
  • コロナワクチンの-40億円が主な要因
    • コロナワクチン接種者も減少
    • 集団接種もやめた
      →会場だったサンラインフ練馬の体育室が復活

②施設整備基金の積み立て:46億円もプラス…

  • 特別区民税の増収分等をあてる
    • 約25億円の増収
    • 理由:企業収益が好調=法人住民税、固定資産税の増加
    • 特に給与所得が19億5千万円の増
    • 納税者数は変化なし=賃金上昇=一人あたりの課税額が増加したため
  • たばこ税も増額:約9千万
    • 理由:本数が増加
  • 施設整備基金は目標650億円!

高口補足

給与が上がっているとの説明ですが、一方で、物価高に追いついているのか?や、実質賃金があがっていないことも考慮する必要があります。
それを、施設整備基金にまわしていいのか?は議論の余地があります

基金全体の残高は、2023年度末で1125億円。
2024年度にまた取り崩して1010億円となる見込みです

③物価上昇対応経費:1億の減額

④性被害防止対策事業:3600万円

  • 対象
    • プライバシー、めかくし等のためのパーテーション
    • 防犯カメラ
    • 人感センサー等
  • 対象施設(区立・私立ともに)
    • 幼稚園
    • 保育所
    • 障害児施設(こども発達支援センター)
  • 論点:学校は対象外!
    • インクル岩瀬議員が、質疑で学校にも設置をと求めたところ…
    • 区「(今は)担任の目が届く」よう「男女同じ教室で」着替えをしている
      →「男女別(着替え)必要」
      今後「検討、準備進めていく」

注目の質疑

インクル岩瀬区議の質疑にて、「え???」という答弁がいくつも。

①適応指導教室の「茶髪」問題

3月1日の教育費の質疑で、

不登校の子どもたちが通うところなのに
適応指導教室のルールが厳しすぎる、
たとえばなぜ「茶髪禁止」なのか?

という質疑に対し、区は
健康状態の把握のためにも必要と考えている」
と、驚愕の答弁!

この続きの質疑で、岩瀬さんが
「髪の毛の色からどのように健康状態を把握するのか?」
を追及したところ…

  • 区「(茶髪は)例示。色は問題にしていない
  • 「心理的な支援」「精神的な変化を確認」
  • ルールに「合致しない子、何名か受入れ」

↑色は関係ない???
健康というのは、心理面、精神面のこと???
ではなぜ、「茶髪の禁止」などというルールがあるのでしょうか?
髪の毛の色から、精神面の健康が推しはかれるとでも…?????

結果的に、”ルール”を守れない子は「何名か」しか来られていない状況。

そもそも、登録していても来られない子どもが

  • 小学生(フリーマインド):18.4%
  • 中学生(トライ):34.8%

もいるのが現状です。

この厳しいルールは、一刻も早く見直して、居心地のいい空間、権利の守られる場所に変えていくべきです!

②外国人の不就学:39名

こちらも岩瀬さんの質疑。

外国籍の子どもで、39名が不就学の可能性があると指摘したところ、練馬区は……

  • 区「39名は全体の3.6%」「96%は把握している」

↑だ、だからなんですか?
96%把握できていれば、残りの4%くらい問題ない、とでも言いたいのでしょうか……?

絶句した答弁でした……

★他、注目ポイント

  • 都区財政調整(財調)
    • 児相の協議で中断していた
    • 9月6日に合意
    • 「再算定」された(※結局、割合に変更なし)
  • 私立保育所運営経費UP
    • 公定価格UPのため
    • 人件費単価4%増
  • スタンドパイプ
    • 模擬消火栓を防災学習センターに
  • 能登半島地震対策経費
    • 職員の派遣

2月16日:補正予算→主に4点!

①価格高騰支援給付金

【内容】住民税均等割のみ世帯や一部子育て世帯への追加給付
(定額減税に対する調整給付)

②キャッシュレス決済ポイント還元事業

【内容】いわゆるPaypayキャンペーン
→今年度やったものを来年度(2024年度)もやるよ、という内容

  • 今年度(2023年度):700店舗で40億利用
  • 2%の手数料=8千万円がPaypayに

③こども食堂等臨時支援金

【内容】1食100円→来年度も継続
【参考】練馬区HP

  • 2023年度実施状況
    • 2022年度までに開設している41か所のうち、38か所が補助の対象
    • うち、13か所が申請
    • 25か所は未申請
  • 申請しなかった理由
    • 株式会社14、社会福祉法人3
    • 休止中3
    • 残り5→10名以上の要件に満たなかった、他活動と切り分け困難だった…等
  • 10食以上準備をしても、キャンセルもある
  • 2024年度は要件を「10名程度」に変更し、「利用しやすくする」
  • 対象が親子のみだが、高齢者の食数が多いところも
    • 子ども、親の食数は、全体の5割

④産業融資資金あっせん

【内容】3月末終了予定のところ
→9月末まで半年間延長

  • 倒産件数
    • 2020年度:34
    • 2021年度:23
    • 2022年度:27
    • 2023年1月まで:27