【2024/2/15 みどり・環境等特別委員会レポ】①資源・ごみ排出実態調査②区立施設等の省エネ化③保護樹木の剪定費補助→拡充④清掃・リサイクル→新たな取組

2024年2月15日、練馬区議会「みどり・環境等特別委員会」のレポートです。

  1. 資源・ごみ排出実態調査
  2. 区立施設等の省エネ化
  3. 保護樹木の剪定費補助→拡充
  4. 清掃・リサイクル→新たな取り組み

【1】令和5年度資源・ごみ排出実態調査

毎年行われている調査で、
一定期間、一定場所のごみを調査し、
正しい分別ができているか等をチェックするもの。

【参考】練馬区HP

■同じ間違いが続く

だいたい、間違える傾向も、分別率も、毎年同じで……

  • 可燃ごみの中に、雑紙(リサイクルできる古紙)が混じっている
  • 不燃ごみの中に、資源化できるびん・缶が混ざっている
  • 容器包装プラスチックの中に、資源化できないプラスチック(汚れ等)やペットボトルが混じっている

……というものです。

■周知が大事!

高口からは、

  • 今後、製品プラスチックの回収がはまると、これまでリサイクルできなかったものができるようになって、そこでまた混乱が起きるのでは
  • プラスチックの汚れ→どの程度が許容範囲なのかが難しい
    (例)詰め替えた洗剤の袋をきれいにするのに、たくさん水をつかって注ぐのはエコなのかどうか迷う…
  • マシンガンズ滝沢さんがあげていた事例
    →塩素系洗剤の中身はきちんと洗うのか?
  • 細かくて悩むところ、周知をしてほしい

…といった質疑、要望をしました。

【2】環境基本計画2023に基づく区立施設等の省エネ化

練馬区が策定した『環境基本計画2023』。

それをもとに、省エネ化を進めるという報告です。

①PPAモデル→光一中で試行

  • 候補施設:光が丘第一中学校
    • 選んだ理由①避難拠点(学校)②新耐震基準+設計書類がそろっている③周辺に日陰がない
  • 年間電力使用量:約16.8万kWh(2022年度実績)
  • 令和6年度の国および都の補助金申請に向けて、
    • 受変電設備への接続、屋上防水に配慮した施工等に関する実地調査等
    • 実際の電力使用データに基づき出力・蓄電容量の具体化を進める

【参考】環境省:PPA等の第三者所有による太陽光発電設備導入について

Q:どのくらい発電できる?16.8万kWh全量を賄えるのか?
  • 全量は難しい
  • 詳細な電力データを入手し、30分ごとの使用料や季節ごとのピークをチェック
  • 一定のワット数を超えると、電気事業法で「発電所扱い」になり、人員配置等が筆ようになる
  • そのため、40kWhラインが限度

※発電所扱い…なかなか難しい基準がありそうです。

Q:すべての区立施設でやるのか?
  • 蓄電池が高額
  • まずここで、導入の課題を整理する
  • 導入してみて、事業者の採算がとれるか等、整理して進めたい

②練馬区役所の省エネ

50%の削減率が義務化される

↑読み取るのが難しいデータですが…

簡単に言うと、5年ごとに、削減義務率が課せられています。

2024年度までは「第三計画期間」で、27%の削減義務率。
これは達成できていますが、

次の「第四計画期間」では、削減義務率を「50%」に大幅引き上げすると、東京都が公表。

そのため、練馬区役所も急いで、慌てて、対応に迫られている現状です。

練馬区役所は「実質再エネ」で対応

そこで…「実質再エネ」に切り替えることに

「実質再エネ」とは…
再エネのみの小規模な電力会社では「完全再エネ」ですが、
一定規模の事業者は、電力構成が再エネだけではありません。

不足分を、クレジット等で、再エネ設備の発電から「購入」でき、それが「実質再エネ」です。

ところが……。

電力調達が難しい現状に

練馬区は電力は「入札」で決めていますが、電力の価格高騰から、新規の契約が制限されている状態(新規の固定価格入札に応じない)。

そのため、入札を行えず、一社(東電EP)のみと契約している状況です。

 

もっとはやく、再エネ100%に切り替えていれば!!!

高口は、2020年の一般質問で、再生エネルギーの高い電力会社に切り替えるよう、求めていました。

世田谷区等では先んじて、区役所の再エネ100%を導入。

「都の削減義務率50%はインパクトが大きい」
「大きな調達ができないと、切り替えないと、実現は難しい」
「キャパトレード制度←トレードを想定した制度」
「今年度は特別契約(=入札できない)」
「メニューの中で切り替えを対応」

と練馬区も答弁していますが、練馬区も、こんなに電力が高騰する前に切り替えていれば、今慌てずに済んだのです……。

電力調達も含めた「環境配慮手順書」を2024年度中に見直すとのことですが、

実際に「来年度の切り替えが増え、契約に苦慮」との答弁も。

2024年度は都の削減義務率は達成できる見込みですが、それ以降が大きな課題となっています。

やはり、一歩先を見て、先進的に取り組んでいる区、それができる区長であるかどうかが、自治体の未来を左右する、という証拠ですね。

入札できるようになったら、再エネ率を最重視した契約方式への変更も提案しましたが、「基本は入札」の方針は崩しませんでした。

【3】保護樹木・保護樹林の剪定費の補助→拡充へ

みどりはとても大事!みどりは守りたい。

それでも、年月がたつほどに樹木や林は大きく育ち、剪定費用が増額していきます。

高口も、所有者から相談を受け、費用の拡充を求めてきましたが、
拡充が実現することに!

  1. 1本あたりの限度額の引き上げ
  2. 年間の限度額の引き上げ
  3. 3年に1回から2年に1回へ

という3点の拡充です。
とてもよいことだと思います!!!

 

 

【4】その他

①ボトルTOボトル

  • サントリーに引き取ってもらう
  • 今後協定を締結

②古着古布拠点回収→増やす

  • 今29か所で定期改修→3か所増える
  • 新規→北町第二地区区民館、早宮地区区民館
  • 臨時から定期へ→春日町地域集会所

③ごみチャットボット開始→アプリはどうなる?

練馬区は今後、「ごみ分別AIチャットボット」を導入
→こういうところで簡単に質問できるようになるとよいですね。

一方で、「ごみ分別アプリ」もあり、住み分けの課題も。

アプリはDLの手間があり広がりがないのに運営費がかかるため、
WEBで完結するサービスに収れんしていったほうが汎用性も高くてよいと、高口は考えています。