【高口ようこ一般質問2023-2】性教育とジェンダー平等の推進を!
2023年度(2024年2月14日)、練馬区議会、高口ようこの一般質問。
2つ目のテーマは、性教育とジェンダー平等について。
一般質問では取り上げているテーマですが、毎回新しい切り口を追求しています。
今回は、
★性教育を大人が学ぶ重要性
★「同意」の教育
★議会でのハラスメント防止
について、質疑しました。
★録画放映はこちら
↓以下、質疑です。
【テーマ2】性教育とジェンダー平等の推進を!
災害時は、遺憾ながら性暴力等の事件も起きやすく
災害時の防犯対策にも力を入れるよう求めます。
ユネスコの国際水準の包括的性教育
『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』では、
「性的虐待、性暴力~は人権侵害」
「ジェンダーに基づく暴力は~力と支配による犯罪」
と定義しています。
つまり性暴力とは、ジェンダー差別が根底にある人権侵害であり、
だからこそ、ジェンダー平等の教育が、暴力根絶のためにも必要です。
科学的根拠としても、
「ジェンダーに焦点を当てたプログラムは」「実質的効果あり」
と、効果が結論づけられています。
【参考資料】「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」活用ガイド――包括的性教育を教育・福祉・医療・保健の現場で実践するために
① 性暴力防止のためにも、おとなの性教育を
日本ではようやく「生命(いのち)の安全教育」が始まったばかりで、今の大人は、まともな性教育を受けていません。
大人から子どもへの性暴力防止には、子どもとともに、大人が学ぶことが重要です。
思春期保健相談士の徳永桂子さんは、中高生向け性教育授業の際、
保護者参観や保護者・教職員向け研修、懇談会をセットにします。
「おとな同士をつなぐ取り組みも加え」ることで、
「おとなの孤立も減らすことができた」と、効果を述べています。
Q1
おとなが性教育を学ぶ場を、区として積極的に
設けていく点について、伺います。
② 同意の教育
性暴力防止の上でも重要なのが、「同意」の教育です。
「NO means NO」であり、さらに進んで「YES means YES」、
つまりYESだけが同意であると教えることは、
円滑な人間関係・信頼関係を築くうえでも、将来にわたり役立ちます。
Q2
多言語に翻訳され世界で広まっている動画「Consent for kids」を教材にしたり、
普段の友達関係のトラブル等で「NO means NO」を教えるなど、
「同意」に関する教育の推進を求めます。お答えください。
『ハリーポッター』のハーマイオニー役
エマ・ワトソン氏はフェミニストとして有名で、
国連で、
「今やらなければ、いつ?」
と、ジェンダー平等の推進を訴えました。
スタジオツアー施設を有する練馬区で、
“今こそ”、ジェンダー平等の教育を進める時です。
③ ハラスメント防止
また、区として
ハラスメント防止にも力を入れるよう求めます。
議会関係のハラスメントも問題となっており、
世田谷区では
「世田谷区議会議員による職員に対するハラスメントに関する条例」
を制定。
福岡県議会では、県内市議会で起きた女性議員へのハラスメントの報道を受け、
「ハラスメントの根絶に取り組むことを決議」。
議論を重ね、2022年、「議会関係ハラスメントを根絶するための条例」を
議員提案で制定。
その後、条例に基づき「相談窓口」を設置、10件の相談を受付(※)。
研修会では、約300名が参加。
「議会関係ハラスメント根絶のための意識が高まった」と効果を語ります。
昨年の統一地方選挙では、
「女性議員のハラスメント相談センター」が立ち上がり、
私もその理念に賛同し、記者会見でパワハラに遭った
実体験を話し、メディアに取り上げて頂きました。
私は今でも、その人の顔を見るだけで、体がこわばり動悸がします。
ハラスメントが心に深い傷を残すことを実感し
議会でのハラスメント防止策の必要性を痛感しています。
23区では他に、「政治倫理条例」の中に規定した区が2区、規定予定が1区。
規定の検討中が4区で、
研修の実施が9区、研修予定が2区。
練馬区を含めた3区は
内閣府作成の「政治分野における防止研修教材」等の
情報提供のみです。
ハラスメント防止の研修の実施や
条例での規定の検討について、
議員各位のご賛同、ご協力を呼び掛けていきたいと思います。
【資料】議会ハラスメントの調査
福岡市
23区
お忙しい中ご対応、ありがとうございました。
練馬区答弁
<A:教育振興部長>
私から、教育に関するご質問についてお答えします。
A1+A2
男女共同参画センターえーるでは、看護師による大人向けの性教育講座や性暴力防止講演会などを開催しています。
親子向けの性教育講座やデートDV出前講座では、子どもたちが「同意」について学べるよう「コンセントフォーキッズ」の動画も活用しています。
また、令和2年度から、子どもの性暴力防止のための保護者向けリーフレットを全区立小中学校の保護者に配布しています。
学校・幼稚園では、生命の安全教育の中で、嫌な気持ちになったら「嫌だという」「逃げる」「安心できる大人に相談する」など、適切に対応する力を身に付けられるよう発達段階に応じた指導を行っています。
引き続き、啓発、教育の推進に取り組んでまいります。
※高口解説:えーるでの講座だけでなく、学校でも行うことが重要です!