【としまえん】練馬城址公園の工事説明会、時間が全く足りず、紛糾…【完全解説】

質疑時間、たったの20分!!?

2022年5月13日と14日に開催された「都市計画 練馬城址公園 工事説明会」に参加しました。

会場は、春日小学校体育館。

説明に入る前に参加者から、「20分の質疑時間は短い!」と抗議が起こり、それに対して、拍手や「そうだ」の声が。
……しかし司会は「進行にご協力お願いします」を繰り返すのみ

「今の質問に答えてください」
「20分じゃないですよね?」

と再度会場から声があがりましたが、

司会は、「進行にご協力お願いします」と、同じことを繰り返しました。

担当課長からは、説明会延期についてのお詫びがありましたが、

なぜ延期となったのか、詳しい説明は一切ありませんでした。

説明会の内容→資料をもとに解説

ここからは、説明資料をもとに解説していきます。

※5/18時点で公式HPに資料がUPされず、問い合わせたところ「近日中…今週か来週…」とのことでしたので、手持ちの資料をスキャンしました。

画像が粗くて恐縮です。

1.公園の設計概要~東京都建設局


  • 設計のご意見は「5月中旬にHPに公開」とありますが、5/18時点でUPされていません

  • 既存樹木の活用
    • 土地の造成を受ける樹木は、枯損や外来種を除き、移植を検討
    • 土地の造成を受けない樹木は枯損や外来種を除き、保全
  • としまえんのドングリから育てた苗木を活用
  • 遊具は、回転遊具、ざる形ブランコ、大型の物など

  • 藤棚を屋根付き施設に変更
  • 雨天、災害時に活用するとのこと

  • としまえん施設の再利用!
    • ベンチ、案内板:板を貼り直して再利用
    • 正門:一部を移設、モニュメントとして活用
  • 高口としては、チケット売り場も使ってほしいです…

  • 駅前と統一感のある舗装を整備
    • 説明会後に確認したところ、日本庭園の予定はそのまま。
    • 「駅前はハリーポッター風になると思われるので日本庭園とそぐわないのでは?」と質問したら
    • 「ハリーポッターを意識しているわけではない」
      との答え。

  • 説明会後に「避難場所として何人分の設計なのか?」と質問
    • 回答「旧としまえん全体で換算。この場所でどのくらいという考えではない」

2.工事の内容 ~西武鉄道株式会社

2-1.準備工事の進捗状況(令和3年12月より施行中)




  • 現在の橋は4tまで。
  • そのため、工事用の橋を架ける。






2-2.本設工事(5月中旬からの施工)




  • としまえんのドングリを保管、別の場所で育成中。
  • としまえんとしての樹木が繋がる試み。

  • 伐採する樹木の倍以上の本数を植栽




  • 防災井戸は残す→災害時に活用


  • 崖線緑地保全:手をつけず、そのまま残すエリア
  • 練馬城跡の地下:土塁などが埋まっている
    • 地下を乱さずに解体する。

  • 古城について
    • 大正時代の古いもの、現在調査を進めている
    • 建物の健全度や地震の時どのぐらい耐えられるかなと。
    • その結果を踏まえ、東京都と練馬区で扱いを決めると聞いている。



  • 北側道路
    • 規制があり、大型車両は入れない。
    • 中型一部の搬入は残る。
  • 西側出入口
    • 北側からさらに細い。
    • 4t…小さいタイプのトラックや乗用車。
  • メインの出入口
    • 大型車両が入る。
    • 6月中旬から下旬くらいにルートが完成。
    • 豊島園通りからの搬入→北から来る
    • 出るときも左折し、北へ向かう。






  • 重機を入れるタイミング:地域の皆様に事前にお知らせする。

  • 適宜人力によるホースによる散水も行う。


3.防災対策 ~東京都建設局

  • 説明1ページ…少なすぎ…(;^^
  • 説明会後に質問「具体的にどのように、練馬区と連携するのか?」
  • 回答「避難場所の運営は、練馬区」「例えば、情報共有を行うとこが安全かなどで連携」

質疑応答(5/14)

★工事説明会について

Q:延期の理由は?
  • 回答調整に時間を要した。
  • 判断が当日となった。
Q:延期について、ホームページへの掲載もなかった
  • ご指摘を受け止めたい。
  • 申し訳ございませんでした。

★多様な主体との連携

Q:多様な主体というが、NPOの会に東京都は参加しなかった。東京都との車座の意見交換会を(拍手起きる)
  • 多様な主体で作り上げる公園というコンセプト。
  • NPO利用者、町会など、皆さんの意見をもとに、よりよい公園にしたい、いただいた意見をもとに引き続き考えたい。

★としまえんプール

Q:としまえんプールのお別れイベントをやってください。
  • 工程として厳しい状況。
  • 仮設に入っている。
  • 対応は難しい。

★近隣への対応の問題

Q:練馬城址公園近隣の会を作り、都に申し入れた。「理解を得たい」というわりに、返答がない。こういう機会を増やしてほしいと要望したが、うんともすんともない。
  • 情報発信が足りず、結果不安に思わせてしまい申し訳ございません。
  • 工事が長く続く。
  • 細やかに情報を発信しないと不安が募ることを肝に銘じて、わかりやすい説明をしていく。
Q:騒音、振動、75デシベル以下と聞いたが、寝てる人が起きる振動。それが1年続く。健康被害が心配。
  • 規制の数値が75デシベル。75までいいよということではない。
  • 近隣は閑静な住宅街。
  • シートを貼ったり、作業方法を検討したりして、可能な限り音を小さくする努力をする。
  • ブロック割で、作業は順次行う。
  • 例えば、ナイアガラの滝は近隣に事前にお知らせをする。
  • 例えば町会。ポスティングなど

★入園料など、公園のルールは

Q:入園料や営業時間は
  • 無料
  • 24時間

Q:広場の使用のルールは。バーベキューやボールは?

  • バーベキューの施設はない。
  • 将来的に別ゾーンで計画がある。
  • ボール遊びは迷惑がかからない程度にできる予定。

★エントランスゾーン

Q:エントランスゾーンの飲食施設はなくなったのか。
  • 施設の計画はある。
  • 段階的に整備する。

★ハリーポッター、スタジオツアーとの関係

Q:工期が厳しいというわりに、年度中の工事終了はなぜか。スタジオツアーに合わせている印象
  • 工期が厳しいという言い方はしていないが、余裕がないのは事実。
  • この工程の理由は、新たな都立公園。
  • 開園に向け、できるだけ早く、1日も早く楽しんでもらいたいから。
  • 一番大事な入り口、ほとんどの方が鉄道、近隣から来る入り口が主要な動線となるため
Q:としまえんの顔からハリーポッターの顔になるのでは。
  • そのようなことは思っていない。
  • これまでの歴史を踏まえると、計画でも謳っている。
  • 意見を伺い、進める。

★屋根付きスペースについて

Q:藤棚をお願いしたい。災害後の和むスペースが必要。
  • 当初は藤棚の予定だったが、公園機能として、
    1. 1楽しんでいただくこと
    2. 災害時の防災機能に期待
  • という皆様の意見を伺った
  • ヘリコプターが下りる計画もある。
  • 防災公園としてみて、普段遣い+災害時の機能を果たすことが求められるため、変更をした。
Q:床上侵害の被害が過去にあった
  • どこからでも出入りでき、人に優しい公園に作り変えるため、上をある程度造成する。
  • 水害については、石神井側の護岸整備、調節地の整備。
  • 練馬中央陸橋で、石神井場の水を取り込む整備が完了している。
  • 昔より遥かに安全になった。

★工事車両について

Q:警察署の許可を取っている理由は何か。高松側には車が来ないか。
  • 搬入の許可を警察からいただいている。
  • 大型の重機を持ってくるとき、8tでは無理→許可をもらった。
  • 常時は、8t規制。具体的には、7.7t
Q:日曜祝日はどうするのか。作業日は
  • 日曜だけお休み。
  • 祝日は作業を行う予定。
  • 工程が厳しい。
  • 当面、祝日も作業をする

※先ほど「工程が厳しいとは言っていない」と言ったのに、ハッキリと「工程が厳しい」と発言している。


ここで司会から、

「時間が迫ったので、質問、あと1人」

と、制限が入る。

まだ、数人が手を挙げていた状態。

会場から

「これだけ手をあげているんだから最後までやった方がいいです」

など声が上がり、拍手が起こる。


★進め方の問題

Q:順番が逆。区民からどんな意見が出たかを公開し、その後、設計案を出すのが本筋。
  • ホームページへの掲載が遅れているが、まもなく移る予定。
  • 本日は、資料意見に合わせて、広く皆様に見ていただけるようにする。

※回答になっていない

★みどりと川の問題

Q:もう伐採が始まっているのではないか、状況が聞きたい。
  • 今行っているのは道路拡張やワーナーの工事の関係の伐採
  • 今回の工事による伐採ではない。
Q:もっと多く植栽をするというが、植えるのは高木で良いか。低木、中木でカウントするのはやめて

回答本数は高木3m以上。

Q:川沿いの散策ゾーンの説明がない。川沿いに工事車両が走り、内側を一般開放。Dゾーンが終わるまでこの状態。これでは散策ではなく単なる通路。工事のしやすさを優先している点を改めてほしい。
  • 将来的に川の左右に通路。通れるようになる。
  • 住宅地に車が入らないよう、川沿いを工事車両が通らざるを得ない。
  • 逆もできなくはないが、人と車両が交差するポイントができ、危ない。
  • 不便もやむを得ず

ここで質問が打ち切りに。

会場からは

「正義はないのか」
「今手を挙げている人だけでも質問をさせてほしい」
「おかしいでしょ」

といった声が次々上がりましたが、強制的に会は終了……。

予定の20分よりはオーバーしたものの、十分とは全く言えない時間でした。

一方で、閉会の挨拶は、しっかりと時間をとって行われました。
その分、質疑応答でもよかったのではないでしょうか……。

丁寧な説明と、多様な主体、地域との連携をこそ、しっかり時間をとり、丁寧に行って頂きたいと思います。