あえて言おう…ツッコミどころが満載であると!「映像∞文化のまち構想」

「映像∞文化のまち構想」とは?

【参考】「映像∞文化のまち構想(第2稿)はコチラ(PDF)

簡単にいうと、練馬区の映像文化を活用して、様々なことをやっていきたい。
その全体構想です。

「第2稿」とあるのは、第2弾だからです。

(第2稿、という書き方も、伝わりにくいですよね)

あえて言おう…ツッコミどころが満載!

すみません、以下、全体的に、かなり辛口になってしまうことを、先にお断りしておきます。

★「∞」の意味は?

映像と文化の間に、謎の無限大マーク(∞)が入っていますが…
タイトルがあらわすとおり、謎、「なぜそうしたんだろう?」と思うことがたくさんある構想になっています。

ちなみに「∞」の意味は、この構想内で説明はありません。

★なぜポエム形式?

全体的に、謎のポエム形式、ストーリー形式になっています。

謎の架空の人たちが、架空の状況を語っている、しかも、架空の未来なのに、自画自賛している……ということで、私はなんだか読んでいて、いたたまれないような気持ちになってしまいました。

★「予告編」とは?

「予告編」という、見出しも、これまた謎のスタートです。

「予告編 練馬はアニメだけじゃない!」

とあるのですが、何の予告なのかもよくわからないようになっています。

(「こういう風にやっていくよ」という予告だと思うのですが、そういう位置付けがどうなっているかもよくわかりません)

まあ、元アニメライターとしては、聞き捨てならないな…という感じもありつつなのですが……。

そもそも練馬がアニメが有名だということも、別に全国区でもなく、知らない練馬区民もまだまだいるのではないかな?と思うなかで、

「アニメだけじゃない」
というスタートも、適切なんだろうかと思うところがあります。

★行政主体ではなく、区民主体であるべき

ほかに、具体的なことも書かれています。

たとえば…

  • 「ねりま森の音楽祭」
  • 「ねりま映像文化ウィーク」

と言った新しいイベントを打ち出しています。

一方で……普段から練馬は

「民間の活力」
「民でできることは民で」

と言っておきながら、
こういうことは練馬区でやろう、行政がやろうと言っているのは、矛盾ではないでしょうか?

そもそも、今でも「民」が、民間の、区民の皆さんが、自主的に映画祭や音楽祭をたくさん開いています。

むしろ、こういうことこそ「民」で……区民の皆さんが主体で、皆さんがつくっていくものにすべきではないでしょうか。

それこそが「文化」「映像文化」ではないのかな、と思います。

これまでのやり方を見ていても、おそらく業者にまるごと委託してイベントをやることになるのではないかと思います。それで「文化」になるでしょうか。

★財政難はどこへ?

そもそも、練馬区は財政難だったはず……

財政難を理由に、高齢者の紙おむつ支給など、くらしに関わる経費は次々削減。
民でできることは民でと、保育園をはじめ、民間委託、民営化を強行しようとしています。

一方で、まさに民でできるイベント、民が得意な事業を「公」で?

施策の一貫性が感じられません。

それに、こういった事業は民間主体でないと、盛り上がりに欠け、実績も出せません。
今始めているyoutubeチャンネルも、残念ながら、再生数が伸びていません。
まさにここは、民が得意なジャンル、行政が不得意なジャンルですから……。

「実績」(たとえばyoutubeの再生回数など)をどこに置くか、具体的な数値指標もないまま、税金を投入してよいのか、という問題も大きな点です。

★補助133号線など、インフラ整備の問題

また、これは、インフラの整備とも関わっています。

練馬区立美術館リニューアルのほか、

「映像∞文化の道」と称し、

>区立美術館と練馬城址公園を結ぶ都市計画道路補助133 号線を
>「(仮称)映像∞文化の道」として、各拠点を結ぶ取組を検討

と明記しているのが、大きな点です。
補助133号線の計画、沿線の方にとっては、大きな問題です。

★アニメ事業は、これまでの検証を!

映画とアニメシンボルロードの整備
>大泉学園駅から東映東京撮影所に至る道を、
>「(仮称)映画とアニメシンボルロード」とし、
>キャラクターモニュメントやフラッグ、デザインマンホール等を設置

としています。

これまでのアニメ事業が、練馬区の地域経済にどの程度プラスの影響を与えたのか、
コスト面も含めて、どうだったのか、
しっかりと検証すべきではないでしょうか。

ちなみについ先日、VR事業が伸びず、ひっそりと終了したばかりです。

★ハリーポッター、練馬城址公園

特に、ハリーポッターの構想がドーンと大きく打ち出され、練馬城址公園の整備についても触れられています。

>●スタジオツアーオープンイベントの開催
>スタジオツアー施設の開設に合わせ、
>練馬ならではの映像文化資源を活かしたイベントを実施

●練馬駅から豊島園駅間のにぎわいの創出
>スタジオツアー施設のオープンを機に、
>周辺町会、商店会、観光センターと連携し、
>練馬駅から豊島園駅間のにぎわいを創出する仕組みを検討

パブコメは「アクションプラン」へ!(1/17〆切)

この構想自体は、すでに策定され、パブコメを募集していません。

一方、「アクションプラン」(素案)の中で、この「映像文化のまち構想」についての表記があります。

ご意見は、アクションプランの方へお寄せ頂くとよいと思います!

【練馬区HP】第2次みどりの風吹くまちビジョン 改定アクションプラン(素案)
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/keikaku/vision2/actionplanpubcome.html

パブコメは、1月17日までです!


まどぐちは、こうぐち!
高口ようこでした。