【練馬区議会・2023年第4回定例会】議案解説!

練馬区議会・令和五年第四回定例会(2023年11月30日~12月15日)
そこで提出された、議案のうち、重要なものを解説します!!

※議案一覧&賛否結果はコチラ↓
練馬区議会HP:https://www.city.nerima.tokyo.jp/gikai/kaigi/r5/dai4teirei/0504sanpi.html


職員給与UP&会計年度任用職員に勤勉手当がつく!!!

★管理職、一般職

  • 管理職:+0.1か月分
    • 期末手当で+0.05ヶ月+勤勉手当で0.05ヶ月
  • 一般職:勤勉手当で+0.1ヶ月
  • 結果:4.55ヶ月→4.65ヶ月に

★会計年度任用職員に、新たに勤勉手当ができる!

  • 今年度(2023年度)
    • 期末手当で+0.1ヶ月→2.5ヶ月に
      ※今年度はまだ勤勉手当がないので、その分を期末手当で上げる暫定措置
    • ベースアップ→月平均3722円
    • 4月から遡及してUP
  • 来年度(2024年度)~
    • 期末手当→2.4ヶ月分に戻る
    • 勤勉手当→+2.25ヶ月分
    • 結果:+4.65ヶ月(一般職、管理職と同じ)
    • 練馬区だけで7.5億円の予算が増額

参考:これまでの会計年度任用職員(非正規公務員)の問題はこちら
高口ブログ「【レポート】会計年度任用職員(非正規公務員)問題を考える

★これから起こる…「評価」の問題

  • 勤勉手当=成績に応じて評価されるもの
  • 1年任期が前提の会計年度任用職員を、どう評価するのか?
  • 移行期間の令和2024-2025年→暫定的に自動的に2.25ヶ月分とする予定だが…
  • 2026年からは、「評価」によって一定の差をつける予定
  • どう差をつけるかはこれから検討、これからの議論
  • 1年任期が前提=1年目はどうなるのか?満額もらえない??
  • どのくらい削られるのか?など……
  • 今後も、注視が必要!

※この条例に、維新の会のみ、「反対」をしました。

指定管理者の指定、多数

毎年12月は、次年度からの指定管理者の指定がたくさんあります。

結果は

  • 練馬区立勤労福祉会館:練馬区障害者福祉推進機構
  • 石神井松の風文化公園:練馬区体育協会・植文・五十嵐商会共同事業体
  • 白百合福祉作業所:練馬区社会福祉協議会
  • かたくり福祉作業所:練馬区社会福祉協議会
  • 豊玉障害者地域生活支援センター:練馬区社会福祉協議会
  • 石神井障害者地域生活支援センター:練馬区社会福祉協議会
  • 練馬区立しらゆり荘:東京援護協会
  • 土支田デイサービスセンター等:練馬区社会福祉事業団
  • 高野台デイサービスセンター:安心会
  • 練馬区立母子生活支援施設:大洋社
  • はつらつセンター豊玉:奉優会
  • 大泉学園駅北第五自転車駐車場:練馬区環境まちづくり公社
  • 小竹図書館:ハートフルサポート共同事業体(テルウェル東日本株式会社、五十嵐商会)

見えてくる課題

①「競争性」が働いていない

  • 14本あるなかで、指定管理者はほぼ変わらず
  • 公募を行って、複数の応募があったのは、小竹図書館のみ
    →それも、現在の事業者に決定
  • 公募をしても、事業者が集まらない状況も(民の疲弊)
  • 結局、継続している事業者が強く、長く続ければ続けるほど、事業者を変えづらい構造が続く
  • 民間の競争を前提としている、「指定管理」の制度自体が問われている

②練馬区の外郭団体が受ける

  • 練馬区社会福祉協議会が4つ
  • 練馬区福祉事業団も
  • 外郭団体が支えている現状もある

③サンライフ練馬の問題

  • 練馬区立美術館の改築にあわせ、サンライフ練馬も「廃止」が前提
  • 廃止が前提のため、2024年4月~2026年3月末までの期間
    ※通常は5年だが、2年間
  • 廃止が前提のため、高口の会派インクルは、議案に反対しました
第119号 指定管理者の指定について(練馬区立東京中高年齢労働者福祉センター)

④練馬区立しらゆり荘の事業者が交代

  • 東京都手をつなぐ育成会が長年指定管理を受けていた
  • そのまま民営化する予定だったが…
  • 育成会が、練馬区の別の新しい指定管理をとる(leaves高野台と、これからできる石神井町福祉園の跡施設の地域生活支援拠点)
  • その後、しらゆり荘の次期指定管理を辞退
  • 予定になかった公募が行われた結果、「東京援護協会」が指定管理者に決定
  • 指定管理応募は1社のみ(複数の応募はなし)
  • そのまま民営化するのか?
    指定管理とは何か?……が問われる
第124号 指定管理者の指定について(練馬区立しらゆり荘)

⑤区立デイサービスセンター→廃止へ

  • デイサービスセンターは、できた当初から民間で運営(練馬区社会福祉事業団)
  • 区立保育園等と違い、最初から直営はない
  • 職員が変わるのが一番問題→それはない
  • 2000年代は少なかったが、今は区内に民間が200以上できたという理由で、廃止に向かっている
  • まずは練馬中学校デイサービスセンターを廃止に
  • 練馬中学校内に併設され、お風呂がなく、利用者が少ない現状
第107号	練馬区立デイサービスセンター条例の一部を改正する条例

その他

環境審議会と循環型社会推進会議を、「環境審議会」に一本化

  • 脱炭素やリサイクル→今まで分かれていたものが、一体的に議論できるようにする
  • 委員の定数を増やす
  • 区民枠、公募は今5人→10人以内に増やす

第108号 練馬区環境基本条例等の一部を改正する条例

練馬文化センターの工事費→増額

  • 約2千万+消費税の増額
  • 「インフレスライド」(労務単価の増額で自動的に変更となる)のため
  • 物価高が続いていることがわかる
第117号 練馬区立練馬文化センター大規模改修工事請負契約の一部変更について

西本村憩いの森→練馬区が買取り

  • 昭和63年憩いの森にした「西本村憩いの森」
  • 練馬区が地権者から買い取った
  • 公園にする
  • 約15億円

参考:練馬区HP「憩いの森一覧」(西本村は13番)

第118号	土地の買入れについて(仮称練馬区立西本村の森緑地用地)

補正予算関連

※詳細は高口ブログ:練馬区議会・補正予算を解説!2023年度第4回定例会

区長・副区長の給与減額

  • 2024年1月~3か月間、3割減額
  • 練馬区の事務ミスにより、追徴課税が発生
  • その責任をとり減額する形
第104号 練馬区長等の給料等の特例に関する条例

国民健康保険(国保)、産前産後保険料の減額

  • 単胎妊娠:4か月間、多胎妊娠:6か月間
  • 保険料→全額免除

議会最終日

最終日(2023/12/15)は、この議案の可決のほか、討論などがありました。

議会最終日の討論

・入管法の改正を求める陳情
・外環の2に反対する陳情
・区立デイサービスセンター
・補正予算

…について、3会派から、討論がありました。

※入管法の陳情の解説はコチラ↓
koguchiyoko.net/nerima/2023121

★次回の練馬区議会(2024年第1回定例会)→2月8日-3月15日

予算特別委員会が大きなところ!

高口は一般質問も予定しています!

皆さんの声をききながら質問を練る年末年始になりそうです。 頑張ります…!