まだまだ…だけど、変わりつつある社会/2/23(日)「性暴力のない社会をめざして」レポート

「性暴力のない社会をめざして」
https://koguchiyoko.net/infomation/againstsexualviolence/
2020年2月23日(日)、弁護士の村田智子先生をお迎えし、お話頂きました。

当日のポイントを、まとめてお伝え致します。

1)なぜ性暴力・性犯罪被害者支援が必要なのか

2)訴えにくい理由…現在にも生きている、「性犯罪に対する思い込み」

  • 被害者の職業による偏見は根強い
  • 被害者にも落ち度がある?
  • 女は嘘をつく?…等

→被害者バッシングへ…

  • 興味本位の傍聴者の存在

3)不当判決、今も……

★性犯罪の特徴

  • 有罪になるべき事件も、ならないことが多い
  • 被告人の「無罪主張」が多い

→裁判官も、勉強が必要

★2019年、年度末に相次いだ不当判決→フラワーデモへ…

  • 2019年2月判決
    • 「やめて」と言葉が言えた
    • 意識があった=無罪に(高裁で有罪)
  • 2019年3月判決:実父と未成年娘
    • 有罪の高いハードルが明らかに

4)2017年の刑法性犯罪規定の改正

  1. 親告罪が非親告罪に
  2. 強姦の構成要件の見直し
  3. 監護者の地位を利用した性交等に関する罰則の新設
  4. 強姦罪の法定刑の引き上げ
  5. 強姦と強盗を同一機会に行った場合の罰則の整備

★落ちてしまった主な論点

  1. 未成年者について、公訴時効の停止
    • 大人になってからも、告訴できるようにすべき
  2. 夫婦間強姦も強姦だと明記すること
    • 被害認定されづらい
  3. 暴行・脅迫用件の緩和
    • 「状況に即して判断されている」というが、実際に不当判決が……
  4. 性交同意年齢の引き上げ
    • 「13歳」は若すぎる

→安心して訴えることのできる社会にすべきではないか。

5)私たちにできること!!

  1. 性暴力・性犯罪に対する偏見を捨て、被害者を責めるのは止める
    • 私たち一人ひとりが、できること
    • 相談職の方は、特に……
  2. 相手が嫌がる行為をしない(あたりまえだけど……)
    • 慎み深い文化?
    • 嫌よ嫌よは嫌!
    • 意志の尊重
    • 被害者の「注意不足」ではない

6)まだまだ……だけど、変わりつつある社会

  • 若い男性の意識の変化
  • フラワーデモ
  • 支援・理解の輪を!

★地方自治体=練馬区にできること

  • 東京都の「犯罪被害者支援条例」
  • 引っ越し費用、見舞金制度など…区での追加を!

講座1時間弱、休憩をはさみ、質疑応答に1時間。2時間たっぷりお話いただき、大変勉強になりました。難しい質問にも、誠実にご回答いただきました。

村田先生、ありがとうございました!