レポート「主権者教育を考えよう!~スウェーデンの小学校に学ぶ」
2022年7月31日、鈴木賢志先生をお迎えした講座
「主権者教育を考えよう!~スウェーデンの小学校に学ぶ」
をレポートします!
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【1】北欧の社会システム
スウェーデンの教育をおさえるために、その基盤となる社会システムについて、まずお話いただきました。
★自然を大切にする文化
- 特徴的→「自然共有権」
- 個人と社会の融合、という考え方
★「自己評価」の高さ
- スウェーデン7位←これでも北欧では低い
- 日本56位←自己評価だから?(国民性もある?)
★高福祉・高負担
- 消費税25%
- だけど…
- 大学院まで公立も私立も無料
- 奨学金→生活費として使える
★休暇もしっかり
- 経済水準は日本よりはるかに高いうえに…
- 連続5週間の夏休み
- 休み4週間+クリスマスから1週間とるのが普通
- 日本からしたら腹が立つ…
→なぜそんなに働かないのに稼げるの? - 彼らからしたら
→なぜ日本人はそんなに働いているのに稼げないの?
★福祉と幸福度は比例しない
- 福祉が充実していなくても幸福な国もある
- 福祉の充実→幸福度を「7%」しか説明していない
★関係するのは…やっぱりお金
- 国がお金持ちかどうか
- 経済水準と幸福感の関係は「65%」
- 税率が高いだけではダメ
→モノを買ってもらえない
→高い経済力が必要
★経済も福祉も”使い方がうまい”
- 高福祉高負担の国はダメになると、日本では言われている
→働かなくてもいい、ひとは怠ける
→多くの税金をもっていかれたらやる気をなくす - スウェーデンはそうなっていない
- 東大の神野先生「二兎を追う」と表現
★国際企業の多さ!
- IKEAが有名
- H&M
- VOLVO
- SKYPE
- スポティファイ、マインクラフト→学生に刺さる
- アストラゼネカのアストラ
- テトラパック
→牛乳パック裏に5割の確率でついている
→液体を入れられる紙
→軽く、たためて、輸送コストが下げられる
→世界初実用化
→いまだに世界的に広がっている
→これがついていたら、スウェーデンにお金を払っているということ - エリクソン
→ソフトバンクのバックボーン
世界最先端のことをやっている企業が多い!
★背景にあるノーベル賞
- ダイナマイトがなぜ開発されたか
- 高緯度の地域→土がよくない、石ばかりでゴツゴツ
→火薬のタイミング、爆発の規模をはかれなかった
→ダイナマイトがタイミングや規模をはかれるようにした
→戦争にはもってこい
→戦争に使われ出した - ノーベル兄が亡くなったのを本人が亡くなったと勘違いされ
「死の商人死す」と新聞見出しに - 開発までに何度も失敗し、弟も亡くなった
- 近所の迷惑施設→出てけという扱い
→研究にはお金も必要、応援したい - 自分のお金を財団に残し、科学の発展に使ってほしい
スウェーデンがノーベル賞をうまく使っている
- 真冬は寒くて暗くて田舎
→わざわざ人がこないところ- ノーベル賞にノミネートされるために
スウェーデン人に知ってもらわないといけない - スウェーデンに人が集まってくる
- とったひとは毎年集まって懇談する
- ノーベル賞にノミネートされるために
- 協定結んで交換留学、プロジェクト
- 優秀な人がスウェーデンで1-2年過ごす…など
- 盛んにおこなわれる
- 交換留学→スウェーデン人は、留学した先の学費も払わなくていい
- スウェーデンの学生→ハーバードも無料で行ける
- 普通に行くと年間700万円
↓つまり
スウェーデン人は
世界的に有名な教育を無料で受けられる
+
留学しても奨学金が出る
↓
知を呼び寄せるちから
★「親ガチャ」のないスウェーデン
- スウェーデンでは…
- 税金は高いが(消費税25%)
- 教育費がすべて無料
- 誰でも学びたいことを学べる
- 日本では…
- 教育費をかける経済力があり
- かけたい、かけてもいい意志がある親に恵まれないと
- 才能の目がでない
- 「親ガチャ」
★「個人が不幸なだけでなく、社会にとっての損失」という考え方
- 「親ガチャ」は、その子もだけど、社会も不幸
- 勉強させたら伸びるのに、他の理由で関係ない理由で伸びない
→問題 - そこにお金をかけよう!
★教育費+奨学金も充実
- 1ヶ月4万円の奨学金をもらえる
- それとは別に、7万円借りられる
- 合計約11万円→生活費
- 無料で寮に入れる
★みんな大学に行くわけではない
- みんな大学に行くかというと…
- 19-20歳で大学に行く割合:2割
- 日本のほうが行っている
- 「いつでも行けるからいいや」
- 彼らの感覚からすると、
小学からずっと机に座らされて…
→高校までくると「もういやだ」 - 機械いじり、youtube…
→いろんなひとが出てくる - 必要が出たら大学に行く
- どのタイミングでもやっていい
- 最終学歴
→みんなそれぞれがやりたいことをやっている
★大学生→シビア
- 日本→学費払えば籍を置いておいてくれる
→行けば卒業できる - スウェーデン
→ちゃんと勉強しないと単位とれない
→月11万円奨学金なくなり、寮からも追い出される
→モチベーションがあって勉強する
→実になる
★高校まで地元でいくのが普通
- 私立は少しある
- 私立でもテストだめ、選抜してはいけない
- 私立も地元に入れる
★男女平等
- 男性が育児家事にすごく参加
- IKEA
- 通常、大きな外国の企業が、できあがった別の国に入りこむのは大変
→優秀なひとをあつめるのが大変 - だけど、日本は…簡単
- 理由は…↓
- 大学まで出て、いいところに就職したのに、結婚して子どもをうんだら家にいなきゃいけない女性が山ほどいる
- 働く意欲もあり優秀なのに、日本の企業は働く機会を与えていない
- IKEAは面接で託児所
「お子さん遊んでいるあいだ面接しましょう」 - 日本→正社員じゃないと責任ある仕事つけない
- IKEA準社員制度→半分でOK、パート扱いにはしない、責任ある仕事もやる
- 通常、大きな外国の企業が、できあがった別の国に入りこむのは大変
★国として”回収”する意識
- 学生は男女平等
- 同じように教育を受けている
- 同じように子どもに投資しているのに
- 女性が働かない、賃金が低い
- =国としては回収していない
- 日本の女性活躍「働きたい女性を働かせてあげよう」
→いかにも男性目線の施策
↓ - 働いてもらうと社会が生きる意識があるか?
- 社会の損失だとはっきり認識しているか?
- 日本では、そう考える国政政治家がまだ少ないと感じる
★クレヨンしんちゃん、スウェーデンでは…
- 日本のまんが、スウェーデンでも流行っている
- クレヨンしんちゃん→みさえさんが専業主婦
- スウェーデン女の子→「いいわね」という
- けれど、その立場になれば「自分も社会に関わりたい、仕事がしたい」となる
★女性もどんどん働いてもらう
- 産めないけど育てるのは男性もできる
- 政策として補助
★障害者にも働いてもらう
- 障害があるから働けない
- 日本だと100:0にする
- スウェーデンは…「50できるなら→50やってもらおう」
→社会が要請 - 社会も恩恵を受ける
- 個人も幸せを感じることができる
★好循環
- 高い経済力によって高い税収を得て、高い福祉サービスを供給する
↓ - 教育、職業訓練、男女平等
↓ - 誰もが自立して、自分の才能を見つけるチャンスを得る
↓ - 誰もがそれぞれの力を発揮し、高い経済力を達成する
↓
※1.に戻る
自分が責任を負う厳しさがある
でも
自分の思い通りにできる
その結果
みんなが自分の力を最大限発揮できる
【2】政治への意識の差
★政治への参加が大事!
- 2018年スウェーデン国政選挙
- 全年代:87.2%
- 20代:85%
- 「政治に関心がありますか?」の質問
- 日本と変わらない
- 半分くらいが「関心がある」
- 日本は関心あっても選挙行かない
- スウェーデン→関心なくても選挙行く
★若者の意識の差
- 日本の若者
「どうしてスウェーデンの若者は、みんなそんなに投票に行くの?」 - スウェーデンの若者
「将来にわたって、政治的決定の影響をもっとも大きく受けるのは、僕たち若者なのに、どうして日本の若者は投票せずにいられるの?」 - スウェーデンの政治家40代
→若者にしたらそれでも年上 - 日本は60歳以上とかなのに…
★政府に影響を与えられるか
- グレタさん
→ここまでやった子はスウェーデンでも珍しい
→こういう子が出てくる環境がある - なぜ積極的なのか?
- 「私個人の力では政府の決定に影響を与えられる」と考える割合
- 日本は低い…
↓
この話をまとめたのが
「スウェーデンの小学校社会科の教科書を読む」の本
【3】主権者教育について
★「スウェーデンの小学校社会科の教科書を読む」
- 小中学校一緒9年で基礎学校
- 1-3、4-6、7-9年で分かれ
- この本は中学年(4-6年生)向けの教科書
★タイトル「社会を発見する」
- ※教科書より
「社会とは何かということを、あなたは深く考えたことがあるでしょうか?」
「どのように答えるべきか、少し考えてみましょう」
から始まる。 - それを教える先生の想定
→病院など見えるものについて言ってくるだろう
→男女平等など目に見えないものも社会だと教える - この時点で日本の大学生が面くらう
- すべて考えさせる教育
★ルールに従うより、ルールへの違和感を重視
- 日本のポップカルチャーを好きなイラストレーター
- きゃりーぱみゅぱみゅのような派手な髪型や服装のイラスト
- ※教科書より
「様々な規範に従っています」
「規範が変わることもあります」
「何度も繰り返しているうちに、それでいいのではないかと思われるようになるかもしれません」 - 今のルールに従えとはいっていない
- 違和感があるならむしろ追求しろといっている
- それが日本とは違う
→校則があり、従え - 日本ではブラック校則→少し疑問の声ようやく出てきたが、相変わらずせめぎあっている
- スウェーデンでは基本的にありえない
- ルールで違和感があったら彼らは従わない
- 従いなさいと頭ごなしにいって従わせるのは、スウェーデンでは教育指導要領、学校法で禁止
- 教育とは、教育は受ける側のニーズに応えるべきもの
★「あなたも影響を与えることができる」
- たとえばカフェや遊び場が閉鎖されるとき、あなたならどうする?
- ※教科書より
「多くの人々から賛同を得なくてはいけない」
「世論を形成する」
「オピニオンリーダーになれば…」 - 世論を形成するために何をすればいいか具体的に書いてある
(例)- 友人や親類に署名という形で支援を集めましょう
- 地方新聞に投書しましょう
- 人々を集めてデモをしましょう
- 責任者の政治家に直接連絡しましょう
★デモの写真ものっている
- 写真→小学生も参加している
- 「こうやるんだ」と小学生が思う
- 子どもであっても家族の一員
- 日本だと「子どもは黙ってなさい」になりがち
★勉強へのモチベーションにもなる
- 「自分がこうしたい」と思ったこと→ひとりじゃできない
- 自分がバカだと思われたら、ついてきてくれない
- 「知識をもっているなら従ってもいい」
→そう思わせるように知識をつけろ、と言っている - 誤字脱字があったり、きちんとした文章が書けないとついてきてくれる人がいない
- きちっと準備をしていれば、言うこともきいてくれる
- だからちゃんと文章を書けるように知識を得るように
→モチベーションを与える
★SNSについて
- ※教科書より
「ソーシャルメディアは世界中の権力者に影響を与えるために使うこともできる」
「最終的に権力者に影響を与える」
とまで書いてある - 「権力者」と出してくることがすごい
- タイトルは「民主制の道具」
→SNSは民主制の道具! - これを、社会科の「メディア」で教えている
★幼稚園から、考えさせる教育
- 幼稚園で木の小屋をつくった
- 遊び場としてどうやってつかうかを、幼稚園の子たちに考えさせている
→自分たちでルールを作ったら守ってくれる - 日本なら「屋根にのぼっちゃダメ」などのルールを、大人がつくって書いてある
★子どもの時から世界の見え方が違う
- 世の中の見え方が違っている
- 日本の子どもの世界→大人がつくったルールが存在してその中で生きている感覚
- スウェーデンの子どもの世界→自分たちでつくったルールで、気に入らなかったら変えればいい
- 大人になったあとの、考え方の違いに
- 政治はやりたい人がやるもの→誰かのルールの中で生きる
- 同じ考えの人に投票するけど、気に入らなければ変えていく
★役に立つから勉強する
- 役に立つ→承認欲求
- 考えていることが正しいと思われたい
- 自分がこういう社会にしたい
- それに応えてくれるか?
★学校選挙
- 模擬選挙
- 日本と決定的に違うのは
→本当の政党、本当の候補者にする - 日本だと、本当の箱と紙を使うが、チョコレート党とクッキー党とか
- あくまで架空
- 日本の高校生も馬鹿ではない
→本当に知りたいことはそこじゃない
→だったら塾行きたいよ…となる
- スウェーデンの学校選挙は、国政と同じ
- 投票結果は全国集計
- 本選前には出さないが、本選後、新聞やテレビでも報道する(日曜20時~)
- 学校選挙ではこうでした→と結果出す
- 選挙管理委員会も生徒が運営
★政治家も本気
- 政治家にとっては、4年後の脅威
- 高校生もわかって投票している「俺たちナメんなよ」
- これには意味があると思ってやっている
- 高校にも政治家がいっぱい来る
→高校の講堂に各政党の若者支部
→ピアスばりばりにつけてる子が質問タイムに手をあげる
「移民多いけどどうするつもりだ?」等
→各党こたえる
→ウィットにきいたこというとを「ヒューヒュー」 - 日本の高校→本物の政治家を誰も呼ばない、「中立じゃなきゃいけない」
- 呼んだら中立ではない?
★投票は権利
- 日本→政治→公民、社会科で学ぶ
- 「投票いったらえらいね」
- スウェーデンでは、「投票は権利」
- 誰もがもってる
→8割以上が投票いこう
→ここに住んでいるから、権利をいう - 考え方が違う
- そういうかたちにもっていけるように日本もできたらいい
★日本の若者は政治について教わる機会が持てない→知らない
- 学校では、歴史や法律、制度については教えるが、
今の政治を教えるのはタブー - 学生→自分右と左どっちだと思う?ときくと、ほとんどの学生「真ん中」とこたえる
- イメージをきくと、古い、知らない
- フランス革命、大正デモクラシーのイメージ…
- 今の政治と結びついてない
- 政党の事もよくわかってない
- 親も教えない
- 「外では話をするなよ」と言われてる子もいる
★ディスカッションもしない日本
- 友達としたことない→新鮮
- 他の国では普通にしてるはず
- 高校まで→大学受験に関係ないから勉強しろ
- 友達ともしゃべらない
- 政治に興味がある子は匿名掲示板→偏る
- 政治の話をしようとすると危険人物のような…
- こういう状況のなかで、「投票率だけあげよう」といっても…
→全体を変えなきゃいけない
そういうことが主権者教育。
みなさんと共有していきたい。
【質疑応答】~まず、高口より
高口Q
スウェーデンには、習い事、塾はないの?
鈴木先生A
- 塾はない
- スポーツ→クラブチーム
- 地域のチームに参加してる
- 勉強→学校でやる者基本
高口Q
「高福祉だと怠ける」という日本の考えがあるが、スウェーデンでは怠けない?
鈴木先生A
- 怠ける人もいる
- 怠けていいよ→みんな怠けるか?というと、そうではない
- スウェーデン人は生真面目
- 日本と似てる、とよく言われる
- だから生真面目な日本もできるのでは?
高口Q
「役に立ちたい」という意識が、怠けないポイントでは?
鈴木先生A
- 「社会に関わっていきたい」→大切
- 人からもらうより、「人に与える」→幸せになる
高口Q
日本、練馬区で、小中学生でできることは?
鈴木先生A
- 高口が学校で話をする機会→ない
- そこを変えないと!
- 日本では、政治家→おかみ、別世界の人のイメージ
- だからスキャンダル→とことんまでぶっつぶそうとする
→別世界、違う世界の生き物だから、いくら石を投げてもいい - スウェーデン→政治家→学級代表選んでる感覚
→友達が代表になってやってる
→何かした→選んだこっちもな…と思う - 理由は教育の場にある
- たとえば「あの議員はなぜ●●したのか」
→中立の立場で解説するのが先生 - 政治は、学校とかけ離れたところでやるしかない今の日本
→それで「18歳になったら選挙行こう」といっても… - 生で話をさせなきゃいけない
- 中学校の夏休みの宿題で
「誰でも、何でもいいから政治家に質問ぶつけて」
「政治家のボランティア行っておいで」
とか出たらよい - 生で触れ合ったら意識が違う
- 知らない、コミュニケーションがない
→まず、もう一歩踏み込んでいくべき - 少しでもすると親からクレームも
→「悪いことじゃない」と言っていかなきゃいけない
高口Q
選挙運動は18歳はできないけれど、政治活動はできる。
→来年の区議選は身近なチャンスですね!
【質疑応答】~参加者より
Q:スウェーデンの若者と出会うとファッションに「エッジがきいている」と感じることが多くありますが、個性はどう学んでいるのか気になります。
鈴木先生A
- 日本の集団に従う特性→全否定することはない
- よかったこと→いまだによく働いている部分もあるが
- 時代が求めていない、そうじゃない時代になっている
- みんなわかっている
- 続けていることが惰性
Q:「100年前はスウェーデンも違った」という話が合った。
100年のどこでスウェーデンは変わったのか?
鈴木先生A
- 社会民主党という政権が政権をとっていたことに意味がある
- 今の社会をつくった転換点
- 1970年代オイルショック以降
→経済ダメになってきた - それまで男一人が稼ぐよ
→それができなくなってきた
→女性にも働いてもらわないといけない - 国力下がる→→みんなに頑張ってもらわないとダメだ
- 教育費は前から無料
→すそ野が広がった時期 - 日本→環境的にとっくにダメになっている
→何を意地はってるの?というだけの話…
Q:まず我々大人が変わっていく必要がある。
まちの人間としてどう関わっていけばいいか。
若い人に伝えるヒントがあれば。
鈴木先生A
- 私は、自分の学生に伝えるので精一杯
- 現地に行ってみることが大切
- 数年コロナで、日本しか見えない子ども達
→日本のシステムがすべて、世界中変わらないと思っている - 他の若者たちが全然違うことを考えていると知るだけでも、心の持ちようが変わってくる
- 世界を見せてあげる機会をつくることが大事
Q:経済の話。
経済で、全員は勝てない、勝つのは2割と言われている
8割の国から搾取する法則が含まれているなら、全世界ではスウェーデンモデルはできない
どこの国も、スウェーデンのような国になれるのか?
鈴木先生A
- 搾取→逆の考え
- 芽が出る→2割
- 2割からとって、8割に還元する
- ODAもめちゃくちゃ出している
- 移民もたくさん受け入れている
- 「世界全体がよくならないと自分たちもよくならない」と本気で考えている
- ノブレスオブリージュというより、自分にかえってくるイメージ
- 先の繁栄につながる
- 政治への信頼
- 自分たちが決めている
→声をあげればなんとかなる
Q:世界ではポピュリズムに陥っている
→スウェーデンではそうならないのか?
高校で政治家がきて、話して、もめたりしないのか、不仲にならないのか?
鈴木先生A
- スウェーデンでもポピュリズムは発生
- 移民→やせ我慢じゃないの、というくらい受け入れている
- イスラム教徒
→男女平等ではない価値観をもっている、で止まっている
→思考停止
→極右に - 立場の違いで”ヒート”することはあるが
- 政治の立場で感情的にケンカするのは日本人くらい
- 日本人はケンカする
→学校でディスカッションしていないから - 考え方がちがうときにどうするか→慣れていない
- 大人になってからもできない
Q:スウェーデンの男女平等政策はどちらかというと経済復興のため、という理由で社会制度に実装されてきたのでしょうか。それとも、表面上は人権的な語られ方を最初からしていたのでしょうか。
鈴木先生A
- 国際女性デーなどの流れにのって出てきた平等の考え方
Q:寝た子を起こすな、という考え方がある
→政府に石が飛んでくることはないのか
鈴木先生A
- 日本では、むしろ起きないからモヤモヤしている(笑)
Q:4週間やすみと1週間しか休まない国→1週間のほうが勝つのでは?
鈴木先生A
- 事実、北欧が買っている→国際競争力ランキング
- だらだら仕事しない、休み方がうまい
- 北欧でも働き者いるが、
- 休む時は休むほうがいいビジネスマン、ワーカーという感覚
Q:スウェーデン夫婦の関係性は
鈴木先生A
- 基本的に夫婦によるが…
- ごはんは一緒では
- 年金制度も別、納税も別
→財布は別は多いのでは - 彼らにとっては心地いい
- 逆に「日本人は勇気ある」と言われている
→一緒に住んでない、子どももいないのに結婚する - 結婚→「こどもができて10年の区切りで結婚しようか」等が多い
- どっちのほうがいいか?
Q:汚職はないのか
鈴木先生A
- 有名な汚職事件
- 政治家は、お金の使い道がわかるようクレジットカード決済をする
- ある議員
- 子どもがよその家に遊びにいくのにお土産がなかったから2千円のチョコレートの詰め合わせ
- 公費のクレジットカードで決済して
- 大臣をクビに
- スウェーデンで汚職というとそのくらい(少ない)という事例
Q:教科書とかカリキュラムに対する国の関与はあるのか。
鈴木先生A
- 学習指導要領はあるが、教科書検定はない
- 紹介した教科書は、学習指導要領をつくってる会社がつくった
→一番国の方針があらわれている - 学校法(日本の教育基本法)に明示→国の方針
- スウェーデンは比例代表→学生しながら国会議員になった人もいる
- 若者の声を届けることが必要
- 年を取ると忘れることがある
- 若者自身が、今考えていることを伝える=使命感
Q:日本の教育はなんでもこなさないといけない。
スウェーデンでは、自分は何がしたいのか、聞いてくれる教育になっているのか
鈴木先生A
- 記憶重視の教育も、惰性
- 日本で高校までのびしっとした知識→細かすぎる
- 価値がないわけじゃないが
- 疲れる子、できない子
→受験や就職で試されてそこができないと終わり→違うと思う - 成長のタイミングはそれぞれある
→それが来たときになればいい - スウェーデン→その時その時いいと思ったことをやっている
- 根本的に違う
-
たとえば算数
- 学校全体でプロジェクト
- ここにまちをつくったらどうする?
- 予算は?
- 立ち上げができたら算数が〇
- 社会
- (例)生徒にプレゼンテーション
→社会の事わかってるから何点
- (例)生徒にプレゼンテーション
- 先生は大変
→先生はすごく多い
→生徒15人に先生一人 - 今の日本の先生がやったら大変!
Q:現地行く→なかなか難しい。
こどもたちは今、ITで世界とつながっている。希望を感じる。
直につながったほうが早いのでは。
鈴木先生A
- 少しずつはじまっている
- スウェーデンとZOOMでつないだりしているが
- デジタルの広がり→希望と思う
- 学生も、同年代から直にきくと、ガーンと心に入ってくる
- 学びになる
- 日本だと言えないことも、えらそうに(笑)言ったりしている
- 同じ高校生なのに、ちくしょーと思うのでは?
最後に…高口&先生よりメッセージ
★高口より
- 今、私たちができることがある!
- 「中立」ではなく、きちんと話していくこと
- 自分がまわりに伝えていくこと
- 実際の政治活動に、親子で関わってもらうこと
- デジタルなどを伝えて、世界とつなぐ
- できることを考え、行動していきたい!
★鈴木先生より
- 字幕→同時通訳がZOOMでもできる
- 考え方が伝わっていけばと思います
鈴木先生、ありがとうございました!