桜台東部地区防災まちづくり説明会レポ(12/16-17)
2022年12月16、17日に開催された「桜台東部地区 防災まちづくり説明会」のレポートです。
資料当日資料
問題だらけの進め方…
★説明会までの流れ
道路拡幅が大問題となっている、桜台東部地区。
参考【決算】桜台・木造住宅密集事業…練馬区の報告書に誤りが発覚!
参考ネックは道路の拡幅…地域を巻き込んだ話し合いで、防災力向上を!~桜台東部地区重点地区まちづくり計画(案)
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「重点地区まちづくり計画」の案でも、具体的な道路の路線は公表せず、地権者にだけ、説明にまわっていました。
説明会でも、道路の質問が何度も何度も出るたびに、決まっていないと答えていました。
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住民の反対をよそに、「重点地区まちづくり計画」を策定。
するとすかさず、具体的な路線を公表した「説明会」を開催したのです……。
★問題1:路線を公表するタイミング…
最初から路線は決めていたのですから、当初から明らかにし、説明すべきだったのではないでしょうか?
参加者からも、
「これまで(説明会で)道路がどこか聞いたが、具体的に出ていなかった→今回初めて出た」
という意見が。
道路の地権者以外には、唐突な発表だったのです。
★問題2:反対の少ない路線から始める
図を見ると、「防災道路1号線、2号線、3号線」という名前が付けられています。
この番号順(1→2→3)に、事業を進めるとのこと。
防災道路3号線が、最も反対が強い路線。
そこは後回しにし、手をつけやすいところから進めてしまおう……という意図が、ありありと伺えます。
★問題3:ほぼ道路の事業に…
資料にある「今後の進め方」を見ると……
大きなものは、ブロック塀の撤去以外は、ほぼ道路!!!
防災でやるべきことは、もっともっと多岐にわたるはずです。
むしろそちらを優先すべき、との声は強いのです。
道路拡幅だけに集約されていく事業で、よいのでしょうか?
質疑応答
質疑応答でも、疑問は噴出。
その一部をまとめました。
※高口の参加は12/16
★説明会・アンケートについて
Q:アンケートの回収率14.4%
・たったこれだけで、何か効果、価値があるのか?と強く思う
・時間の無駄と思う
・どこに住んでいる誰かがわかる質問の内容
→非常に答えづらい、率直な意見を述べにくいアンケートになっていると毎回思う
・もっと回収率があがるようなアンケートをし、その結果を皆に示して頂きたい
・回収率をあげての結果でないと、我々の気持ちも前に向いていかない
■練馬区A
- 広く地区内の皆様に届けた上での回答
- 設問→回答の傾向は把握できていると考えている
- 時間をかけず回答できるように、選択肢で構成したり、オンラインで、回答しやすくする工夫しているつもり
- 今後も回収率高くなる工夫、検討していきたい
- 今回アンケートしたなかで、誰が出したのか特定できる目的では出していない
- 回収後も誰が出したか特定はしていない
- ※高口注:わずか14%を、根拠にしてよいのでしょうか…
Q:説明会での質問の回答が不十分→部長との面談を希望
■A
- 面談はこの場で計画を差し控える
→個別に、区の中で検討
Q:差出人はコンサルティング会社の宛名→区としてアンケートを
■A
- アンケートの内容は、区が考察して作った
- 集計作業はコンサルに委託
Q:そもそも説明会の位置づけ
■A
- 整備計画を見据えたもの
- 今回のご意見をきいて、整備計画を策定すると考えている
- ※高口注:住民の合意は全くとれていないのに!!?性急すぎます!
★道路についての疑問
Q:計画の実施、防災道路1号線からやるのか
■A
- いっぺんにはできない
- 1号線から現況測量、用地測量を実施
- 順次、2→3号線の順番に入っていけたら
Q:前回の説明会やアンケートと路線の形状が異なる
・そもそもなぜ道路拡幅が必要なのか?
・防災道路1号線(路線B)
・直角に曲がっていなかったが、今回は曲がっている
・アンケートはまっすぐでとっている
・いつの間にか直角に曲がる道路になっている
・こういうことも非常に不親切、不信感になる
■A:(※回答なし)
- アンケートと説明会の内容が違う!!!
- これで、正確に住民の総意が示されたと言えるのでしょうか……
Q:何メートルの拡幅なのか?わかりにくい
■A:わかりやすい記載をする
★そもそも、密集事業への疑問
Q:練馬区のいう密集事業は本当なのか?
■A:密集事業の定義→密集地域として抽出されている
- ※高口注:調査は古いデータに基づいており、最新のデータでは状況が変わる可能性もあると、専門家が発言しています
Q:桜台東部地区は、東京消防庁の危険度5段階のうちに優秀な、ランクの上から1-2
■A
※ランク1→安全
- 東京消防庁、消火活動困難度
桜台1丁目:ランク1
桜台2丁目:ランク2 - 同じ東京都「地震に対する地域危険度測定調査」(今年9月)
桜台1丁目:ランク3
桜台2丁目:ランク4
桜台3丁目:ランク2
桜台4丁目:ランク3 - ひとつの指標だけでなく、総合的に危険度が出ているものを踏まえて、防災まちづくりを進めたい
- ※高口注:桜台3丁目はランク2と、上位。
- 桜台1、3、4よりランクが下の地域は他にもあります。
そんなに「総合危険度」だけを重視するなら、そちらを優先すべきでは。 - 区が使うデータと、実際の事業との一貫性がなく、都合のいいデータだけを採用しているように思えます。
- しかも、しっかりパワポのデータを準備していて、この質問が出ると思って用意周到に準備した感じ。区民の意見を聴くより、言い返すようなやり方では、理解を得られるとは思えません……。
Q:平成29年度、6年前の結果に基づいている→最新の情報を踏まえていない
■A:以前は(第8回の)データが最新だった
(※新しい、第9回データを示して説明する)
- ※高口注:事業自体は、あくまで古いデータ(第8回調査)を基に進めているのに、説明会では突然、新しいデータ(第9回調査)を出して説明。
- これでは参加者は、新しいデータを基にした計画だと誤解するでしょう…。
- 非常~に誤解を与える説明です!
Q:東京消防庁の「建物の倒壊危険度」は「ランク2」となっている
■A
- 「建物の倒壊危険度」はランク2
- 「下から2番目」
- ※高口注:ここでもまた、誤解を与える言い方!!
- 「上から」、つまり安全なほうから2番目、の間違いです。
- 「下から」というと、危険なほうと誤解を与えます……。
- あくまで「危ない」と印象づけたいのでしょうか……。
★その他
Q:公園の場所は?
■A
- 公園→図にあらわしていない
- 候補地がまだ見つかっていない、というか、ない
- 情報収集、買い取ってほしいなどお話をいただいて、公園用地として適していれば買取
→将来的に防災公園に整備したい - 今の時点でどこを公園、ない
- 道路ばかり進めて、肝心の公園は候補地もナシという状況……