【練馬区議会・予算】ジェンダー平等から程遠い、練馬区の女性管理職少なすぎ問題…他
※2022/3/8、練馬区議会・予算特別委員会「全款2日目」のレポートです
※練馬区の答弁のまとめです
ついに予算特別委員会の質疑が終了!
予算中に「ああ、花粉がきたなあ」と思い、予算が終わると「春がきたなあ…」というのが、毎年の通例になっていますが(;^ω^)
今回も、「なんじゃそりゃあ…!?」な答弁が続出。
野党議員にとってはストレス過多で、からだに悪い職場だなあと思う日々ですが…(涙)
そんな質疑を、ぜひご覧ください!
ジェンダーの問題
★女性管理職が少ない問題
3月8日は、国際女性デー!
練馬区の女性管理職が少ない問題について、仲間の岩瀬たけし区議が質疑したところ……
- 練馬区「区としても女性管理職を増やす努力をしている」
- 「『男性優位』と感じる→社会全体75%、職場71.3%」
- 「区民、事業者、関係機関との連携の取組重要」
と、男女共同参画課が答弁する一方、当の人事を扱う職員課は……
- 練馬区「仕事ができる、実力のある職員の参画が重要」
- 「実力」「実績」で選考する
と答弁。
- 男女で区別しないのは、当たり前のこと。
- 「実力」や「実績」以前に、ケア労働等を背負わされ、女性がふるい落とされている現状があります。
- そこを直視せず「実力」「実績」で選考している、と答弁することは、差別の構造そのものです。
- 「女性は実力がない」「女性は仕事ができない」と言ったにも等しい答弁。本当に腹が立ちます!!!
★会計年度任用職員は「多様な働き方」
※一方で、給与が安く、不安定な会計年度任用職員(非正規公務員)の問題については…
- 練馬区「多様な働き方を保証」する「一類型」
- 「物は言いよう」とはこのことだな!!と思います!!!
- 全員が低い待遇を望んでいるわけではないのに「多様な働き方」とは……
学校関連
★PTA
※練馬区が個人情報を提供する際の原則について、岩瀬区議が質疑したところ…
- 練馬区「事前に本人の同意が原則」
- 「基本は文書」「文書により難い場合は口頭」
- 「取り扱いに応じて決定」
※続いて、学校がPTAに対して、個人情報を直接提供しているケースがある、との質疑があり…
- 練馬区「PTAは社会教育団体に位置付け」
- 「自主性、自立性を尊重」しつつ「折に触れ、助言している」
- 2017年個人情報保護法改正→手引きや注意点を作成→周知
- 昨年12月にも小中学校に送付
- 12月に校長会・副校長会、2月に校長会で改めて周知
- 2021年2月に小P連がしおり作成→「新年度に配布予定」
- 「学校が個人情報を提供してはならない」ことは、教育委員会から改めて周知した
- 実態調査をする「考えはない」
※高口注:皆さんの学校でPTA会員まで配布されていなかったら、ぜひ練馬区青少年課へご連絡ください!
★生活支援員
- 毎年増員してきた
- 練馬区「2022年度は今年度以上の採用を考えている」
※高口注:年度途中の募集では集まらない問題があります。非正規公務員(会計年度任用職員)の待遇改善と、採用方法の見直しが必要です!
★外部人材の配置
- 東京都が2021年度途中から開始した「社会の力活用事業」
- 特別非常勤講師→外国語、体育等
- 2021年度:16名採用
※高口注:教員の重労働は、基本的には、正規職員の増員や、負担自体の削減によって対応すべき問題だと考えます。
こども関連
★18歳までの医療費無料
- 3/3都知事が会見
- 今後改めて都から説明
- 練馬区「導入を前提として検討」
- 予算面:都・区の負担→1/2ずつ/※2023年度まで3年間は都が10/10出す
- 所得制限あり(児童手当に準ずる)、一部負担
- 区「一つの家庭でこの子は自己負担あり、この子は自己負担なし→バランスを欠く」
※高口注:(乳)(子)は、区が独自に上乗せし、所得制限なく利用できるようにしています。新しい18歳までの医療費無料の制度でも、所得制限がなくなるよう、区独自の上乗せをするのかが焦点です。
★谷原保育園
※谷原保育園ではなく、民間の保育園ができるほうが保育サービスがよくなる理由を聞かれ…
- 定員:谷原保育園の95名以上
- 0歳児、延長保育をやる
- 障害児枠→谷原保育園と同じ3名確保
- 園舎:平屋→2階建てに
- 1300㎡→3割広く
- 0歳児保育と延長保育は、子どものためという視点ではありませんし、谷原保育園でもやればよいだけ。やらないのは練馬区です。
- 定員や2階建ての環境も、多くなったら子どもにとってよいことだとかなずしも言えません。
- そもそも、谷原保育園も、新しい私立園も、どちらもあればいいこと!
- 「両方ある」ことこそ保育サービスの向上であって、「どちらか」で比べるのがおかしいのです。
★検討経過
※谷原保育園保育園の検討経過を聞かれて…
- 練馬区「平成29年の『公共施設等総合管理計画』の方針に基づく」
- 「建築後40年以上経過している施設が20施設以上あり、委託や民営化の計画と整合を図りながら、区立施設として維持するものについて改修・改築を実施」
- 「わずかな議論」で決まったことではない
- 「新たな民営化の手法ではない」
- 平成29年時点の計画に、谷原保育園の廃園は一切書かれていません
- しかも「改修改築を実施」とあるのに、改修もしていません
- 方針に基づいていないのに、「わずかな議論ではない」とは…全く根拠になっていません!
- 事実上、区の都合で突然出してきた、新たな民営化の手法に他なりません
★保護者に黙っていた問題
※8月上旬から売買契約の協議が開始。それなのに、1次申請の〆切まで公表しなかった問題について…
- 練馬区「価格協議に支障が出るため」
- 「財産価格審議会まで」公表しなかった
- 新しい私立園の土地は、元が生産緑地。
- 生産緑地法に基づき、練馬区が優先的に買い取る権限があります。
- 練馬区から「買わない」と言わない限り、第三者に勝手に売ることはできないのです
★谷原保育園の廃園を知っても80人が申請。取り下げは13人
※谷原保育園の廃園を知らされたのは、1次申請の〆切後。その後、区が申請者に連絡をしました。その結果…
- 1次申請者:99人
- うち、取り下げたのが19人
- 19名のうち、谷原保育園廃園が理由での取り下げ:13名
- 他の理由で取り下げ:6名(入園そのものをやめた、転入をやめた、等)
- 残りの申請者:80人
- うち、内定:22名(※1次欠員27名)
- 1歳児:12名(定員10名)
- 2歳児:6名
- 3歳児:3名
- 5歳児:1名
- 練馬区「理解したうえで内定」
- 谷原保育園の廃園を知ってなお、80名が申請。うち58名は落選。内定率27%。狭き門です
- 練馬区は保護者が「理解」したのだと言いますが、藁をも掴む思いで保活をし、簡単に辞退なんてできません
- 「理解」ではなく「泣き寝入り」が、現実です
- それを「理解」と言い換え、保護者の自己責任かのように言う練馬区に、怒りを覚えます…
- 谷原保育園廃園を聞いて一次申請を辞退した「13名」。 練馬区は、議会では、取り下げたのは「19名」と答弁。 あとから確認したところ、そのうち6人は、廃園が理由ではない取り下げでした。
- 本当は13人なのに、19人いたかのような答弁も、不誠実です!
コロナ
★保健師は増やさない?
※保健師を増員すべきではないか?との答弁に対して……
- 練馬区「自治体は最小の経費で最大の効果が求められている」
- 「非常時にあわせる」のは「非現実的」
※高口注:もともと行政改革で、保健所や保健師が減らされてきて今に至るのです。コロナの今、「非現実的」と切り捨てていいのでしょうか?
★コロナ対応を問われて…
- 練馬区「業務が混乱」した時期もあったが…
- 「コロナ対応が後手にまわっている認識は全くありません!」
※高口注:事実、保健所から連絡がない、全く電話がつながらない等、コロナで困っている区民がたくさんいた、今もいることを、どう考えるのでしょうか……。事実の認識なくして、改善はないと思うのですが……。
★都の強い権限が必要!?
※コロナ禍を「都区の役割の見直しが好機」と主張する練馬区。その「役割」とは何か?と聞かれて…
- 練馬区「入院医療調整」は「広域調整」
- 「都の強い権限が必要」
- 「区はきめ細やか~課題に応じて迅速な対応」
※高口注:児童相談所の問題でも出てきた「広域調整」が、ここでも……
医療
★LINEWORKS(ラインワークス)
- 災害時医療で活用
- 現在、1対1の電話か無線
- 2022年度、複数人で情報共有可能なラインワークスを導入
- 500人にID付与を想定
- テクニカルターム→活用例、注意事項のガイドライン等を作成
- 場面に応じて…
- 緊急性→音声、ビデオ、電話など1対1。テキストでは共有しない
★順天堂練馬病院の3次救急指定
※現在申請に向けて動いているところですが…
- 東京都の2022年度予算→1月に発表
- 新たに2病院を指定予定、2022年度に受け入れを開始
※高口注:ということで、意外と時間がない!すぐに体制がとれる病院でないと、指定されないことが判明…
その他
★中村橋区民センターの機能
※練馬区立美術館再整備にあわせ、中村橋の区民センターも改修へ。
- 休止できない事業
- サンライフ練馬に代替:地域包括支援センター、青少年地区委員会
- 障害児保育園ヘレン:光七小跡地に一時移転
- 学童→練三小、一部をサンライフ練馬に(障害児)
★補助133号線の整備と中村橋駅バス停
- 補助133号線→千川通り南側が事業中
- 練馬区「バス停、バスルート変更の可能性」
★B型作業所の工賃
※新たな報酬体系で、平均工賃月額が1万円未満の場合、「地域協同加算」がつけば報酬が増えるが、17か所中2か所しか導入していない。これまで何件の相談があったのか?との質疑に対して……
- 練馬区「HP、SNSでの投稿→区も確認している」
※高口注:数を聞かれているのに、数を答えず……
★障害者作業所の調達
- 311件、2億6千万
- 調達件数:23区3位
- 調達額:23区2位
★炭素クレジット
- 練馬区「手法の一つ」
- 「国際的な議論」をしているところ
- 「制度の動向を注視」
★犬猫のマイクロチップ
- 独自調査→犬:52%
- 猫義務化されたばかり→増加傾向