PTAカフェ4レポート~役員決めに絡む、ジェンダー問題。一つひとつ変えていこう!
これまで開催した3回とも、超白熱! 朝日新聞にも取材いただいた「PTAカフェ」、4回目のテーマは…「役員決め&ジェンダー」!
- 前回記事:PTAカフェレポート~「楽しい!」みんながやりたくなるPTAに変えるには?https://koguchiyoko.net/report/20190714ptacafe3report/
- 朝日新聞夕刊に掲載いただきました!
https://koguchiyoko.net/report/20191010media_asahishinbun/
★役員決め、あなたの学校、どうしてる?
まずは自己紹介をかねて、自分の学校ではどんな形で役員決めをしているか、話してもらいました。
(1人2分くらいで…と思っていたら、話があっという間に広がり、自己紹介だけで1時間半! アツすぎる!!)
★パターン1:選考委員会
役員を選ぶ委員会があり、その委員が役員を探す…というパターン(選出委員、指名委員など、呼称は学校による)。
- 「人脈で探して」と言われたが、人脈のあるなしは個人差があるので、困る
- 電話でクレーム。つらい。
- 個人情報が厳しくなり、ゼロからのスタートで大変だった
…という声が。
★個人情報ガイドラインだけでは、うまくいかない!
特に個人情報の厳格化は、重要である一方、「PTA活動の効率化」とは対極にあります。
「名簿を持ち出せないので学校に通わなくてはいけない」「情報を引き継げないので何もわからない」など、活動を妨げる原因にも…。
「PTA活動は、昔より難しくなっている」
との鋭い指摘もありました。
練馬区は、PTAの個人情報に関するガイドラインは出していますが、それだけでは活動しやすくならない。活動をサポートする別のガイドラインも必要だ…と、実感します。
★パターン2:互選会
選考委員と互選会の併用パターンもありますが、この互選会も、様々波紋を呼んでいます。
- 選考委員は役員と独立しているはずが、互選会も”独裁的”に決められる学校がある
- 「できない」主張のしあい…
- 立候補が多い互選会もある!
- 東京西部は民主主義が進んでいるらしい(PTAも、市政も!)
★パターン3:一番キツイ!?クジ方式…
- 「昼から夜まで、9時間も拘束された」という実話
→一同「ええーっ…」と驚愕… - 「できない」理由を皆の前で発表する
- 誰が、「正当な理由」だと判断するのか?
→誰もできないのでは
★P&T…学校、教員との問題も
さらに、「PとTがあいまい」という意見が続出。
- 変えようと思っても、学校に止められると、変えられない
- 学校が受け入れてくれない
T…学校との問題も、複雑に絡んでいます。
★他にも様々な意見が
- 膨大な仕事…本当に、こどものためになっている?
- 「やれる人が、やれるときに、やれるかたちで」
+やるべきという「ニーズ」も必要 - 「たのしいPTA」と「民主的組織」→必ずしも一致しないジレンマの解決を!
- OBOGも加えて、「GPTA」にしたら?
立候補者を増やす工夫と課題
- メリットを明文化した
- 免除規定を設け、「1年だけならやってもいい」層を取り込む
- 「割り当て」がやる気をそぐので、業務量自体をへらす
- 逆に、分担をしっかり分け、役員を増やして対応
- アンケートをとったら、「やってみたら楽しかった」という意見が多く、それを広報誌でアピールしたら、立候補者が増えた
★もとが”ブラック”だと、増えない!?
上記の「立候補者を増やす工夫」に対して、もともとの体制がブラックだと、工夫にも限界がある…との指摘が。
- 独裁的(他委員へ圧力をかける等)
- 根拠、理論より、感情優先
- 理解がない
一つずつ、変えていこう!
現役役員等から、改革真っただ中の貴重な意見が。
- できることから、一つひとつ精査中
- 感情には、根拠や論理で対抗
- 人間関係づくり&”地元にお返し”の精神
- WINWINとなる根回し
- 勝手にこちらがソンタクしていただけで、きちんとコミュニケーションをとったら、何ともなかったこともある
元PTA経験者からは、
- 改革を頑張ったおかげで、入会届ができた!
という、前向きな実績も!
変えていこうと努力する一歩一歩が、重要ですね。
“ブラック”の根底には…ジェンダーの問題が?
なぜ、ブラックな体質のPTAが生まれてしまうのか…?
- 会長は男性と決められている
- 他の役員は、女性ばかり
- 男性役員を入れる努力をしている
- 父親の会をつくりたい
- 一方で「会長は男性がいい」という声も…
そこには、戦前の「母の会」の体質を引きずり、「子育ては母親が担うもの」という古い価値観、ジェンダーの問題が関わっているのではないか? …という話に。
★だからこそ、男性が関わる意義がある!
古い価値観を引きずるPTAという組織
→そこへ男性が関わることで、変わっていく
→様々な方向から、一つひとつ変える
→「任意性」というキーワード
→たのしい民主的な組織になるのでは…?
…という道筋が、今回のまとめとして、見えたように思います。
★行政、区政にも訴えよう!
練馬区、そして区議会にも声をあげよう、という意見も!
- パブコメなどの機会に、行政に声をあげる!
- PTA関係のパブコメを求める
PTAに限らず、ぜひ、いろいろな手段を使って、様々な方向で、声をあげていただきたい…と、高口は様々な場面で言っています。たとえば…
- 区長への手紙(担当課が返信)
- HPの意見(回答が掲載されます)
- 担当課へメール+電話(PTAの担当は青少年課)
- 担当課へ書面+電話
*電話だけでなく、カタチが残る形式とのセットをおすすめ
などなど…
ぜひぜひ、皆さんと一緒に声をあげて、役員決めの季節に震えなくてもいい、立候補者がたくさんいてあっという間に決まってしまうような、たのしいPTAをめざしたいと思います!