練馬区で学校給食無償化が実現!でも2人目から…なぜ!?【練馬区議会・補正予算】
※2023/3/2、練馬区議会・補正予算&3/7文教児童青少年委員会のレポートです。
練馬区の給食費無償化、ただし2人目から……
★対象者
※以下のすべてに該当
- 区立小中学校に在籍
- 第二子以降
- 区内に在住
- 生活保護、就学援助等による給食費の支給を受けていない
※特別支援学校は対象外
★その他
- 第一子の要件なし(年齢制限、区外に住んでいる、等)
- 世帯の収入制限なし
- 第一子が小学生で、第二子が未就学の場合、対象外
★対象期間
2023年4月から
※いつまでかは未定
→少なくともすぐにやめるつもりはない旨の答弁はしています。
★対象人数
- 16000人
★概算費用
- 約8.6億円
- (内訳)
- 小学校:約6.6億円/約13000人
- 中学校:約2億円/約3000人
★第1子は、食材費高騰分の補助
- 小学校:19円(1食あたり)
- 中学校:17円
- 上半期(9月まで)
- 10月以降は改めて判断
課題は…
★第1子からはバラマキ?
他区でも給食費無償化が進むなか、第2子からの無償化は練馬区だけ(狛江市は第3子から)。
なぜ第1子からなのかというと、区長が
「子どもの食費は、保護者が負担するのは当たり前」
と、繰り返し強調しているため。
「バラマキ」も、何度も何度も批判しています。
つまり
- 今回は、あくまで「少子化対策」
- 一人目からは「バラマキ」だけど
- 二人目からは少子化対策だから、バラマキじゃない
……という理屈。
★ただの「食費」ではない!
……でも、ちょっと待って!
これは単なる食費ではなく、給食費です。
義務教育の学校で、食育の意義もこめて、こどもが教育の一環で食べるもの=給食です。
であれば、社会全体で、給食を支えることは、教育を支えることにつながります。
それを、「子どもの食費」というのは、議論のすり替えではないでしょうか?
(「親が負担するのがあたりまえ」というなら、じゃあお金を払ってるんだから、もっとこういう食材にしてよとか、これは食べさせないでとか、いろいろ意見を言ってもいい、ということになってしまいますよね?)
★第1子からの無償化も、実現可能!
補正予算の質疑で、高口が所属するインクルの仲間・岩瀬たけしさんが明らかにしましたが、
- 生活保護世帯、就学援助世帯→すでに約4億円を支出
- 今回→約8.6億円を支出
- 残り12-13億円を上乗せすれば、第1子からの無償化が可能!
ということで、それほど無理な額ではないのです。
★子どもにかけるお金=バラマキじゃない!!!
子どもの数で分けると、同じ子育て世帯間の分断にもなりかねません……。
子どもへの支援、と考えれば、どの子どもも平等にすべきです。
子どもを社会で育てる
という視点こそ、重要です!
★事務負担も…
- 教育委員会が、どの生徒が該当するか、突合・精査
- 区「やってこなかった事務が増える」「丁寧に説明」
加えて、一人目の食材補助の事務も。
一人目から無償化すれば、すべてスッキリ!現場にとってもよいのでは、と思います……
参考
- 高口ブログ:【練馬区議会】学校給食費無償化の意見書、否決に
- 練馬区報道発表資料:第二子以降の学校給食費を無償化 令和5年度補正予算案を上程