コロナ禍、子どもの体力低下は…「東京都統一体力テスト」練馬区の結果
※2023/1/31、練馬区議会・文教児童青少年委員会のレポートです。
令和4年度 練馬区立学校「東京都統一体力テスト」結果
2008年より国がはじめたテスト。毎年行われています。
ちなみに、合計点は
- 2008年から微増
- →2018年ピーク
- →そこから下回り
- →コロナで大きく下がった
……という経緯をたどってきました。
今年度の結果は…
まあ、平均ですので、平均すれば下も上も出る、という程度で見るべきと思っていますが……。
ざっくりとまとめると
★上向いたもの
- 身長、体重→都平均を上回る
- 長座体前屈→少し上昇
★下がったもの
- 反復横跳び→都平均を下回る
- 20mシャトルラン→〃
★体力合計点
- 男子→微増
- 女子→やや下がる
- R3よりR4はやや上昇傾向
対策は?
- 体力向上検討委員会(毎年開催)における取組の啓発
- モデル校による「休み時間等を活用した運動遊びを自然とやりたくなる簡単な仕掛けの実践」の発信
※モデル校は手上げ方式
※令和4年度は谷原小、中村中 - コオーディネーショントレーニングに関する教員実技研修の実施
- 体力向上リーフレット作成・配付(教員対象、毎年作成)…など
- モデル校による「休み時間等を活用した運動遊びを自然とやりたくなる簡単な仕掛けの実践」の発信
- 学校におけるゲストティーチャー等を招聘した体験活動、講演会等の実施
- 例:国・都補助事業「子供を笑顔にするプロジェクト」でアスリートを招く
高口的注目ポイント!
★中2女子「運動が好き」「運動をもっとしたい」→低下傾向
高口は、点数や優劣をつけるより、体を動かすことが楽しい!と感じることが重要と思っています。
生涯にわたって、体を動かしたり、スポーツを楽しめるような教育こそ大切です。
その点で気がかりなのは、中学2年生女子の「運動が好き」「運動をもっとしたい」が、他(小5女子男子、中2男子)より明らかに低く、低下傾向にあること(中2女子以外は上昇傾向)。
それはなぜか、練馬区の見解を伺うと……
- 男女でくらべると、男子のほうが運動好き
- 年齢があがるについれ、運動が好き、体育の授業が好きの割合が減っていく
- コロナで運動の機会が減り、昨年度は復活したが、意欲の向上につながらなかった
なぜ、という直接の回答ではありませんが……
好きになる工夫を、して頂きたいと思います。
★外遊びの場こそ重要!
練馬区が掲げた取り組みは、学校内のものだけでしたが……
なぜ子どもの体力が下がっているかといえば、乳幼児期からすでにその傾向が始まっています。
それは、子どもの遊ぶ場所が、どんどん狭くなっていることと無関係ではありません。
公園で遊べばうるさいと言われ、
コロナ禍では外で遊ぶだけで怒られる。
「部活の練習をしていたら怒られた」「場所がない」
というご相談を頂いたことも……。
のびのび子どもが遊ぶ場所が本当にない。
体力低下は、当然ではないでしょうか。
小学校以降も外遊びの場を保障すること。
学校だけにとどまらず、まちづくり全体で、子どもを取り巻く環境全体を見直すよう、求めました。
- 練馬区「体育、休み時間以外の遊びの保障大事」
- 「学童、放課後の開放などを保障している」
- 「地域で」
といった答弁でした。
これからも、子どもがのびのびあそべる練馬区をめざして、質疑していきます!