練馬区の学校統廃合 学校つぶしが本格化!?『第2次区立小・中学校 および区立幼稚園の適正配置基本方針』素案

練馬区が今、2024年1月15日まで
パブコメを募集している

『第2次区立小・中学校
および区立幼稚園の適正配置基本方針』素案
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/pubcom/oshirase/tekihai_soan.html

適正配置=統廃合の意です。

とにかく
問題だらけ!!!!!

学校を、子どもを、未来を希望を
守るために。

解説します!

ぜひぜひ、パブコメを送ってください!


「適正配置基本方針」とは?

■適正配置=統廃合

「適正配置」というと
正しくしていく?

なんとなく、よくしていく印象を与える言葉ですが……

ここでいう「適正配置基本方針」とは、

要は

学校統廃合の方針だ

ということです。

適正配置=統廃合。

行政用語って、こういう、一見よく見える言い換えをするので、注意が必要です。

つまり、この
『適正配置基本方針』には

どのように学校を
つぶしていくか

が、具体的に書かれています。

■「適正規模」は誰のためか?

この方針をおさえる前提が、「適正規模」です。

練馬区は、これまでもずっと、学校の「適正規模」を決めてきました。

  • 12~18学級→適正
  • 下回る11学級以下→「過少規模」
  • 19学級以上→「過大規模校」
    ※小学校は24学級まで「許容範囲」

と”勝手に”決めました。

今回の方針でも、主な課題を挙げています。

過少規模の課題…本当???

たとえば過少規模校校の課題として、

(例)教員が少ない
教員の負担が大きい

と挙げていますが……

練馬区が課題をわかっているんだったら
今すぐ!練馬区として
教員を増やすことは、可能です。

統廃合せずとも課題を解決できることなのに、
対策をしていない、練馬区の問題なのです。

過少規模校のよさも知ってほしい!

まさに、高口の子どもは過少規模の学校に通っています。

とても落ち着いていて、いい学校です!!!

人数が少ないからこそ、
一人一人に先生たちの目が届く。

とても楽しく毎日学校に通っていて、感謝です。

大規模でワイワイ過ごすのが合っている子もいれば、
小規模な環境が合っている子どももいる。

子どもそれぞれがすでに多様なのだから、
それを受け止める多様な規模が、必要ではないでしょうか?

そもそも、このぐらいの規模が
子どもの教育にいいということに、
科学的な根拠はありません。

つまり、学校の規模を問題にする
練馬区が問題なのです。

過大規模校の改善も実施せよ!

一方で、過大規模校。

課題の一例に
「施設面に余裕がなくなる」
等と書いています。

中村小学校に代表される過大規模校についても、
ずーっと議会で
「何とかしてください」
という質疑が続いていました。

学区域の変更くらいで、
練馬区は何もしてきませんでした。

小さい学校はつぶそうとして、
大きい学校には何もしない。

「適正規模」というのは、
これまで、できることも放置・放棄してきた練馬区が、
勝手に決めて、都合よく利用しているに過ぎない

と、高口は見ています。

問題が、多すぎる!!!

ここまででも、すでにいくつも問題点がありますが……。

今回の方針で、練馬区はさらに、様々な新しいことを
打ち出して”しまい”ました。

【問題1】短すぎる準備期間

  • 通学区域の変更:1年間
  • 統合・再編=統廃合:2年

と具体的な年数を出しています。

大きな大きな影響を与えることなのに、準備期間が、短すぎます……。

【問題2】少なすぎる対策

  • 過少規模校
    ①通学区域の変更
    ②統廃合
  • 過大規模校
    ①通学区域の変更

簡単に言って
とる方法はその2つ
だと読み取れます。

本当に、それしかないのでしょうか?

【問題3】あいまいすぎる計算式

さらにさらに……

20年後の子どもたちの人口で
廃校にする学校を決めよう

という計算式まで、新たに出してきました。

これが大問題なのですが……。

「学校別 児童生徒数×人口増減率」
で、適正規模になるかどうか、という計算式です。

①1クラスの基準が変われば、成り立たない式

20年後の未来です。

学級数の基準自体が変わる可能性は、十分にあります。

今、小学校で35人学級が始まり
中学校でも35人にする議論がされているところ。

当然、(政治がよくなれば)
もっと教育環境をよくしていこう!
という動きが出て、

30人学級、それ以下……

が将来的に実現することも
十分に考えられますし
そうあってほしいと思います。

1学級の基準自体が変われば、
この適正規模で決めた
学級数自体が、大幅に変わり、計算式は成立しません。

しかし練馬区は、その点は
「考慮しない」
と言っています。

その時点で、「20年後」を語る資格がないと思うのですが……

②アテにならない人口増減率

人口増減率も、ぶっちゃけ、当てになりません。

20年後の人口といっても、あくまで予測です

これまでに、
「1万人も違った」
というデータもあります。

1万人も違ったら……
35人学級で、285クラスのズレ!!

こんなあてにならないデータをもとに
学校統廃合を決める……

そんなことが許されるんでしょうか?

【問題4】運動場が狭い学校も廃校の対象!?

さらに恐ろしいことに……

運動場が狭くなる学校も
廃校の対象にするよ

と、言い出しました。

これも新しい追加です。

建築基準などが変わって、改築した際に、

「望ましい運動場の面積」を確保できない学校も
廃校の対象にする、って……

…ちょっと意味がわかりません…

隣の学校に、生徒何百人を移してなお、たっぷりと余裕がある
そんなぜいたくな校庭ばかりでしょうか?

結局は、隣の学校の1人あたりの面積を圧迫するのでは?

運動場が確保できないから
学校をつぶす

→これは本当に、意味がわかりません……。

【問題5】「フロー」にも問題だらけ!

廃校の対象校はこうやって決めるよ、という
「フロー」を出してきました。

【フロー0】候補校

まず、先ほどの、アテにならない計算式で

過少規模や過大規模でないかどうか
改築に課題があるかどうか

→対象校を抽出します。

【フロー1】友達と離れ離れに!!?

その中から、
近隣校で受け入れできるかどうかを判断します。

原則は、「1対1」。

つまり……
学校Aがなくなったら、隣のBに移す
というのが”原則”ですが、

「2校に分散してもいい」
とも、書いています。

つまり、学校Aがなくなり、
子ども半分は、Bに
残りの半分は、Cに。

子どもはバラバラになります。
友達と、離れ離れです。

このどこが、子どものためだって言うんでしょうか!?

これのどこが「教育環境の向上」なんでしょうか???

子どもをバラバラにする
そういう前提で、作っている方針なのです……。

【フロー2】通学距離も、遠く

さらに、通学距離の基準も、改悪しています。

これまで通学路の目安、

  • 小学校:1キロ
  • 中学校:1.5キロ以内

としていました。

ところがそれを
500メートルずつ伸ばして

  • 小学校で1.5キロ
  • 中学校で2キロ

まで、よしとする。

つまり、
統廃合できるように範囲を広げた
ということです。

想像してください。

小学1年生で1.5キロ、
重いランドセルを背負って歩くのは、とても大変です。

中学生は2キロ、往復4キロ。

このどこが、子どもたちにとっての
教育環境の向上なんでしょうか??

改悪としか思えません。

【フロー3-4】例外がいくつも

基準に当てはまっても統廃合しないよ

という、除外する条件も、いくつも出しています。

例えば、

  • 統合してその学校が過大規模になるならやめましょう(フロー3)
  • まちづくりで人口が大きく変わる可能性も踏まえる(フロー4)

フロー4は、特に、大江戸線延伸を見越したものでしょう。

【フロー】さらに例外を追加

さらに、フローの図の下に、小さく「※」で、除外するケースも3つも書き加えています。

たとえば、「受け入れ先となる学校」という文言。

これはまず、旭丘中高一貫教育校と、小竹小を想定したものでしょう。

過少規模なのは旭丘小のほうですが、旭丘が「受け入れ先」となるので、この一文を追加しておけば、小竹小は過少規模でなくても、小竹小のほうをつぶして統廃合できる、ということです。

このような例外規定、除外規定の多さは、何を意味するか。

恣意的な運用を可能にする、ということです。

つまり、

練馬区がつぶしたい学校、
つぶしやすい学校を、
つぶせるようにする。

どの学校に白羽の矢が立てられるのか、
次に狙われる学校は、どこなのか?

過少規模・過大規模でなくても、例外規定のために、統廃合の対象にされる可能性は、十分にあります。

【問題6】特別支援学級も移す可能性

特別支援学級については
「原則残す」「移転先に作る」
とは言っています。

一方で、それが難しければ
「別の学校に移すよ」
ということも書いています

つまり特別支援学級があるからといって
その学校を残すわけでもない。

本当に…ひどい。

何でもアリ、というか、
練馬区がやりやすいようにできてしまう、

そんな方針ではないでしょうか。

【問題7】災害時の避難拠点は、どうなるの?

学校は、地域のコミュニティの拠点です。

そして、避難拠点です。

学校がなくなったら
どこに逃げたらいいんですか?

その地域の人は、一体どうなるんですか……?

地域の命にも
関わる問題です。

練馬区が74万人もいて
避難拠点を一つでも減らす

……信じられません。

ただでさえ、避難拠点にはわずか700人しか収容できない計算です。
全く足りていないのです。

一つでも減らしたら、大変なことになります。

【問題8】区立幼稚園の今後

こちらの基本方針は、
区立幼稚園についても踏み込んだことを書いています。

なかなか他に預け先がない等で、
今、区立幼稚園での障害児の割合がとても増えています。

その中で今方針では、

「障害児保育や3年保育など、区立幼稚園のあり方について
令和6年度に検討委員会を設置し、議論していきます」

と書いています。

障害者保育への転換という提言が出されるのではないか?
という懸念が残ります。

インクルーシブという観点から、
障害児だけに特化した幼稚園のあり方というのはどうなのか、など……

この点もぜひ皆さん、ご意見をお送りください。


【高口の主張】教育が、希望!

★必要なのは、新しい教育ビジョン!

そして、何より、この社会。
未来は、希望は、子どもです。

子どもたちの教育を充実させていくこと以外に、
未来はない、希望はない。

と、高口は確信しています。

例えば高口は、イエナプランやインクルーシブ教育など、様々な提案をしてきました。

一人一人の状況に合わせて、誰もが安心できる学校の形。

新しい学びの形。

子どもたちの学びたい意欲から出発するカリキュラムなど……。

★練馬区は今、絶望的!

今の練馬区には、新しい教育のビジョンが、全く描けていません。

そのうえで、出してきたのが、学校つぶしの方針。

……絶望的です。

このままだと、本当に練馬区が終わるなと……
絶望だな、と思います……。

今の練馬区長、練馬区政
今の練馬区の教育委員会は
こんな計画しか出せないということです。

本当に皆さん、ぜひとも1月15日までの
パブリックコメントを送ってください。

「学校をなくさないで」
「一人一人に寄り添ういい教育を行ってください」

などなど……。

★変えよう、練馬区長、練馬区政!

そして練馬区長
練馬区政を
変えていきましょう…………!!!!!

ますます

絶対変えねば

と確信する、今回の計画です。


来年度に注目を!!!

来年度(2024年度)、練馬区は統廃合の候補校、
具体的な学校名を出してくるものと思われます。

過少規模校に印をつけましたが、
実際に廃校になるのがその近隣校の場合もあります。

自分の地域の学校がどうなるのか、
ぜひ、注視してください!

 


『練馬区学校施設管理実施計画』にもパブコメを!

この『適正配置基本方針』は、
『練馬区学校施設管理実施計画』とセットになっています。

こちらもぜひ、ご意見をお送りください!

解説は、別途していきます。


参考