【練馬区議会・みどり・環境等特別委員会視察レポート1】熊本県庁「災害廃棄物の処理」~準備と初動がカギを握る!
11月13日、練馬区議会「みどり・環境等特別委員会」の視察。
熊本県庁にて、「災害廃棄物の処理」
について視察させて頂きました。
2016年熊本地震
2020年7月豪雨と、
立て続けに災害に見舞われた熊本県。
心よりお見舞い申し上げます。
そこで得た知見が、他の自治体にも役立つと、資料や動画をまとめ、伝えてくださり、本当にありがたいです。
以下、学んだポイントをまとめました。
⬇️
【熊本地震】
・日本で6回観測された震度7
→うち2回が、熊本地震
→26時間後に連続して発生
・熊本城の全面復旧は20年以上かかる
→石垣を作れる人がいないため
【令和2年7月豪雨】
・1ヶ月分の雨が1日で降った
・鉄道関係→いまだ復旧しないところも
→赤字路線
→自治体とJRとの話が進まないため
⭐️【人吉モデル】⭐️
■初動が、鍵を握る!
災害時には、大量の災害廃棄部が出ます。
目の前のごみを片付けないと、
住民は生活の再建ができません。
そのため、災害後すぐに、ごみ処理に動くことが重要!
(そうしないと、無秩序にまちにごみが積み上がり、ごみがごみを呼ぶ「勝手仮置き場」だらけになる)
■当初は混乱も…
7月豪雨では、元々決めていた予定地だけでは足らず、急遽一箇所を追加。
しかし、そこで大変な大渋滞が発生します。
7-8時間待ってもたどりつけない、というほど!
■原因は、「混載」
様々な種類のごみが出ます。
(木くず、コンクリートがら、瓦、金属くず、ガラス、陶磁器、家電、石膏ボード、危険物、処理困難物…など)
それらを軽トラックに一度に積むため、
荷下ろしに時間がかかったことが、原因でした。
■分別を呼びかけ
直接出向いたり、チラシを配布したり、
住民に協力を呼びかけ。
ご近所同士、分別し、一つの車に一種類のごみ(可燃なら可燃のみ)にするよう依頼。
単品レーンと混載レーンに分け、
単品レーンを優先としたことで、
渋滞が改善!
■事前の連携も重要
泥水を吸った畳は、大人4人でも持ち上げられない程の重さに…
→この時は自衛隊に運搬を依頼。
他にも、もともと支援協定を締結していた関係団体があり、比較的スムーズにいったそうです。
事前の準備が、やはり大切ですね!
⭐️まとめ⭐️
1️⃣仮置き場の設置→初動
2️⃣分別
3️⃣役割分担、連携
の3つがポイント!
300万トンの災害廃棄部を
2年以内に処理することができました。
→これが今「人吉モデル」と呼ばれ、評価されているそうです。
仮置き場のレイアウトからスキーム、住民への呼びかけまで、資料も大変参考になりました。
【熊本県防災センター 展示・学習室】
今年(2023年)5月に完成したばかりの展示・学習室もご案内頂きました。
(熊本県産の木を使っていて、いい香り!)
1️⃣災害年表
1792年の「島原大変」に始まり、地震、水害などの災害別に歴史が一覧になっています。
2️⃣地震災害のメカニズム
Sランクの活断層が、九州にも複数あるとのこと。
3️⃣風水害のメカニズム
4️⃣火山災害のメカニズム
「一万年以内に噴火した火山」という定義があり、
煙を出していなくても、火山に入るそう。
(だから富士山も火山なんですね)
5️⃣プロジェクションマッピング
6️⃣復興の取り組み
→若い人が集まらず、企業が撤退する事例もあり、道半ば…
7️⃣ほか
・研修コーナー
・断層標本
・VRの体験もさせて頂きました!
練馬区でも、大地震等の災害が起きれば、大量に災害ごみが発生します。
その時に備えて、仮置き場や運搬体制などの準備をしておくこと、
各所と連携していくことが
大変重要とわかりました。
今後策定される計画のなかでも、活かしていければと思います。
ご対応くださった職員の皆様、
ありがとうございました。
(余談)
本当にいろーんなところにくまモンがいて、かわいすぎました。
※他の写真はコチラ↓
https://go2senkyo.com/seijika/166988/posts/807301
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