【練馬区議会・決算】高口質疑③貫井図書館への影響大きすぎ問題

※2023年9月28日、練馬区議会・決算特別委員会・教育費での、高口ようこの質疑です。

Q1:貫井図書館が、不便になる!

現在問題となっている貫井図書館・練馬区立美術館の改築ですが、
特に貫井図書館側の視点に立つと、さらに問題点が見えてきます。

★改築によって、資料が分散!探すの大変!!

貫井図書館は、区内で2番目に利用者の多い人気の図書館ですが、
利用者からは、ワンフロアだからこそ利便性が高い、との声があがっています。

設計提案の模型では、3Fの裏側のほうまで、高い本棚が作りつけてあります。

蔵書や図書館スペースは大幅に増える予定はないのに、
資料が分散され、見つけづらく、移動距離だけ増え、利用者には不便ですし
司書、職員の負担も増えると思います。

「美術館と図書館との融合」というテーマがあるために、
本棚を各所に配置され、それが図書館側にとっては
不便で、負担の大きい配置になっていると思います。

Q 高口

  1. 障害者、お子様連れ、高齢化がますます進むなかでの高齢者や
    職員の負担増への対応をどうするのか、
  2. 不便になるという区民からの指摘について

の見解、2点、伺います。

A 練馬区

  • 現在、これからの図書館構想、および美術館再整備基本構想に基づきまして、新しい貫井図書館と美術館の基本設計に取り組んでおります。
  • 今、委員から縷々ありましたが、いわゆる、従来の図書館という事ができる、児童や青少年、一般などの対象ごとに、文学や歴史など、分野別の図書資料を配架するスペースについては、基本的に建物の南側の方にまとめて配置するよう検討していますので、ご心配には及ばないところです。
  • 長く続く棚が新しくなる施設のコンセプトのひとつである、図書館と美術館の融合のひとつの象徴として、皆さんに喜んで頂ける新しい配下や展示の場にしたいと考えております。
  • 現在活用の仕方については、美術館の担当とも、意見を交換しており、引き続き検討を進めております。
  • また、施設につきましては、エレベーターの設置など、ベビーカーの親子連れ、あるいは高齢者、障害者、誰もが利用しやすくなるよう検討しております。
  • 利用者が、図書資料を探せるよう、ご自身で検索できる端末を設置すると共に、受付カウンターの図書館スタッフが案内ですとか、必要に応じ、司書業務のひとつとしてある資料探しの手助け、こう言ったことも行うなど、新しい施設のサービスの充実を図っております。
  • もう1点でございます、子どもに本の読み聞かせをしたい、話しながら調べ学習したいと言う、会話しても良いそんな空間を望む方がいる一方、集中して本を読める、静かな空間を望む方もいます。
  • 複数のフロアになることで、こうしたニーズに応える、静と動の空間、こういうものを作ることができます。
  • 新しい貫井図書館では、対象別にフロアやゾーンを設定し、動と静の空間を設け、それぞれの利用者にとって使い勝手の良い施設となるよう、検討を重ねています。
  • 区としては、フロアが分かれてよかった、そう満足していただける施設づくりと運営に努めて参ります。

★利用者・職員の負担増は確実

いろいろな声があると思いますが、ワンフロアが良いという声も
確かにきちっと出ていて、要望が上がっていると思います。

この図書館は、特殊なんです。普通の図書館ではなく融合施設なので。

(改築されると)今、サンライフ練馬がある位まで歩いて、
しかも2階以上のフロアに上がって、
裏側の方まで本棚が設置される。

負担が増えるというのは間違いないと思います。

 

Q2:区民とともにつくる「建設懇談会」を

融合という練馬区のテーマよりも、
利便性、
特に配慮が必要な方の利用しやすさこそ
必要、大切
だと思っています。

★問題は他にも多々…!

図書館としての課題は他にも多々あって、

例えば天井までの本棚
これはよくSNSでも何のためなんだと
炎上の対象となるものですし、

西側は一面ガラス張りで本棚がずらっと並んでいて、
西日による本の傷みが予測できます。

イメージ図では、子どもが段に登って本を取る図があったりして、
危険だなと思ったりもします。

★「建設懇談会」という歴史的経緯

こう言った意見は利用者からも耳にしているものですが、

もともと練馬区はそう言った区民の声を聞き、
共に図書館をつくってきた歴史的な経緯があります。

 

職員と住民でつくりあげてきた地域図書館』という本があります。

こちらは練馬区の図書館の歴史が総括できる本なので、
是非皆さんに読んで頂きたいと思いますが、

それによると1970年代、「区民と区職員の熱烈な動き」によって
平和台図書館で、住民参加方式の建設が初めて実現

特に、区の現場職員の側が熱心に動いたと聞いています。

1974年、「建設懇談会」が開かれて以降、それが定着
1990年代の光が丘図書館が、その総決算と言われており、

今なおその流れの中で、ボランティアの方々が図書館を支えている。

そういった経緯があって、今の図書館があると。

いわば図書館の建設懇談会というのは、練馬区の「土地の記憶」であり、
継承すべき「歴史」だと思います。

Q 高口

この建設懇談会が出てきて、共に新しい図書館をつくってきた、
運営してきた経緯を尊重して、
図書館としての建設懇談会、
その話し合いの場、というのを
つくって行くべきと思いますが、伺います。

A 練馬区

  • これまで、図書館を新設する場合には建設懇談会を設置し、意見を伺って参りました。
  • 今回は、美術館と融合した施設と言う事もあり、固定メンバーによる懇談会の設置ではなく、たくさんの方に参加して頂けるよう、全5回それぞれ参加者を公募する、設計ワークショップを開催し、親子連れや中高生、大学生を含めました幅広い年代の皆様に参加して頂き、まさに熱い議論や様々な意見を頂いている所です。
  • 更に、貫井図書館の再整備に向けたアンケートの実施や、関係団体の求めに応じ、話をお聞きするなど、様々な方法で区民からの意見聴取に努めております。
  • 今後とも機会を捉え、区民の意見をしっかりと伺って参ります。
  • 図書館に不可欠な存在であるボランティアの事でございますが、このボランティアの養成や育成の為に、私共は読み聞かせ講習会などを行っており、今後ともこうした取り組みを継続して参ります。

★図書館としての話し合いの場の開催を!

今までボランティアで支えてくさった方がいて、
それは図書館をともに作るというところからスタートしてこそ、
定着してきた、支えてきたという歴史があります。

しっかりそれを受け継いで、

やはり「新しい図書館」(※)をつくるというのであれば、
建設懇談会を開いて、

※練馬区は、建設懇談会は「新しい図書館」の時に開催するもので、
今回は改築だから、開催しないと言っている

 

図書館としての話し合いの場をしっかりつくって行くべきだと思うので、
強く求めて
次の項に移ります。

 


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