【練馬区議会・決算】高口質疑②アニメ・アーカイブに取り組もう!

2023年9月22日の練馬区議会・決算特別委員会より、高口ようこの質疑をお伝えします!

2つ目のテーマは、アニメ・アーカイブです!

こちらは以前にも「アニメ業界の未来を考える会」
の方々にお会いさせて頂き、お話を伺っていたテーマ。
ご協力、心より感謝申し上げます。
https://twitter.com/ANIME__KAI/status/1642439851495813124

なんと、石神井公園ふるさと文化館には、68000点!
多数のアニメ資料の収蔵があり、かつて寄贈されたもの。

今後、それを展開しつつ寄託や寄贈に対応し、
貴重な区内のアニメ資料を守り、後世に引き継ぐべきです!

アニメファンかつ、元アニメライター(のはしくれ)として、
行政主導のアニメ施策のモヤモヤについて考え続けてきたのですが、

アニメ・アーカイブはまさに!
行政がやるべき仕事だと感じています。

ぜひぜひ、レポート、ご覧ください!

Q1:アニメ・アーカイブの重要性

★アニメ・アーカイブとは

>1本のアニメーション作品が完成するまでには、原画などの中間成果物や
>キャラクターグッズなどの派生制作物を含め、膨大な数の「モノ」が生み出されます。
>これを未来のためにどう残し、どう活用するのかを考え、実践する
アニメ・アーカイブは、いまアニメーションの制作現場で大きな課題となっています。

こちらは練馬アニメーションサイトより、
石神井公園ふるさと文化館で開催された(2019年3月9日)
『アニメ・アーカイブ入門』の記事の引用です。
https://animation-nerima.jp/enjoy/kouza2019/

アニメの素材はファン、マニアにはたまらないお宝ですが、
残念ながら、適切な保管が進んでおらず、劣化・散逸、廃棄されたり、
オークションに出され、海外で高値がつくこともあります。

★民間のいちはやい動き

そんななか、民間では、

認定NPO法人 アニメ特撮アーカイブ機構」、通称「ATAC」(アタック、エイタック)が
>アニメや特撮に関する様々な資料を保全
>アーカイブ活動を推進
する等の活動をしています。

理事長は、『エヴァンゲリオン』で有名な庵野秀明監督です。

今年4月には、「一般社団法人 日本アニメフィルム文化連盟」、通称「NAFCA」(ナフカ)が設立。

『ガンダム』等で著名なアニメプロデューサーのレジェンド・植田益朗(うえだますお)氏が代表理事を務め、
>業界内の技術水準の向上~従事者の待遇改善
>アニメ業界の諸問題改善
等のほか、
>セル画や紙による中間素材を、かつての浮世絵のように散逸させないよう、
>国に協力と支援の要望を提出
する「アニメアーカイブ事業」に取り組まれています。

★国や都が動く

こういった動きのなかで、国もアーカイブ事業に乗り出しました。

文化庁は、来年・令和6年度予算要求のなかで
「マンガ・アニメ等中間生成物の保存活用事業」
として、セル画等の収集・保存に取り組む
というモデル事業を行うことを公表。

また、東京都は10月末、アニメイト等がありファンが集う池袋に、
アニメ東京ステーション」をオープン。
運営は、一般社団法人 日本動画協会です。

地下1階が、アニメの中間成果物を収蔵・展示するアーカイブフロアで、
>企画段階での紙資料
>東京都が保存しているセル画など、貴重な資料を保存
としていますが、

貴重な資料は他にも膨大にあり
池袋のこの場所だけでは不足している、との指摘がすでにあります。

 

Q 高口
池袋から急行でわずか1本の石神井公園ふるさと文化館にも、
貴重なセル画等が保存されておりまして、
連携すれば、インバウンド需要につなげる可能性も秘めていると思いますが、
どんな作品がどのくらいあるのか、ご紹介ください。

A 練馬区

  • ふるさと文化館では
    • アニメ史を語るうえで欠かせない名作である、宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999をはじめ
    • 東映アニメーションが制作したアニメを中心に
    • 280作品にかかる約68000点のアニメ資料を所蔵
  • 資料の内容は、
    • 撮影台、
    • 企画書、
    • シナリオ、
    • 絵コンテ、
    • キャラクター設計図、
    • 原画、
    • セル画、
    • 音源、
    • ポスター、
    • 16mmフィルム、
    • グッズ、
    • パンフレット…などを所蔵

 

Q2:練馬区も保存に協力を!

★寄贈された資料が68000点

68000点!!
ということで、めちゃくちゃ保存されておられると思います。

これらを見たいファンは沢山いると思いますが、こちらは寄贈されたものと伺っています。

練馬アニメカーニバル2018』では、
あの高畑勲監督が、東映動画時代に参加した作品の制作資料を展示するなど、
アニメ・アーカイブや、その活用に理解のある練馬区だと思っておりますッ!

今後も、アニメの貴重な文化的資料のアーカイブについて
ぜひ前向きに進めてほしいと思います。

Q 高口
貴重なアニメ関連資料について、
寄附、寄贈の申し出があれば、ぜひ前向きに受け入れて頂きたいと思いますが
見解を伺います。

A練馬区

  • ふるさと文化館につきましては、ご存じの通り区の歴史、風俗、自然など幅広く取り扱う地域博物館
  • ただアニメ資料ということのみで、どういった資料なのか不明ではございますけれども、
  • 一般的に寄贈を受け入れるかどうかにつきましてはふるさと文化館の資料収集方針に基づき対応
  • 方針の内容をご紹介すると、
    • 展示活動に必要な資料
    • 研究活動に必要な資料
    • 練馬区に関連のある歴史的または学術的に価値が高いもので、かつ希少価値の高い資料
    • その他文化生涯学習課長が必要とみとめる資料
  • そういった資料のうち、館ですでに所蔵しているものとの重複がないか、収蔵庫の状況も考慮しながら、総合的に受け入れの艱難の可否を判断

★ぜひ、見られる機会をつくって!

ぜひ、アニメ会社は練馬区内にたくさんありますので、
そういった方からの申し出についてはぜひ積極的に受け入れていただきたいですし、

68000点もの貴重な資料も死蔵させず、
閲覧鑑賞できる機会を作っていただきたいと思います。

ぜひぜひ、そんな機会を作っていただきたいと申し上げて、終わります。


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