【練馬区議会・決算】高口質疑①マイナ保険証は見直しを!
2023年9月22日の練馬区議会・決算特別委員会より、高口ようこの質疑をお伝えします!
1つ目のテーマは、問題続出の、マイナ保険証です。
介護現場の負担や、
区職員の負担の切り口から、質疑すると……
こんなに大きなことなのに、詳細は未定
→未定のまま、突き進んでいる実態が見えてきました。
↓以下、質疑をご覧ください!
Q1:介護現場の負担を軽視!
★なぜ、命にかかわる保険証を巻き込むのか?
全国でトラブルが続出し、問題となっているマイナ保険証。
マイナンバーカードは任意ですが、
保険証はなければ医療、命にかかわるものです。
国民皆保険制度であり、一人ひとりの命をささえる
保険証を巻き込むことにより、特に、
要介護の高齢者、障害者、ひきこもりの方等、様々な事情を抱えた方、
弱い立場の方々を直撃することが、本当に問題だと思っています。
来庁できない方はどうなるのか?
といった問題は解消されておらず、
医療・介護現場からも、疑問の声が噴出しています。
★介護現場に負担がいく想定
政府は検討案の中で、
「施設職員に代理での受取りの協力を要請」
と示しており、
介護現場が申請・管理等を担うことが予想されますが、
報酬や位置づけも不明のままです。
暮らしネット・えん代表の小島美里(こじまみさと)氏は、介護の現場から、
「ひたすら困る」
「絶対にやめてほしい」
「何のメリットもない」
と、批判しています。
現在でも、実例として、
- 認知症が進み、暗証番号を忘れた方がおり、更新手続きできないおそれがある
- ヘルパーがサポートし、指示通りに寝たきりの写真を撮ったが、
「シーツのしわが写りこんで使えない」と、撮り直しになった
…等が起きているそうです。
Q 高口
- ただでさえ人手不足の介護現場のさらなる負担増について
- 要介護者、重度障害者など、立場の弱い区民ほど困る制度であること
2点について、区の見解を伺います。
A 練馬区
- マイナンバーカードの取得や管理については、国において高齢者施設支援団体等のマニュアルが作成されるなど管理方法が検討されている
- 区としても実情に則した運用が行われるよう、今後も国の検討状況を注視していく
- また、重度障害者等への影響については、取得の代理交付の要件の緩和や、申請支援の検討がなされている
- またマイナンバーカードを取得していない方や保険証利用登録をしていない方に対して、健康保険の資格確認証を交付するようにしている
- 暗証番号の不要なマイナンバーカードの交付など様々予定をしているところ
★区民の立場にたって、見直しの声を!
「高齢者施設~のマニュアル」
→ということで、やはり介護の現場が担うことになるんだということがわかりますし、
今おっしゃった資格確認証も今後どうなるかはわかっていない。
5年なのか何年なのかも見えていないのかなと思います。
そもそも日本社会は高齢化率3割、超高齢化社会がさらに加速している現実に、全く即していない制度だと思います。
無保険になるおそれも指摘されていて、
国民皆保険制度の崩壊を招きかねず、
立場の弱い区民がさらに追い込まれる。
そういう区民の立場にたって、区として
マイナ保険証には、断固反対していただきたいと、強く要望します。
Q2:職員の負担
★自治体職員が訪問して申請受付する想定
また、政府の検討案では、申請が難しい人に対し、
「市区町村の職員が施設や個人宅を訪問する『出張申請受付』」
を示しています。
今後、もし資格確認証がなくなった場合の申請は
- 介護を利用している方は介護現場が担って、
- それ以外の方には、自治体職員が訪問…
という立て付けではないかと、予想しております。
そうなると、職員の負担がさらに増えると思います。
Q 高口
資格確認証になってしまう場合でも、
せめて、今の保険証と変わらないサイズや厚さであってほしいと要望しますが
練馬区として国にどのような要望をあげているのか
システム改修費はいくら見込んでいるのか、お聞かせください。
A 練馬区
- 資格確認証については現在国において詳細は検討中
- 区としては、特別区区長会を通じて、国にマイナンバーカードと被保険者証の一体化について
国の責任において、区市町村に対する適切な措置を講じることとして
8月に要望を出している- また、区に厚労省が視察に来た際に直接同様の要望も行っている
- 現在様式については、保険者の実務への影響を考え、サイズや材質を保険者が選択できる予定としている
- また資格確認証の発行事務に伴うシステム改修費用については国から詳細が示されていないのでわからない
- なお、国に保険証の廃止について撤回を求める考えはない
Q 高口
練馬区としてはサイズや材質はどんなものをと要望を出しているのでしょうか?
A 練馬区
今現在そのような要望を出すという時期ではないので、今後出していくことになると思われます。
★同じものなら、今のままでいい!
カード型か今の保険証のままの紙のようなサイズ
という二択だと思うのですけど、
カード型になれば、発送費用とか発送のやり方とか
コストとかがまた変わってきて
大変な事務負担になります。
ぜひ練馬区としては、資格確認証の場合は
今のままの保険証と同じサイズ等で進めてほしい、
そのほうがいいと思います。
そうであったら、やはり今の保険証でいいじゃないかと、
何も変わらなくて額面だけ変わるんだったら
今の保険証のままがベストですし、
いまのままで十分だと思わずにはいられません。
Q3:事務負担の重さ
★振り回されるのは、いつも自治体の現場
何も決まっていない、資格確認証についても検討中。
今この段階で、9月の段階で何も決まっていないのに
こんな、すべての国民に影響があるような制度を
すぐに進めるということ自体が、
大変見切り発車だと思いますし、
それに振り回されるのはいつも自治体の現場だと思います。
職員の方々も大変だろうなと推察もします。
Q 高口
行政の事務負担も深刻だと言われてまして、
共同通信が実施したアンケートでは、全国市区町村のうち、90%が
「マイナンバーカードに関する事務負担が重い」と回答し、
練馬区もこの90%に入ってまして、「やや重い」と回答したそうですが
具体的に何がどう重いのか、ご説明ください。
A 練馬区
- マイナンバーの交付事務については、
- 国によるQRコード付きの申請書の送付やマイナポイント事業により、8月末の保有率は67.2%
- 令和2年度当初と比べ40ポイント以上の増加
- その間、窓口に受取を中心として多くの方が来庁され
- 区として交付および支援体制を強化対応してきたことによる
- 区職員側の体制はもちろんですが、国の補助金を利用し、
- レイアウト変更や業務委託を活用するなど
- 柔軟に交付支援の体制を確保しながら
- 円滑に普及促進が図られたとの認識
- カードは安全かつ確実に本人確認ができるデジタル社会の基盤となるものだと考えている
- 引き続き国の動向を注視しながら保険証の一体化とも安心して必要な保険診療を適切に受けられるよう取り組んでいく
- 区としてもこれからをしっかりと柔軟に体制を整えていく
Q 高口
なぜ「やや重い」と回答したのですか?
「やや重い」と答えた理由があると思うのですが、その理由についてご説明ください。
A 練馬区
- アンケートの聞き方の趣旨とこちらのほうでわかりかねるところがあるが
- 当然新しい事務を取り組んでいくためには、チャレンジをしていくためには、事務負担が生じるのは当然
- それに対して適切に準備をしてしっかりと取り組んでいく、それが区としての対応だと考えている
★総点検等、対応に追われる自治体
なぜ「やや重い」と回答したのかなと思います…。
「普通」とか「軽かった」といえばいいと思うのですけど。
(事務負担として)例えば、「総点検」というものが行われました。
いろいろなトラブルが続出していることに対して、全国自治体が総点検しろと。
これは、国からの通知はあくまで「技術的な助言」
といって命令ではないですが、
“技術的な助言”という通知のもとに、総点検をしなければならなかった。
★練馬区も主体的に、国に声をあげよう!
東京都の中でも、多摩市長ははっきりと、
「自治体まかせではなく国が精査するべき」
と、国をはっきり批判しています。
そういった自治体の姿勢はとても大事だと思います。
せめて、国にマイナ保険証の延期を求めるべきだと要望して、次の項目に移ります。
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