物価高騰!→練馬区独自の学校給食費補助へ

※2022年6月14日、練馬区議会・文教児童青少年委員会のレポートです。

物価高騰→学校給食食材購入費の補助

★補正予算が可決

ご存じのとおり、ウクライナ問題や円安による値上げが社会問題になっています。

当然、学校給食のための食材も、高騰しています。

そこで、練馬区が補正予算で、食材費の補助を行うことになりました。

★不足分=小学校15円、中学校13円

★計算方法

価格については、エネルギーや栄養の摂取必要量をもとにした、文科省のモデルがあります。

文科省モデル×単価=1食分

今回はその文科省モデルから、小学校で15円、中学校で13円足りない、という結果に。

そこで、その分を補助する、という内容です。

ちなみに価格は毎年見直していますが長くて13年据え置き、ということも。現在は240-330円台です。

そして基本的には値上げのみ、値下げした実績はありません。

★現場の努力も限界が……

たとえば、旬の野菜を選んだり、小麦ではなく米を増やしたりは当然のこと、

肉は安い部位にしたり、
魚だと「メルルーサ」という聞きなれない深海魚にしてみたり……。

現場は様々な工夫をしていますが、努力だけでは限界があります。

論点がいくつか…

高口としては、子ども達の食を、練馬区がしっかり支える補正予算、いいものと思っています。

一方で、いくつか課題があります。

【課題1】4月が基準で足りるの?

すでに5月も6月も、値上げが続いています。

4月が基準では足りなくなるのでは……?

4月とした理由について質疑したところ

  • 練馬区「本年1月から値上がりしているが、3月の年度内は金額が収まった」
  • 「4月以降は4月の実績で試算した」

……と、あまり答えにはなっていないのですが……汗

【課題2】期間は半年で足りるの?

4-9月までの半年という点も、足りなくなるのでは、と心配ですが……

  • 練馬区「当面半年。その時点で金額と乖離がある状態なら、対応を考える

と、10月以降の継続も示唆するような答弁でした。

高口からも、10月以降も補助の継続を要望しました。

【課題3】公会計化の問題

ちょっとマニアック?な問題ですが…

給食費というのは、私費会計。
各学校、校長が管理する予算です。

一方で、補助金は公会計=練馬区の予算。

私費会計に公会計が混ざる……ということになってしまいます。

国は公会計化を進める方針を打ち出していて、この機会に、公会計化も進めるよう求めました

  • 練馬区「国の方針は承知」
  • 「練馬区は2019年度学校徴収金システムを導入」
  • 「学校の負担軽減→一定寄与」
  • 「公会計化に踏み切る自治体少ない」
  • 「他の状況、システムとすり合わせて検討」

との答弁でした。

【課題4】給食費の無償化を!

大坂の寝屋川市では、今年度分とはいえ、無償化を発表。

明石市では、中学生の給食無償化を打ち出しています。

この機会に、無償化を!

まずは今年度だけでも無償化を、と要望しました。

  • 練馬区「基本の考え方は食材費→保護者」
  • 無償化は今のところ考えていない

「今のところ」ですから、ぜひ今後検討頂きたいと思います!

財源はある!

実は物価高騰のための国からの臨時交付金が入る予定です。

練馬区分で、約11億円の見込み。

今回の給食費補助は計5900万円なので、まだまだ財源はあります!

来年度の給食費の値上げではなく、練馬区として、子どもたちの育ちをサポートし続けてほしいと思います!