ひとり親への支援の充実を!~練馬区補正予算・高口質疑

2021/3/3、練馬区議会・補正予算の高口質疑です!

使われなかったホームヘルプサービス

ひとり親家庭自立支援プロジェクト経費、ホームヘルプサービス事業ですが……(*コロナ対策として昨年増額したものの、1357万円、約43%残った)。

昨年、自粛が叫ばれ、「8割の接触減」と連日報道されていた中で、家に人を入れることへの抵抗感は予測できたのでは、と思います。

野村総合研究所の集計では、パート・アルバイトで仕事が半分以下に減り、休業手当も支払われない「実質的失業者」が2月時点で女性は103万人、男性は43万人もいる、と。

状況は、区が考えるより厳しく、失業が増えて家に居ざるを得なかったことも、利用の減少の背景の一つにあるのでは、と考えています。

【Q1】食糧支援や、学習支援の充実を!

困窮家庭の学習支援等を行うNPO法人キッズドアの理事長・渡辺由美子氏によれば、

困窮し、1日1食に慣れてきたという保護者もいます」

この間、NPOによる食料配布、子ども食堂による宅配弁当、行政では東京都のカタログ送付、文京区の子ども宅食等が、今も行われています。学習支援としてはwi-fiとパソコンを貸与してのオンライン学習を行うNPOもあります。

練馬区のひとり親対策として、こういった対応ができなかったのか?と感じています。

現金給付としては、国による2度目のひとり親世帯臨時特別給付金が決定していて、継続的な給付金を要望しますが……。

  1. 毎日のご飯に困っているという現状に対して、区も食糧支援を視野に入れるべきではないか?
  2. 学習支援として、ひとり親では訪問型学習支援を行っていますが、申し込みが今回増えて抽選になったと伺った。対象の拡充が必要では?

2点伺います。

<生活福祉課長>

  • 食糧支援は、現在、社会福祉協議会や、地域の子ども食堂なども行っている
  • 総合相談窓口に相談があれば、関係機関をご紹介
  • 臨時特別給付金、住居確保給付金、生活再建支援金などで、ひとり親家庭の生活を包括的に支援
  • 訪問学習支援事業は、平成30年度30世帯、令和元年度32世帯、今年度35世帯と増加
  • 現在、利用者のアンケートを実施→利用者の声も踏まえて、今後検討したい

すぐ対応できるよう、体制の準備を!

そもそも、毎日の食べ物に困るような家庭は、生活保護も含めて支援いただきたいと思います。

去年、突然の学校休校で給食が無くなった。そういう時に対応できるためにも、区として食糧支援ができる体制を整えておく必要があると思います。

また、貧困の連鎖を断ち切る点でも学習支援は非常に重要ですのでよろしくお願いします。

【Q2】安定就労に向けたサポートを

今後の課題の一つとして、長期的、継続的な就労支援があります。

練馬区でも、「自立支援教育訓練給付金事業」や国家資格を取得できる「高等職業訓練促進給付金事業」の申し込みが、昨年より増えている。安定した雇用につきたいニーズが見て取れます。

この事業の課題として、資格勉強中の生活費が難しくて申し込みを躊躇する声を聞いております。

一方で、デジタル時代になって、家にインターネット環境やパソコンがなく、オンラインでの就労トレーニングや職探しができないというデジタル格差もあると、キッズドアのアンケートから判明しております。

  1. 安定就労に向けた資格習得については、生活サポートを含めて支援すべきでは?
  2. 練馬区が実施するひとり親事業でもオンラインが増えており、パソコンを貸与して行う事業を拡充すべきでは?

2点、伺います。

<生活福祉課長>

  • 高等職業訓練給付金は、国の基準額に加え、区独自に上乗せ支給を行っている
  • 定期的に相談員が利用者と連絡を取り合い、生活状況を確認
  • 卒業後の就労先に相談に応じるなど、寄り添った支援を引き続き行う
  • PC等の貸し出しは、情報収集、セキュリティ、貸出期間、自立への影響を検討する必要がある