新型コロナを受け、区の業務計画を修正/休校の判断は?保育園は優先業務?情報発信の課題は…?

12/7練馬区議会「総合・災害対策等特別委員会」のレポートです。

練馬区業務継続計画(新型インフルエンザ等編)の修正

その名の通り、新型インフルエンザ等の感染症の際、練馬区の業務をどのように継続するのかを記した計画です。

今回、新型コロナウイルス対策を踏まえた修正が行われました。

主な変更点は「通常業務」「応急対策業務」「職員体制」の3点です。

資料全体の計画は→https://www.discusscabinet.net/nerima/list
*「委員会」→「総合・災害対策等特別委員会」→「令和2年」→「12月07日」→「07資料3-3」の「詳細」→PDFがみられます

【1】通常業務の変更点

★学校・施設休止は…緊急事態宣言の「都内感染期」に統一

  • 発生段階(フェーズ)を見直し
  • 他に、イベント等の中止・延期の実施フェーズは「都内発生早期」で統一
  • 発生段階(フェーズ)は、感染状況や、国・都の動向を踏まえて区が判断
  • 区で統一的な対応を取る
  • 区答弁
    • 3月の休校も、「国からの休校要請を受け、区として判断した」
    • 「判断は区がするもの」
    • 「総合的に判断する」

★保育園、高齢者・障害者施設は、「休止・縮小」から「優先」に変更

  • 保育園、高齢者・障害者施設は、これまで「休止または縮小業務」
    →「優先的通常業務」へ修正
  • 「区民および職員の生活維持に不可欠な業務」との理由
  • 緊急事態宣言中、保育園の開園・閉園が問題となりましたが、「原則開園」を貫いた練馬区は、計画でもそれを反映する形に
  • それならそのぶん、現場への支援も「不可欠」ですが…
  • 「監査」「実地指導」「啓発」といった文言のみで、どう支援するかは読み取れません。

Q 高口

・今、高齢者施設で働く方からは、コロナで本当に大変、もはや介護崩壊の状況だと聞いている。
・今回「優先的通常業務」に修正するうえで、現場の声は聞いたのか?
・現場の声がきちんと判断され、それが記されるよう、検討を要望する

 

 

【2】応急対策業務の変更点

  • コールセンター、特別給付金、特別貸付など…
  • コロナの緊急対応で行った業務を位置づけ

【3】職員体制の変更点

  • 危機管理対策本部の設置
  • コールセンターなどの動員体制
  • 在宅ワークやWEB会議
  • …などについて記載

練馬区の情報発信のあり方

今回の新型コロナウイルスでは、練馬区の情報の発信の仕方に対し、高口のもとへも、様々なご意見が寄せられました。

この計画では、

ホームページ等リアルタイムの情報提供を強化する

と記載され、情報の迅速な発信が区民の安心という意味でも大変重要です。どう強化していくのか、質疑しました。

★区の情報発信、課題は?

Q 高口
・今の感染症対策としての区の情報発信、どういう課題があると認識しているか?
・今回強化する点をどう盛り込んだのか?
A 区
・今回改めて振り返っての課題
・やはり情報弱者の方々に正しい情報をいかに伝えていくかがひとつ大事
・デジタルディヴァイド化され、
SNS等を使い、便利になっている一方で、そういった方々になかなか情報が届かない
・区報も臨時号、号外編を出した
・なかなかお伝え出来ない方にも伝わるような形でやっている状況
・「やさしい日本語」で、外国人の方へのホームページを開設
非常によくみていただいている
・いろいろな方々に情報が満遍なくいき、区民の方が不安を抱くことなく安全に健康に暮らせるように、情報を積極的に発信してまいりたい

★SNSでの発信が重要では?

Q 高口
情報弱者、外国人への対応も大変重要
・一方で SNS、HP
等でのリアルタイムの情報提供
・今500人以上の感染者が出て、数日たった後見ても、特にツイッター等からの練馬区から呼びかけがなかった
・リアルタイムの情報提供という点をどう考えているのか?
・HPとかSNSに関しての課題をどう整理されたのか?

A 区
感染者数、陽性者率を週に1回更新
・区として、きちんと方針が決まった時点で、速やかにHPでお知らせしている
・コロナの特集のページも整理
・これで十分かというところは、アクセス数含めて検証している
・よりリアルに皆様方にお伝えできるように、今後も工夫を努めてまいりたい。

★寝屋川市長のtwitterの好例

 

Q 高口

・プレスリリースをSNSにも載せる等も重要
・SNSについて、例えば大阪の寝屋川市がとても参考になるという意見を頂いた
・寝屋川市は、市長自らが発信することで、市民が安心しているケース

ポイント① 市長自らがツイッターなど即時性が高く、市民が直接反応したり質問できる媒体を使っていること
・ポイント② 公表が早い。夜遅くても、わかったらすぐに市長みずからが発信
・ポイント③ 市長が自ら、定型句ではなく、自分の言葉で、市民や事業者への協力、応援、感謝をよびかけている
・市民が前向きにレスをつけている様子を見る
・参考にしていくべきでは?

A 区

・区報でも11/21に区長のメッセージを出した
・必要なものは適時きちんとお出ししている
・私的な部分、区長としての部分ではなく、行政としてのお答えとして、できる限りやらせていただく

★施設名公表についての考え方

Q 高口

・区報の区長のメッセージは、どこで感染してどういう対応をしている等、区民が今すぐ知りたい情報を載せているわけではない
・区報はそういう媒体ではない
・ぜひ検討いただきたい

・施設名の公表という点も、いろんな考え方がありますが、「公表してほしい」「公表することによってきちんとした対策がとれる」という考え方の声が区にもたくさん届いていると思う
・例えば、公開している自治体では、差別や被害の有無や実態、公表の効果など、検証してはいかがですか?

A 区

いま「コロナ差別」という言葉がマスコミでも使われる状況
・本区では施設名は公表しないということで一貫
・やはり犯人捜し、施設の入場を断られたり、いろいろな差別事情のようなものが入ってきて、「
悲しく思います」というお話も区民の方からいただくこともある
・やはり個人のプライバシーを守るところを意識的に考えている
・本来必要な方々、注意をして頂かなければならない方々、行政で判断した方々についてはきちんと行政で対応している
・それ以上に情報を拡散するというような考えは現在ございません

Q 高口

・とにかく感染対策が必要な人への対策が真っ先にやるべき
・それ以上に今情報が早く拡散され、区が出さなくても施設名が出ている状況も踏まえ、対策をとって頂きたい

国、都の計画との関係性