高口質疑!被爆体験を、子どもや若い世代に/練馬区議会・決算

*2020/9/29、練馬区議会・決算特別委員会「総務費他」での、高口質疑です。

ヒバク体験を、後世に…

私は祖母が長崎で被爆した、いわゆる「被爆3世」です。

戦後75年という節目の今年、「被爆4世」である子ども達にも、私から、祖母の体験を聞かせました。

子どもたちは、「戦争は絶対イヤ」「原爆はこわい」ということを、リアルに感じたようです。

★他区の取組は充実している…

子どもにどう戦争体験を引き継ぐか、と考えるなかで、ヒバクシャの会の方から、「他区の取組はもっと充実している」と聞き、調査頂きました。

  • 広島・長崎等へ、区民を派遣までする区が、6区
    →古くは1986年度から34回
  • 新宿区では、1989年より、平和祈念式典にも参加
  • 原爆メインの展示会は、9区で実施
  • 平和資料館で、常設展示をする区が2区
  • ヒバクシャとの共同も、5区10事業
  • 被爆者の講話会は、3区
    →うち葛飾区は74回も実施
    →杉並区は、区立小中学校へゲストティーチャーを派遣
  • 「平和首長会議」参加の23区のうち、何らか取り組みをしている区が13区ありますが、練馬区は「加盟のみ」

【Q1】子どもたちが体験談を聞ける場を!

一方、ヒバクシャは高齢化が進み、この5年で、区の被爆者見舞金の受給者は72人、2割も減り、284人です。

子どもたちが区内ヒバクシャの体験を聴ける機会はまさに今しかありません。その実施について見解を伺います。

区A(総務課長)
  • 練馬区の平和推進事業の主なもの
    1. 平和記念コンサート
      →平成27年度から戦争体験者の方の講話を取り入れるなど、見直し充実
    2. 平和記念パネル展
  • アンケート結果…90%以上が「平和の大切さについて考えるきっかけになった」という回答
  • 区立小中学校ではNPO団体による講演や特別授業を実施している学校もある
  • 小竹図書館では講座も開催
  • 在り方や内容は、アンケート結果も参考に、検討を行いながら事業を進めたい

【Q2】若い世代へ引き継ぐ対策を

小中学校→ぜひ全校で実施していただきたいと思います。

アンケートの話が出ましたが、平和記念コンサートのアンケートの結果は…

  • 19歳以下が10名、20代7名、30代1名、
  • 一方、高齢者は60代125名、70代231名、80代99名と、若い世代の25倍

若い世代に引き継ぐという観点で、たとえば中野区では、語り部映像や「原爆記録写真集」を、区内被爆者と共同で製作しています。

練馬区としては、若い世代に向けた平和事業に、どう取り組むか伺います。

A(総務課長)
  • 平和記念コンサートは様々な世代の方に平和を考えるきっかけとなるよう取り組んでいる
  • 平和記念参加者募集時には区内の小中学校・高等学校・大学等へポスターやチラシを送付し事業周知をはかっている

★今の対策では不足…

残念ながら「様々な世代」といいながら、アンケートの結果から、若い世代の参加が低い。

この事業を見直すか、もしくは若い世代に向けた新しい事業を考えていくなど、ぜひお願いしたいと思います。