中学校選択制度は、過小規模と教員の多忙化と一体的に検討を!/11/26文教児童青少年委員会

11/26、文教児童青少年委員会を最速レポ!~Part2

★中学校選択制度の選択希望状況&公開抽選

毎年発表される、選択制度の希望状況と公開抽選、今年は表のとおりとなりました。

  • 開進第二、光が丘第一、光が丘第二、石神井、大泉
    →昨年に続き、今年も抽選に
  • 石神井西→今年新規で抽選に

★選択制度の問題点1…過小規模校を生む?

保護者として、学校が選択できるメリットも感じつつ、この制度自体が、学校の”格差”、過小規模校を生む要因にもなっていることが問題です。

区は、選択制度は過小規模校の原因ではないと言っていますが……普通に考えて、一因になっていると思いますよね?

区は、どの地域にどのような子どもたちが流出入しているか、
「データはもっている」が、調査や分析はしていません。

過小規模の問題と、選択制度の問題は、セットで、子どもたちにとってどんな教育環境がふさわしいのか、検討していくべきではないでしょうか。

★選択制度の問題点2:教員の多忙化

区は、選択制度の制度設計について、
「選ばれる学校」「創意工夫、魅力づくり」
を強調します。

選択制度というのは、学校側の努力を求める制度です。

「努力している学校が、選ばれる」…というのは、裏を返せば、「選ばれないのは、生徒数が減っているから、学校の努力が足りないからだ」となってしまいかねません。

その先には、「努力をしてこなかったから、生徒数が少ない。だから、統廃合」へとつながってしまいます。

学校の責任にできてしまう制度自体が、問題です。

そもそも、教員の多忙化が社会問題となり、教員のなり手も不足している今。

本当にやるべきは、「選ばれる学校」のための努力を課すよりも、教員の業務を減らし、目の前の子どもに向き合う時間をいかに作るか…それが結果的に、「学校の魅力」につながっていくのではないでしょうか?

義務教育のあり方とは何か、本当にいい学校とは、こどものための教育とは何なのかを、じっくり腰を据えて、話し合いながら、地域の皆で作り上げていく……そういう堅実な方向性へと、もっていくべきではないかと、高口は考えています。

それから勿論ですけど、高口は、生徒数の少ない学校=努力していない、なんて思ってもいません。そもそも、「学校の特色づくり」ということに違和感があります。義務教育ですから。どの学校に行っても、質の高い教育が受けられる、というのが大前提です。

選択制度は、様々な問題を抱えている…という点を、皆さんに知っていただきたいと思います。