高口質疑!区立美術館改修…こどもの視点を!
1 美術館再整備基本構想が進んでいる
今、美術館の再整備が進んでいます。
- 「再整備基本構想 策定検討委員会」が2018年度から開始
- それを受け、基本構想を今年度策定の予定です。
2 再整備基本構想策定検討委員会で、こどもが重要!という意見がたくさん!
「検討委員会」の議事録を見ると、こどもへの視点が重要!という意見がたくさん出ています。
【委員の意見を抜粋すると…】
「子どもたちに対する部分が非常に重要である。子どもたちが自由な発想で、作品をつくれる場があったほうがよい」
「子どもたちが自然に美術に親しめるような空間整備が必要である」
「ぜひキッズスペースを設けてほしい」
こどもが身近にアートを楽しめる美術館は、誰にとっても開かれた美術館になる!…との観点から、伺っていきます。
3 美術館と図書館を近づける方向
これらを受け、委員長である秋元館長は、
「今回の改修の一つの特徴は、美術館と図書館をできるだけ近づけていく方向」
「キッズスペースも新しいものができると思う」
と発言されています。
4 ブック・アートキッズスペースは再検討を!
現在のたたき台で示されているのが、「ブック・アートキッズスペース」です。
図書館との融合自体は、館の特長が活かされ、よいと思うのですが、問題は、このスペースが、現状は、図書館側に配置されている点です。
図書館は、静かにしなくてはいけない。本を汚してもいけません。
一方、こどものアートは、たとえば「服を汚してもいいから、思い切り画材にふれてみる」など、自由な環境設定が重要です。
そして、楽しければ楽しいほど、自然と、盛り上がる、声が出ます。うるさくしてはいけない図書館だと、親和性が悪いと感じます。
質問①
検討段階とのことですが、こどもが創造力をめいっぱい働かすために、図書館内部ではなく、美術館側、あるいは独立したキッズスペースがよいと思いますが、区のお考えをお聞かせください。
区回答
5 コンセプトは「気軽にみんな遊びにおいで」
騒ぐというか、楽しむために自然と声が出ることを想定したうえで設計を進めていただければと思います。
それから、これまでも、子ども向けの鑑賞会などを開いており、いい事業だと思うのですが、多くが土日、予約制で、美術の森緑地に遊びに来た親子が、美術館にも…という体制をどうつくるかが、課題となっています。
質問②
受け入れ態勢などを整え、常時、ちょっとしたワークショップが開かれるスペースがあれば、美術館に入りやすくなると考えますが、いかがでしょうか?
また、最近は、児童館や図書館など、不登校の子どもたちの居場所が増えており、学校以外の学びの場を増やす取り組みが広がっています。美術館も、居場所としての機能を持たせ、アートを学ぶ場になれば…と考えますが、いかがですか。
2点、区のお考えをお聞かせください。
区回答
*以下は時間切れだったのですが、準備していた質疑も掲載しておきます。
6 美術の森緑地との一体化=ふらっと公園感覚、垣根を下げる
★富山美術館の例
質疑にあたり、知人のアーティストやデザイナーからいろいろ話を伺いました。
たとえば、富山美術館は、まさにこどものために作られたといっても過言ではないそうで、Eテレの「デザインあ」などを手がけるアートディレクターがプロデュース。屋上に「オノマトペの庭」という遊具があり、「ふわふわ」「ぐるぐる」などのオノマトペを体感できる仕掛け。館内も、大型タッチパネルでアートが楽しめ、子供向けの企画イベントも随時開催しています。
「周囲のロケーションとの一体感」があり、遊び心があり、公園のように楽しめる敷居の低さも魅力、とのことでした。
練馬で当てはめると、子連れに人気の「美術の森緑地」のコンセプトを、美術館と連動させる。単なる一要素としてのキッズスペースではなく、「子どもが楽しめる美術館」という点は、むしろ全体と連動する本質的なコンセプトだと考えます。
質問③
一方で、2階までの高い階段という、物理的な敷居の高さが課題です。
当然、バリアフリーの観点で改修すると思いますが、その際、たとえばスロープに、子どもが2階までのぼりたくなるようなアートの仕掛けをするなど、工夫してはいかがでしょうか? お答えください。
こどもが身近にアートを楽しめる、誰にとっても開かれた美術館になるよう要望し、終わります。