【11/7】学童の先生と話そう! 「学童の”質”ってなに?」レポート
【11/7】学童の先生と話そう! 「学童の”質”ってなに?」を開催!
その内容を、レポートします。
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講師の松本忠雄さん
- 39年、練馬区で学童指導員をつとめた方
- 「これが質」とは言えない
⇒いろいろなことがあって、質になっている - 支援員の考え方がおおきい
- 勉強会、研修会に参加して今の自分がある
- 全国の「研究集会」
→様々な先生の話を聞ける
*撮影時のみ、マスクをはずしています。
(1)学童保育の歴史
*静岡大学イシハラ先生のお話を踏まえて…
- 「昔は良かった」では無く「昔を知る事」は「未来を知る事」と捉えたい
★1960年代
- 結婚したら女性は退職があたりまえの時代
- 女性から声「働き続けたい」「こどもたちを見てほしい」
- 「カギっこかわいそう、おかあさんが働くとかわいそう、愛情不足」という「揶揄を跳ね返してきた時代、歴史
★その次の時代は…
- 学童クラブに入れると頭が悪くなる、勉強ができなくなるという風評被害
→学童で話しあい→「宿題はやろう」 - 学童の要素「あそび」+勉強+みんなで掃除をしたり(生活)
- 豊かな放課後を手探りで実践してきた
- 「私たちは昼間のきょうだいだ」(=昼間は一緒に過ごしている)という言葉が出てきた
(大阪のお子さんの作文)
★1980年代
- 商業化するあそびが増えていく
- 学童指導員が「ドラゴンクエストに負けるな!」とあそびを展開
- 商業ベースにはまる子どものあそびってどうなんだ?
- 世界にはたくさんのことがある
- テーマーパークにも負けるな!
- 本当のあそびはもっと楽しいよ
★1980年代以降~
- おとなもこどもも余裕がなくなってくる
- 学校の5-6時間が増え、帰ったら学校の宿題、塾の宿題、習い事、塾に行かなきゃ…
- ミヒャエルエンデ「モモ」
→こどもたちは時間を奪われ始めている
★2000年
- 勤務形態→アルバイト、派遣が増える
- どうしても掛け持ちしないと生活が厳しい
- 親も子も余裕がなくなり…
- おやつを袋に入れて帰る子、ドアを蹴っ飛ばし「ああ、おもしろくねえ!」というような子どもが増える
★そして今、指導員たちは…
- 「学童保育がオアシスになれたら」と動きはじめている
- 学童の保育の質がよくなったのは、その時々の保護者が一生懸命考えてきたから
「●●が心配です」 - 今ならパンデミックが心配→前例はない
- 新しい問題に対して、みんなで一緒に考えてきた歴史がある
- 今ある問題を解決するには、昔を知り+今知恵を出し合うことが大事
- 昔を知ること=未来を知ることが大事!
(2)豊かな放課後を考える
- 学校から解き放たれた時間が放課後
- 変わらずに追及してきたこと
=子ども達がイキイキとした放課後を過ごすこと
★月刊誌「にほんの学童保育」10年前の10月号 より
- にのみや先生「生活の場」「楽しい、心地よい場所」
- 「指導員がすべて用意するのではなく、こどもたち自身が~自ら作り出していく喜び」
- 「生活をつくる」という表現
- 先生「ドッジボールやろう」
→終わったあと、こども「先生もう遊んでいい?」
→本当の「あそび」とは? - 山のなか、草をひっこぬく…
→「やりなさい」ではなく自分達で見つける - どうやったらみんなが暮らしやすい場所になるか
- どうしたらケンカしたあと仲直りできるか、明日あそぼうといえるか
★大人数=どうしても管理的になる
- こどもたちの置かれた状況
→やっぱり人数の問題 - 「君は列からはずれたから一番最後」など、指示命令が増える=生活が守られるのか?
- 児童館、地区区民館併設の学童
→蛇口が3つくらい、60人なら20人ずつ並ぶ。最初に手を洗ったことはじっと待つ - 厚労省、放課後学童クラブ運営指針(いわゆるガイドライン)
- 基準10条4項
- こども集団の規模は「おおむね40人以下とする」と書かれている
- どうしても仕方ないとき→「70名までは猶予」
- 「早いうちに2か所に分けるよう」という文書もある
- ガイドライン=従うべき基準から、「参酌」に変更
- 「できるだけ近づけなさい」でも「やらなくていい」ということではない
- 「参酌でもやってください」という意味だという通知が出た
- これまで、親が要望を出し、農地のあいているところや校庭にプレハブをたてたりして、学童を増やしていった経過がある
★公園に行けない…
- 「ブランコのるひと」「はーい」
→公園に行きたい子だけ連れて行ったが…
↓ - 60人になったら止められた 「のこり50人どうするの?」
- 大規模化で、学童から外に出られなくなった
- または、「いきたくない」という子を連れていくしかない
- それはあそびじゃない
★学校内学童の問題
- 場所の切り替えがない=その子にとって放課後じゃない
- 児童館などの併設で、60人こえると、トイレも困る
- なぜかみんなで行きたがる⇒間に合わない子も……
- 水道だけじゃなくトイレももっと増やさないと
- 基本40人こえたら増設し、2つに分けてもらう
★学校のなかは安全?
- 学童に通わない子どもは、自分の足で自分の家まで歩く
⇒まちの様子を見て歩く - 商店街で、みかん1個もらって帰ったり…、ぺんぺん草をみつけたり…
- 「学校の中が安全だから」と学校だけで過ごすことはどうなのだろうか
- 自分のまちのことを知り、まちのひとと仲良くなる
⇒それこそが安全では? - だいたいが校舎の北側に設置
- 「スポーツ団体がいるから今日は校庭であそべません」「高学年が授業中だから黙らせて」と言われることも
参考岩波ブックレット→下浦忠治「こどもの居場所を考える」
★タイムシェア(セカンドスペース)の問題
- タイムシェア→「してもいい」ではなく「せざるを得ない」
- 本来、自分の拠点→自分の靴箱があり、自分の居場所に帰ることが重要
- その日によって行くところが違うタイムシェア=後退した部分
- タイムシェアで大勢の子を受け入れて、「ああよかった」で終わらない
★「自分の居場所」の大切さ
- 固有の部屋、自分たちのものの置き場所を考えてほしい
- ロッカー小さい→金曜日は「床」が大変(体操服、鍵盤ハーモニカなどなどが置かれ…)
- ふつうの生活の状態じゃない
- 他の子の荷物を踏んで平気な状態になるケースも
- 荷物がしっかり入るスペースをとると狭くなって嫌がられる?
→でも言ってみることが大切
★父母会が声をあげる大切さ
(実例)傘立てが外にあった
・台風の雨が、傘に全部入っていた=屋根が小さすぎる
・父母会で相談→声をあげた「屋根を大きくしてください」
・役所が大きな屋根をつくってくれた!
(例)夏休みのお弁当問題
・父母会が求めて
・職員室にクーラーボックスが設置された
- 困ったときは「ああしてこうして」と遠慮なくいったほうがよくなっていく!
- 「ここが困ってる」の声はあげてもらったほうがいい!!
- お父さん、お母さんみんなが声をあげてくれた経験
- 役所ではわからない実態がある
- 声をあげないといけない!!
★管理的にならないよう、心が通う学童にするにはどうしたらいいか?
- 増山均先生:こどもの権利条約31条
→「ゆっくり休んでいい権利」「あそび楽しむ、のんびりしていい権利」の重要性 - 失敗してもいい、やり直す権利
- こどもたち相談して決める自治権
- 自治権→ちからの強い子が圧力をかけることも→公平を保つように
- ほかの人にも権利があることをわからせる
- 権利ってなんだろう→みんなで考える
- 権利条約の話をするなかで、こどもたちが話し合いをする時間がとれる
- 塾で忙しい→そういう話し合いをする時間もない
→時間をとられてしまっている、困っている
(3)指導員
★指導員がどう子どもを見ているか?
- 安全管理のために、腕をくんで「はい、そこだめ!」
⇒人数が多くなるとどうしてもそうなる - 大縄跳び、地面に置いて円を描いていると「そんなふうに使うもんじゃない!」
- 指導員はぜひ研究集会へ!
東京→文京、目黒が多い - 参加率低い@練馬区の指導員
- 練馬→90か所→180人いるのに10人もいない…
(実例)おやつの勉強会
・「毎日チョコレートってどうなんだ?」父母会から追及され…
⇒おやつはなるべく、じゃがいもをふかしたり、に変更
★こどもは失敗するもの!
- 「なんで失敗するの?」と言われても困る
- 失敗したら「おまえ、子どもらしい子どもだな!」
- そして「次はできるよ」の声かけがいい
- 明日に希望がわく注意の仕方
- 「がんばれ」「応援してるよ」という注意の仕方を
★子どもを叩かないようにするには…
- 叩かれた子は一生忘れない、叩いたほうは忘れる
- 叩かないようにするには?
- 「こいつ~!」と、背中に手を入れて抱きかかえると、こどもは笑う
➡叩けなくなる
★性格の変容性
*立教大学コヤマ先生
- 10言って7~8きくのが→3歳
- 6~7きくのが→6歳
- 5きくのが→9歳
- 3きくのが→12歳
- 1-2わり→15-18歳
★愛のらせん階段をのぼっていこう!
- 指導員は、新しいことをきいたら「100」聞けるようになろう
- 固くならないように!
- こういうことを聴いて、勉強している自分はえらいなと思ってください
- そうすると「もっとやろう」と、いいほうにいく
- 「どうせ無理」とならないように
- 愛のらせん階段はのぼってください
- しかってばっかりいると「うっせーわ」(笑)になる
- 朝から晩まで叱っていると立ち直れなくなる
- 2ついったら1つほめる
★年齢を考えてほめる
(例)「傘を持っていけ」という場合
・低学年→「はーい」素直にもっていく
・高学年→「持ってけって言ったのに、ふらねーじゃん!」と怒る
→「降水確率60%だけどどうする?」と聞く
→本人の責任に
★こどもを応援する叱り方=オウム返しの術
(例)「先生けん玉できたよ」と子どもが言ってきたら…
〇「おお、けんだまできたんだー」→オウム返し
(実例)「大皿のったー」
×「大皿くらいで喜ぶんじゃない」と言った指導員
→その後、指導員の話し合いで「今日のその言い方はない」という話が出た
→話し合える職場がいい
★こどもたちを愛して愛して愛する
- 愛して愛して愛されると、愛するようになる
- 愛されないと、「俺をみてくれ」となる
- 今から260年前…ジャンジャックルソー『エミール』にも「愛の大切さ」
- できることを手伝いすぎるとよろしくない
- できないときは手伝ってあげる
- でも、忙しい朝は叱っちゃう…
→「はやく」など、素のまま言ってもいいと思う
(4)都連協(東京都学童連絡協議会)冊子より…
★ハグ、おんぶ、だっこ→学童の子はだいすき!
- こどもたちは大人に依存しながら大きくなる
- ちょっとでもおんぶしてから、「大きくなったね、重いからおりて」
- コロナでできない⇒背中で寄っかかるのはアリ
- 子どもが落ち着く
- ちょっとの時代
- そのうち「おんぶしてあげようか」と言っても、「気持ち悪いからくるな」という時代がくる(笑)
- こども何人もいると奪い合い
⇒お父ちゃん3人くらいのぼっても平気!
★本物を伝えてもらいたい
- 「本物」→画面ではなく…
- そこに逃げるしかない時代だが…
- 「学童よりYouTubeのほうがおもしろい」といって学童に来なくなった子がいた
- 本当のたのしさ、喜びを伝えたい
(例)40年前
「こどもの体が虫歯です」日体大マサキ先生
・ナイフで鉛筆削れない子が増えた
・かしこいからだとじょうぶなあたま
→バランスのとれた頭づくり体づくりを、ということ
★「ゆったりした時間がいいよね」
- 土曜日人気⇒人数すくなくて、おしゃべりできる
- 「ねえきいて」→1年生がいると聞けない
→あとから「なに?」と聞いても、「もういい」となる
(例)すみっこぐらしごっこ
⇒部屋のすみっこにかたまっている
「こないで」「みないで」「すみっこぐらししてるの」楽しそうに
・人数少ないことに喜びを感じている
- 夏休み、冬休みも喜んで来る
→早帰りの子も2-3時までいられる
★できれば習い事は少なく…
- 毎日→忙しい子ども時代に
- 遊ぶ時間、空間、仲間「3間」を大事にしていきたい
★みんなできめる
(例)セロテープがいつもない→話し合い
「同じ場所に返したほうがいい」
「取りに行けばいい」
「声を出せばいい」
→いろんな意見が出てくる
⇒「終わったらもとに戻す」に決着
(例)クリスマス会どうする?
→いろいろ意見(班ごと、好きな人同士…)
- 一人ひとりが決めていく
- 毎日が主人公、ができあがる!
- 一人一人がかけがえのない存在です
- できれば一日笑って過ごしたい
★行政はどこを向いて仕事?
- 経済効率ばかり?心配に
- 管理職→父母会面談したいと言ったのに「私は5時で帰るから」と断られたケース
- 「平日昼間に、親が休みをとってこい」→おかしい
- 住民のために働くのが行政マン
- 指導員→住民をむいて、お互いにどう考えているか、意見交換し、それを行政に伝える役割をもってほしい
- こどもの声を伝える=大人の役割
- 行政は受け止め、次の政策にいかしてほしい
★「親同士の手つなぎ」=父母会の大切さ
- 父母会→やってられない→そういう思いも同じの、親の仲間
- 指導員も一生懸命、親も一生懸命、みんな一生懸命
- たまにはお茶会したっていい
- つながりが大事になる
- まちで会ったとき挨拶できる、まちのなかで声をかけあえる関係
- 「●●ちゃんのママだ、パパだ」まちに知り合いがふえる=安全がふえる
- 親もつながって仲間になっていきましょう
(例)親子ドッジボール大会
・朝寝坊したら総攻撃…ひとり中で、全員外野(笑)
・あとから⇒「お弁当つくってあるよ」とごちそうに
(例)O157前の時代→指導員でカレーをつくり、食べながらみんなでお話
・「朝起こすときはどうしてる特集をしよう」
・中学生の息子が起きない
⇒「簡単よ。布団のなかに入ってみなさい」(笑)
- 今、他の会場を借りて父母会をやれと言われるケースも…
- 父母会は別組織だから?
- ロッカーのなかが見えない
→ロッカーが泥だらけ、ダンゴムシだらけとか…
→別の会場だとわからない
★親同士の信頼関係を!
- 子どもがケンカになったときも、父母会で「この前ケンカしたんだって」と話せる
- 「お金を出している」感覚だと「指導員から向こうの親に言ってください!」になりがち
- 連絡をとりあい、話が通じ合うと、もめごとも解決する
★こどもの様子を伝え合う=連絡帳が大事
- 連絡帳がかける=関わっていたということ
- 2人指導員→40分で済む(1人2分)
- 60人分連絡帳、しっかり書くのは難しい
- 誰もわかってない
- どうするか?→本人を呼んで聞いてみる「今日何してあそんでた?」
(実例)一度も何も書いてくれない保護者がいたが、
クラブ卒業のとき、
「書いてもらってうれしかった」
「先生の言葉を読むのが楽しみ」
「松本さんはよく漢字を間違えるので、間違いを見つけるのが楽しみだった」
と最後の日に言われた
(5)終わりに
「理想とは夜空の星のようなもの、
手に届くことは無くとも
荒海を行く船乗りにとっては道標であり、
これを目標に航海をする。
人生も、そのように常に理想を高く掲げて努力すれば、
いつか目的地に到着するのである」
(カール・シュルツ)
★だいすきな人に言われると、話をきく
- ふだんから仲良くしてくれている先生の話をきく
- 私も大好きな母から言われたことば…
「あなたは大器晩成だから」「できるようになるから」「大きくなったら立派な人になるよ」 - 90代の母→自分も60近くなっていたが
「大丈夫、あなたは大器晩成だから」
★「沈黙は金、雄弁は銀」の意味
- 「会議に出たら、沈黙は金だと思いなさい」のあと「雄弁は銀」という続きがある
- 紀元前3世紀→銀のほうが高かった
- 「自分の意見を言うことはもっと大事」という意味のことわざ
- みんなで話し合うときは、「自分はこういう考え、きみはそういう考えなのね」
→そういう会議のあり方がいい会議 - 反対意見が出ない会議はおかしい!
- みんなで考えて「質ってなに?」➡高めあえたらいい
<質疑応答&意見交換>
■参加者Aさん
- 学校=一つの年齢が主体
- 学童=他の年齢関わることができる、コミュニケーションをとれたのがいい
- みんな下の名前で呼びあう=ファミリーのような感じ→大人になった今も仲良し
- これやりなさいではなく、好き勝手、考えながらできた経験
- こどもたちの自主性を育てるのによかった
- 感謝している
- 提案:学童と学校、組織が違う、縦割り、分かれている
- 学校の下に学童がある→暗喩的
- なぜ学校施設を学童として利用できないのか?
- 共同利用→包括的に利用できないのか?
★松本さん
- 少し前まで学童は厚労省管轄、今は教育委員会管轄と縦割りの歴史
- 体育館→あいてれば使える
- 校庭→サッカー等がないとき使わせてくれたり、はんぶんこしてくれた学校もある
- 校長らと相談しながら…
- 学校には学校の予定がある、そう簡単に入れない
- 校長、教頭個人がどう学童クラブを見てくれているかにもよる
- 前もって言えばあけてくれるけど、毎日「ここ使いたい」は難しい
■参加者Bさん
- こどもたちがベースにある
- どう学びやすい住みやすい場所になるか?
- 運営組織を別にもっていく発想もある
■参加者Cさん
- 学童のいいところ→上の子が手伝ってくれる
- 違う学年で遊ぶのが多い
- 仲良しの子→一つ上の、別の学校の子
- 学校と違う関係性があることがよい
★松本さん
- 思い出すのはドッジボール大会
- 勝たなくていい考えだったが、「勝ちたい!」と訴えに来られた
- 3年生会議をやった⇒「俺たちが1年生を鍛える!」
- 下投げ練習、よけ専門、パスボールをジャンプしてとる係…
- 1セット勝って、優勝したような喜び!
- 「俺たちだってやればできるじゃん!」
- 残ったおやつでパーティ
- ベーゴマの巻き方を教えたり、一輪車の手をもってあげたり
- 食器洗い係…冬人気「あったかい」、1年生がふく係
■参加者Dさん
- 異年齢いいところ
- 後ろから応援→いい関係性
■参加者Eさん
- 自分が子どもの時、学童いった覚えない、あったのかどうか…
- 大都市、共働き世帯中心のところ?
- 1970くらいから広がってきた?
- 歴史的なところを知りたい
★松本さん
- 1970-1980の経済発展+核家族化がすすんだことが影響だと思う
- 高度経済成長期→働く方が増えた
+子どもの遊び場が減った、はらっぱがなくなった - 児童館→大人が遊ぶ場所を確保
- 今プレーパーク、東京「こども天国」
→空地を地域の大人が借りたのが始まり - 学童保育→需要が増えた
- 少子化でも「女性が輝く時代」→都合のいい言葉
- 家のことも女性なのに
- 「あんたもそうよ」とかあちゃんに叱られたが…(笑)
- 生活がきつくなった
- 第一次産業→農業、漁業…人数が少ないところにも学童はある
- 山であけびをとったり…
- 全国中にこどもが過ごす場所できている
- あそびがカルチャー化している問題
- あそびがあそびでなくなってきている
- 川、海近ければ、学童で水遊びしている話も聞く
- オニヤンマみつけたり、ヘビみつけたり、くさっぱらをダンボールですべったり
■参加者Fさん
- 人数→大勢を動かす
- 変わってきていること
- 学校内の学童→ねりっこに変わっていく
- ほぼその路線でねりっこ化
- あと少し残されているが、数年でねりっこにする計画
- 専用クラブ室があるがもう一つはセカンドスペース
- 学校から午後借りられる部屋を使う➡定員を増やす
- 待機にならないように。待機がないだけでもよかったね、と進んでいる
- 国でも認めたガイドラインでも
専用のクラブ室があり「私たちの部屋だ」「ほっとできる」「自由につかえる」 - 40人程度で関係性つくれる
- 顔も名前もわかる
- 学童の質→大事なこと
- ねりっこに移行するなかで環境的に難しい
- 専用の部屋がある集団としてどのくらいが適切か
★松本さん
- 専用の部屋やっぱりほしい
- きのう遊んだダンゴムシ、今日はあそべない、エサがない…
- 継続した遊びが成り立つ
■参加者Gさん
- 松本さんのお話、面白かった
- 「父母会が大事」→ねりっこ移行を機に父母会解散、数例あった
- 効率化重視わかるが、何かあったとき、保護者同士のつながりを持つ場がなくなる、危うい
- とめるすべ→練連協にはない、学童にもない
- そこまで効率化していいのか?疑問
- 簡単になくしちゃいけない、と改めて思った
★松本さん
- 話が分かる人、一人でも仲間になってくれたら
- 父母会やりたい人が集まる父母会
- 全員無理してではなく、いろんなかたちで…
最後に、松本さんからメッセージ
- 本物を知らないひと
- どろんこ、虫をおいかける
- お星さまみたり、川の流れをきく
- 生き物と関わったことのないひと
- 本、小説、音楽…本当のよさはわからないのでは?
- 1964年「こどもの生まれながらの権利」
- 子どもには、本物を見せてあげたい
- 指導員はいい大人であるためにどうしたらいいか、常に研究してもらいたい
- お父さんお母さんはいろいろでいい
- ふりかえって「あの時ああ言えばよかった」といえるお父さんお母さんは素敵
- 失敗したっていいじゃないの、人間だもの!
【参考文献】
■月刊誌「にほんの学童ほいく」(2019/2月号)から
早稲田大学 名誉教授 増山 圴 先生の「子どもの権利条約31条」のこと
■都連協発行【シリーズ冊子No.12「ただいま〜」】から
第1章の小学生の放課後の生活の継続を保障すること
第2章から子どもたちの拠点となる場のこと1972年の児童福祉審議会の意見具申内容のこと
第3章の継続された生活を紡いでゆく場であること、第5章より父母の繋がり(父母会)の必要性
■都連協発行【シリーズ冊子No.13「おかえり〜」】から
第3章の(2)学童期の子どもたちの成長発達
第4章の(1)大切にしたいこと(3)生活(保育内容、家庭の生活など)の伝え合い
■都連協発行【シリーズ冊子No.1「ぼく すきだよ学童保育」】から
P.8 「ただいま」に込められたおもい
P.9 「ホッとできるところ」でなくちゃね
P.27 「ゆったりした時間」がいいよね
P.34〜35「おもいを受けとめて」&「自分たちで決められる」ということ
■厚労省編「放課後児童クラブ」運営指針より
P.132 「子ども集団の規模」について
P.159 「施設及び設備」について
■岩波ブックレット「放課後の居場所を考える」下浦 忠治 氏著作から
P.50〜52 生活の場、遊び場、活動の場の問題(学校内でも自由に校庭や体育館は使えない現実がある等)