【中村橋統廃合】練馬区立美術館の改築で、消える施設…しわよせは子どもたちに!?

2022年5月15日、16日に開催された「中村橋駅周辺施設の統合・再編についてオープンハウス」に参加してきました。

https://www.city.nerima.tokyo.jp/shisetsu/ku/nakamurabashi.html

中村橋を大きく変える計画……

5月15日、16日に開かれたオープンハウスについて、
詳しく解説したいと思います!

詳細オープンハウス資料はコチラ

練馬区立美術館の改築によって起こる、”玉突き”

★計画を簡単にいうと?

一言で言えば……

  • 区立美術館を建て替えて、大きくしたい(出発点)
  • →そのためにサンライフ練馬をなくします
  • →サンライフ練馬でなくなる機能を
  • →区民センターに持っていきます
  • →そのために区民センターの中でなくなる機能が出てきますよ

……というのが、この計画の
一番のポイントであり
問題なところです。

区立美術館の建て替え→サンライフ練馬→区民センター
……というふうに、玉突き的に影響が起きた計画、と言えます。

当然ですよね。

区立美術館を大きくする分、確保していた機能がどこかに行っちゃう。
なくなるわけです。

本当にそれでいいのか?

というところが、
問題だと思います。

どの機能がなくなるのか

ポイントが2つあります。
それを解説していきます。

【1】サンライフ練馬の体育室

どんな施設かというと……

http://sunlifenerima.sakura.ne.jp/taiku.html

バレーコート1面・バトミントン2面・卓球台8台があり、

バドミントン、バレーボール、フットサルや卓球、体操、ダンスなど…
いろいろなことができます。

天井がわりと高くて、バドミントンやバレーボールなどもできる点が貴重です。

これが計画ではどうなるかというと……

恐ろしいことに

石神井松の風文化公園に、フットサルやテニスコートなどを作る→そっちもあるよ

…という風に書かれています。

皆さん、明らかに、誰がどう考えてもおかしいですよね??

いきなり、なぜ石神井?

中村橋の施設だと言っているのに
石神井公園を持ってきちゃったら、

……もう何でもアリになりませんか?

総合体育館(谷原)だっていいし
光が丘体育館だってあるし……

どこの体育館だって、よくなってしまいます。

そもそもこれ、
中村橋の計画に入れていいですか?

なぜ急に、
石神井松の風文化公園を入れてきたのか

……という問題が一つです。

バレーボールやバドミントンの代替施設はナイ

区民センターに「多目的室」というものを作り、
卓球などはできるようになります。

でもバドミントンや、バレーボールなどはできません。

代替施設がない計画です。

【2】子どもたちの居場所が減る、なくなる

高口的には一番気にかかる点です。

どういうことかというと……

区民センターの中にある貫井地区区民館が、地域集会所に変わります。

区民館と集会所には、大きな違いがあります。

地区区民館の3つの機能→なくなるのは…

★1つ目:地域コミュニティ事業

○区⺠⽣活の向上に寄与すると認められる事業

★2つ目:児童福祉法に基づく児童館に関わる事業

子ども達の遊び場の提供(児童開放事業)などをやっています。

★3つ目:敬老館に関わる事業

⾼齢者を対象とする事業(敬⽼まつり等)をやっています

↓そのうち…

★1:地域コミュニティ事業

は、規模は縮小するけれども
地域集会所として、一応は残ります。

★3:敬老館の事業
については、
現在のサークル活動のようなことが、できなくなる問題もあります。

一方で、一応、街かどケアカフェなどがあるので
ご高齢の方へのサポートはそちらに移っていく、
としています。

それはそれで問題はあるのですが……

なくなるのが
★2:児童館事業です。
これは、完全に消えてしまう。

学童だけになり、
一般の子どもたちのための遊び場や
事業というものはなくなる

……というのが、大きなところです。

今は、どのように使われているか?

レクリエーションルーム……
170㎡という、
区民センターの中では一番広い部屋。

そこで

  1. 一般の子どもたち
  2. ランドセル来館の子ども達(学童待機の子ども達がランドセルを持ったまま来られる)
  3. 学童の子ども達

が、一緒になって、ドッジボールなどを楽しんでいるそうです。

レクリエーションルームを、トレーニング室に変える計画

このレクリエーションルームが、
サンライフ練馬から移ってきたトレーニング室に変わります。

  • サンライフ練馬がなくなる
  • →一番要望の高いトレーニング室が
  • →レクリエーションルームに移ってきて
  • →レクリエーションルームがなくなる

……そのために子ども達の居場所がなくなる

学童は残るけれど、学童の子ども達にとっても、
ドッジボールをするような広い場所はなくなるわけです。

学童だけが残っても、
今までのようにドッジボールなどはできなくなる
ということです。

子どもたちの居場所が
減る、なくなる

……というのが、この計画の
一番大きなところです。

子どもたちのためになるのか?

果たして、豪華で、きれいな
すばらしい”かもしれない”、美術館ができたとして……

それって本当に、地域の子どもたちのためになるでしょうか?

当然、美術館は、大人が付いていないと子どもたちは入れないと思いますし
自由に、ランドセルを背負って、見られるような所ではありません。

(今の時点でも、そういうことのできる自由な美術館になればいいなと思っていますが)

そういう敷居の高い美術館が、
どんなに大きく、豪華になっても

地域の子供達がふらっと入ってこられる
レクリエーションルームのような場所の方が、
地域にとっては必要ではないのか……

子ども達にとって、一体何が大事なのか

という本質的なところが、置き去りになっていないかな、と思います。

★練三小も巻き込んだ計画

この計画には全く書かれていませんが、別に、練馬第三小学校の「校内学童化」も進んでいます。

「校内学童化」とは、いわゆる「ねりっこ化」のことだと、考えてよいと思います。

練三小をねりっこにして、子どもの居場所はそちらへ集約していく……ということも、裏ではセットになって行われています。

実は、美術館、貫井図書館、サンライフ練馬、区民センターだけではなく、小学校まで巻き込んだ、巨大な再編計画であることが、見えてきます。

心身障害者福祉センターと、タイムシェアの問題

★どう変わるのか、検証できない

略して「心障センター」と呼ばれています。

このセンターのきちんとした検証ができない資料になっています。

たとえば、今の面積と、今後建て替えた際の面積の比較のページがあるのですが……

ここには、心障センターの一部の部屋はありますが、全体が含まれていません。

利用率なども不明のため、心障センターの活動室がどう変化するのか、という点が分かりません。

★タイムシェアとは?

心障センターの4つの活動室については

「タイムシェア」
という形になります。

どういうことかというと……

  • 心障センターの団体の方が優先で
  • 団体の方が使わない時はタイムシェア
  • つまり、一般の方も使っていいよ

という形になります。

心障センターの団体利用の方にとっては

今の部屋で十分足りているのか?
部屋が4つ、タイムシェアという形でなくなっても大丈夫なのかどうか?

という点が、この資料では、わかりません。

一方、一般の方にとっては
  • タイムシェア
  • つまり他の方が優先で
  • 優先の方が使わなかった時の部屋

使えないこともある部屋を、そのまま面積だけ数に入れられても
それって本当に公平な数え方ですか?

という問題があります。

★具体的なルールは未定

4部屋、心障センターとのタイムシェアの部屋がありますが、

具体的にどのようにタイムシェアをし、優先するのか……

時期やルールなどは未定
とのことでした。

面積がどう変化するのか→減る!

サンライフ練馬の代替などについて、面積がどう変化するのかですが……

  • 今の面積:1278㎡(表の左側)
  • 改修後は:約1205㎡(表の右側)

約73㎡減ります。

部屋で大体2つ分、
大きな部屋で1つ分ぐらい
なくなるイメージです。

結局は、美術館を大きくする分、区民の方が使う部屋は減る、面積は減る。

当然ですが、そうなっていく……
ということです。

この計画で、大丈夫?

そもそもの計画の方針として

>老朽化
>施設の維持更新

が大きな問題と、区自ら言いながら
区立美術館は40年たたずに建て替えをする。

40年後の将来に、負担をかけることにならないでしょうか?

 

この計画、本当にこれでいいの?

ということが、たくさん見えてくる計画
だなと思います。

是非皆さんも、

  • 区立美術館の改築計画をこのまま進めていいのか?
  • 問題があるんじゃないか?

というところを知っていただいて、

ご意見、練馬区にもお寄せ頂きたいと思います。

【オープンハウスに関すること】

企画部 企画課 企画担当係
電話:03-5984-2448(直通) ファクス:03-3993-1195


まどぐちは、こうぐち!
高口ようこでした