三菱自動車と練馬区が協定締結~災害による大規模停電→電気自動車を借りる協定
※2021/12/3「都市農業・みどり環境等特別委員会」のレポートです。
「災害時における電気自動車等からの電力供給の協力に関する協定」
三菱自動車と練馬区が、
災害時に、電気自動車を貸してもらう協定を
締結します。
*12/3時点では「合意」で、締結日は「2022年1月20日」
どんな協定?
どういうことか、簡単にいうと……
- 地震や台風などで、大規模な停電が発生した場合
- 三菱自動車が持っている「プラグインハイブリッド自動車」を
- 区が借りる
……というもの。
どんな車?
「プラグインハイブリッド自動車」とは、
ガソリンと電気両方のハイブリッドで、
電気を取り出せる自動車です。
「車載コンセント内蔵」なので
外部の給電機……
つまり、電力を変換するような
装置がなくても大丈夫です。
この協定が「3社目」→合計台数は?
実はこの協定は3社目。
これまで2社↓
- 日産(6台、2018年)
- トヨタ(6台、2020年)
と協定を結んでいます。
今回、三菱自動車は「2台」です。
★練馬区で、災害時に使える台数は?
- 練馬区:12台(電気自動車10台、FCV2台)
- 災害時協力登録車(区民ボランティア):5台
- ニッサン、トヨタ、三菱:14台
- トータル:31台
★今後の確保は?
他に大きなメーカーは「ホンダ」ですが、電気自動車を販売していません。
練馬区の所有車も、順次、電気自動車に変えていく予定です。
今後、区民ボランティアの登録を推進していきますが、
電気自動車がまだまだ普及していない現状があります。
停電時の流れ
★トヨタ、三菱自動車の場合
- 区から連絡をして
- 区が指定した避難所や避難拠点に
- 販売店から運んでもらえる
★日産の場合
- 練馬区が、販売店に取りに行く
★大規模台風の場合
- 事前に要請すると、スタンバイしておいて頂ける
停電したら「すぐ」ではないのでご注意を
各避難拠点には、発電機があり、1日くらいはそれでつなぐ想定です。
通常は3日ぐらいでの復旧を見込んでいます。
今回は、「大規模な停電」の想定。
そのうえで、この台数が足りるのか?という点ですが……
『練馬区地域防災計画』で、大規模停電が起こる試算は「6.3%」。
計画では、全区、全てで停電ではなく、
停電が起きる割合は一定
→避難拠点100カ所中、6-10か所程度、という見込みです。
(本当にその想定で十分か?という点もありますが……)
その6-10か所に、協定団体に連絡をし、電気自動車を搬送する、ということになります。
※地域防災計画より
【共ー22Pより】
>一方で、国の被害想定によると、都心南部直下地震では、
>発災直後の被害は首都地域全体の51%で停電が想定され、
>主因となる供給側設備の復旧には1か月程度を要する
>ことが想定されています
多様な方法での電力確保が重要
災害時は「想定外」をできるだけ「想定」しておくことが重要です。
様々なことが起こり得ます。
電力の確保の方法を、様々な方式で、
できるだけたくさん揃えておくことが
重要だと思います。
その他の協定内容
他にも
- 災害時協力登録車(区民ボランティア)制度の周知協力
- 電気自動車等の普及に関する広報活動への協力(イベント出展等)
という内容も、協定に含まれています。
まどぐちは、こうぐち!
高口ようこでした。