オンライン授業×教育格差/練馬区予算委員会・高口質疑
2021/2/26、練馬区議会・予算特別委員会「教育費」での、高口の質疑です。
【Q1】不登校、自主休校へのオンライン授業を
高口:コロナ理由による出席停止が昨年11月末時点で417人、放課後の心のケアは5割、学習の保障は3割にとどまっています。
2月15日の文教児童青少年委員会で、練馬区は
「どのような対応をするのかは保護者、お子さんの意思によるところも大きい」
と答弁していますが、出席停止中の保護者から伺うと、
「何度も面談や交渉をしたが、学習指導はない」
「心のケアも学習の保障も全くない」
「課題もプリントもない」
との声を複数いただきました。
先生が多忙で、放課後に対応できない場合もあるでしょうし、学校や担任任せで、対応する・しないがバラバラな現状は、公平性に欠けます。
タブレットが配備完了し、ZOOM面談等できる対応も増えると思いますが、区としてケアや学習を保障する仕組みをどう作るのか?
教育委員会に相談すればきちんと対応するのか?
<教育振興部副参事>
- タブレット端末の活用によって、日常の授業、家庭学習、家庭への連絡など、可能性は大きく広がっている
- 不登校ですとか、コロナの感染予防のために学校に来ていない子どもたちに対しても、オンライン学習に効果的に取り組むことが、今後、可能
- 取組の例をいくつか紹介
- オンデマンド型の動画を活用した学習
- Web会議システムを活用した面談や個別指導
- 学習アプリを活用したドリル型の学習
- 教室の授業をライブ配信
- ライブ配信は、技術的には可能
- 一日中、配信してはどうかという声もあるが、映像に子どもの姿や声が入り、事前に保護者の理解を得る必要→情報の取扱い
- 長時間見続けることは非現実的→教育的な効果も課題
- 区としては、安全で効果的なオンライン学習の進め方について、今後も研究を進めたい
- 学校が子どもたちの学習の保障を進めるべき→様々な方法を選択し、指導を進めていくことを、教育委員会として積極的に働きかける
【Q2】オンライン授業でつながりを
高口:「一人ひとりに寄り添ったきめ細かな」…という答弁が繰り返されている中で、現場との乖離を感じます。
タブレットでドリル等、様々な方法が広がることはいいことだと思いますが、一人でやるだけで学びが保障されるのであれば、「学校に行かなくてもいい」と言っているようなものではないかと思います。
コロナ禍で、今、学校の意義がかつてなく問われていて、「なぜ学校に行くのか」と子どもも、保護者も、先生たちも考えている。私も考えております。
学校だからできることは何か……を考えると、それは友達、先生とのつながり、コミュニティ作り、学び合いといった点が重要です。
それをどう保障するのかを考えると、オンライン授業、いわゆるライブ配信だと思います。
昨年11月からライブ配信を始めた福岡市では、「学校とつながりを感じて安心できると反響がある」との新聞報道です。文京区では、来年度予算に対面とオンラインのハイブリッド授業開始とあります。
「技術的には可能」「研究していく」という答弁は、前向きに取り組んでいくということか?
その場合、学校と家庭への周知も含め、どういう体制を作っていくのか?
<教育振興部副参事>
- どういう教育的効果が生まれていくのかを一つ一つ確認しながら、実践を広げていきたい
- 周知の方法は、まず、学校に方法を周知→そこから各家庭に呼びかけていけるようにしたい
合理的配慮や、視力低下等への注意もしっかりと!
高口:実際には、現場・学校が忙しい中で、「そういう心のケアが行われている学校があったとは知らなかった」という家庭もあります。しっかり教育委員会として、周知等、体制を整えていただきたいと要望します。
併せて、支援学級で「タブレットの音声入力を認めない」といった画一的な指導をしている話も聞いていますので、障害のある生徒の特性に合わせたアプリの導入など、合理的配慮の徹底を要望します。
また、タブレットはいろいろと問題もあります。
生徒の視力低下や、電磁波がどうなるかといった点も、注意をお願いします。