練馬区の防災対策「再点検」~避難所の感染対策は?台風の対応は?
2020/6/12「総合・災害対策等特別委員会」のレポートです。
災害対策再点検における検討結果
大阪府北部地震、2018年7月豪雨、台風第21 号、北海道胆振東部地震、2019年に発生した台風15 号、19 号、21 号に伴う豪雨などを踏まえた教訓を踏まえ、練馬区は「101」の再点検を行っています。
そのうちのいくつかが、報告されました。
★課題を、ABCに分類
A:対応策、決定済
B:今年度の出水期までに対応策を決定(風水害関係)
C:今年度中に対応策を決定
新型コロナ対策は、今後の「C」のなかに追加していくかたちです。
詳細→ABCの主な内容は、こちらの資料からご確認ください
★台風接近時は、「4日前」から対応
詳細→資料はこちらから
昨年の台風のこわさを、まだ皆さん、身にみて感じていらっしゃると思います。
台風時の対応について、各部署に分けたフローが示されました。
皆様にかかわる主な部分は以下の通りです。
「コールセンターの開設」「避難所の開設を早めた」点が、大きな変更です。
4日前
- 対応スタート
3日前
- 委託事業者、事業参加者へ→延期または中止の連絡
- 区民からの要望対応→開始
2日前
- 開設する避難所を決定→HP上に公開
- コールセンター→連絡先の周知
- 各所管の「事業・施設休止」→告知開始
- 学校:児童通学案内、学校施設管理などの勤務態勢等→区の方針決定
前日
- 避難所開設、マニュアルに沿って対応
- コールセンター開設
- 問い合わせメール→対応(台風通過後まで)
- 学校→各連絡
- 移動教室等の実施、中止(延期)を決定→学校から保護者へ連絡
- (前日が平日の場合)校長から保護者へメール等で連絡
- (前日が休日で、一斉臨時休業とする場合)教育委員会から全教職員・保護者へメール
- (前日が休日で、登校時刻を繰り下げる場合)学校から全教職員・保護者へメール
- 事業の実施、中止(延期)等についてHPに掲載
当日(24時間以内)
- 警戒レベルに応じた勧告等の発令
- ごみ収集、資源回収→HPの更新、防災無線で周知
- 各施設の休止→利用者へ一斉メール等
- 学校:休校になった場合、通学区域の児童・生徒の見守りパトロール
台風通過後
- 被害状況とりまとめ
- 避難所閉設→避難が続く場合は、必要な物資を集中備蓄倉庫から搬入
- コールセンター閉所
- 学校→現場確認
★避難所の感染対策は?
新型コロナウイルスを受け、避難所の感染対策が急務。練馬区の対応は…?
Q 高口
3密を増やすため、水害時の避難所を増やす検討は?
A 区
- 台風の襲来はわかる
- 避難所はより多く開けて対応する
★第2波に間に合うのか?
- 区「3密を避ける、ソーシャルディスタンスが課題」
- 区「今年度改定の「地域防災計画」に最終的に位置づける」
*今年度では遅いでは…!
★現在の感染対策、状況は
- 国からの通知などを、避難拠点運営、区の要員や学校などにお知らせしたりを始めている
- 学校の避難は、より多くの教室を使用
- 症状のある方は別室にお通しする
- 区「文書だけで、実際の行動につながるかは難しい」
- 訓練が始まったら、現場の対応ができるようにする
★外国語の対応は?
- 今は区のご案内、3か国語(英中韓)がメイン
- ベトナムなど東南アジアの方も多い
- 多言語化どうするか、聞き取り調査したところ、やさしいにほんご、ひらがなならわかるという声があった
- 「避難」ではなく「にげて」など
- ひな形をいくつかあらかじめ用意し、発信するよう検討中
★男女共同参画の視点から、防災の見直しを!
5月に、国が、「災害対応力を強化する女性の視点~男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン~」を策定しました。その視点から、高口が質疑をしました。
Q 高口
- 意思決定機関における女性の少なさ
*練馬区の新型コロナウイルス対策本部にも、女性はわずか - 危機管理に関わる女性職員の少なさ
- 女性職員への配慮
- 備蓄(生理用品、下着、授乳用品、離乳食、おむつ等)
- 帰宅困難者、一時施設のプライバシーや感染対策
- 車中泊におけるプライバシーや防犯
- 国のガイドラインの反映を
A 区
- 本年度改定の「地域防災計画」に、国、都、各種計画を反映する
- 女性下着は自助ベースで、備蓄の考えはない。これまでも避難所に送られてきている。
- 生理用品(昼用・夜夜)、おむつ、液体ミルク、哺乳瓶、おむつは備蓄
- 避難所のパトロールは(マニュアルに)落とし込んでいる
- 引き続き、避難拠点への協力を進める