サンライフ練馬存続の陳情に、賛成の討論!【2024/6/3】

2024年6月3月、練馬区議会初日の本会議にて、サンライフ練馬存続+練馬区立美術館反対の討論をしました!

↓以下、討論です。

陳情の主旨

インクルーシブな練馬をめざす会を代表し、陳情53号に賛成の討論をします。

陳情の要旨は、

  • 『練馬区公共施設等総合管理計画(実施計画)』に掲げる
  • サンライフ練馬の廃止計画を撤回し、
  • サンライフ練馬を存続させ、引き続き幅広い年代の区民が利用できるように

と、求めるものです。

サンライフ練馬存続が、民意!

まずこの陳情は、練馬区民の民意を反映しています。

『第3次みどりの風吹くまちビジョン』でも『公共施設等総合管理計画』でも、

サンライフ練馬存続を求めるパブコメで占められていることが
それを証明しています。

サンライフ練馬問題=練馬区立美術館問題

そもそも、サンライフ練馬が廃止される理由は、
隣の練馬区立美術館を広く大きくするためです。

その練馬区立美術館改築では、次から次へと新たな問題が生まれ、
驚愕を禁じ得ません。

問題1:多目的室~予定より狭く!

練馬区は、サンライフ練馬を廃止する代わりの施設として、
新たな練馬区立美術館に設置する「多目的室」を強調してきました。

具体的には、

  • 300㎡の予定で、
  • 稼働壁で分け
  • 柔軟に使えるようにする

と答弁しています。

このうち、「300㎡」については、基本構想でも示していましたが
予定より100㎡も狭い200㎡となることが、基本設計で発覚。

高口が情報公開請求した資料によれば、
「機械室等を動かして300㎡とるのは難しいか?」
と設計者に聞いており、練馬区自身が、300㎡を求めていたことがわかります。

しかし、設計事務所が、できない、と回答しています。

問題2:多目的室~分割も多くできない!

「稼働壁で分ける」点ですが、
地下に移したこともあり、2部屋にしか分割できない設計となりました。

この点も、情報公開した資料によれば
練馬区自身が、

「2分割より多くに分割して使用できると、ニーズにあわせて大きさを調整して複数部屋として利用できるので、設計上の工夫をお願いします」

と要望しています。

これに対して設計事務所は、
「入口は間口の都合上、2つが限界」と回答。

部屋を細かく仕切って使いやすくするという点さえ、実現できないのです。

問題3:多目的室~予約がとれない!

また、「多目的室の利用は混雑が予想」と、

練馬区自身が、予約がとれない事態を予測していることが、
議事録に記載されています。

今でも、駅近のサンライフ練馬の会議室や、貫井図書館の視聴覚室は、
人気でなかなか予約がとれないと聞きます。

加えて、新たな多目的室では、ダンス、太鼓など、幅広い用途の利用が想定されています。サンライフ練馬の体育室がなくなり、そこで活動していた団体が、多目的室に集まり、予約がとれなくなる。

容易に想像できることです。

委員会で、予約がとれなくなることはないのか?
そうなったらどう対応するのか?を質疑しても、
他の施設を「ご案内する」程度の答弁。

サンライフ練馬を廃止したぶん、
予約がとれなくなることの対応さえ、十分ではありません。

つまり、現計画は、サンライフ練馬の代替施設として不十分なのです。

問題4:原因は…シェイド(屋根)が面積をくいすぎている!

なぜそうなったか、原因があります。
設計で、大きく面積をくっているところがあるのです。

「シェイド」と呼ばれる、階段だらけの「屋根」の部分です。
そこも面積として算入され、
その広さが、なんと450㎡!

情報公開資料では、練馬区からも設計者に
「シェイドに本当に450㎡も必要なのかということを再考いただきたい」
と要望を出している程です。

基本設計資料の面積表には、シェイドの合計は680㎡と記されており、
多目的室の3倍以上の面積を占めています。

地球沸騰の時代、利用できる期間も限られ
天候や季節に左右される屋外の屋根の部分に、
450㎡、ないし680㎡もかけるべきでしょうか?

それよりも、多目的室を広くしたり、
使える部屋、つまり、空調がきいて天候に左右されない屋内の部屋が多くあるほうが、

区民ニーズがはるかに高いことは、自明の理です。

一方で、「狭くなるから」といって、エスカレーターは上りだけ、
下りエスカレーターさえ付けようとしません。

屋根に使う面積を、必要なところに回せばいいのでは?
と、素人でも考えつきます。

問題5:防火性、耐震性、基準オーバー等、問題おおすぎ!

他にも、基本設計資料を精査した建築士からは、

  • 居室の基準を満たしていない天井の低さ、
  • 防火性や耐震性への不安、
  • さらには、容積率や高さ制限をオーバーしている可能性があり、

「基本設計として成立していない」との指摘があります。

この建物に、100億円もかけては、大変な事態になりかねません。

中止しかない!

当然、この基本設計で、サンライフ練馬廃止への理解が、
得られるわけがありません。

基本設計を経て、より、
サンライフ練馬廃止と美術館改築の
中止・見直しの必要性が高まっています。

以上、陳情に賛同し、討論とします。