カスタマーハラスメント防止のガイドラインを策定へ…他(2025/9/11企画総務委員会)
2025年9月11日、企画総務委員会の案件をレポートします。
練馬区職員のカスタマーハラスメント防止に関する指針(ガイドライン)
社会問題となっている、カスターハラスメント、いわゆる「カスハラ」。
練馬区でも、区職員へのカスタマーハラスメントを防止するためのガイドラインが策定されることになりました。
それに関する報告です。
概要

前提として、練馬区は、
- 区民の声、要望は業務改善につながる
- 丁寧に対応することは基本
- 一方で、カスタマーハラスメントには毅然と対応
- 職員の健康を守り、質の高い行政サービスを提供するため必要
と説明しています。
その上でガイドラインでは、上記資料で、以下の4点を規定。
- 基本方針3つ
- カスタマーハラスメントの定義
- 区の責務〜対策6つ
- 職員・管理監督者の責務
他に、対応マニュアルも、あわせて作成。
現在、たとえば名札の変更(顔写真の削除、漢字以外の表記)などに取り組んでいるとのことです。
質疑より
以下、質疑より、追加の情報です。
Q 「カスタマー」のみ限定にした理由は?
区A
- マタハラ、セクハラ、パワハラ
→庁内職員同士で起こりうるもの
→職員にはないよう周知している - カスハラは区民、外からの方に受けるハラスメント
- それについて、今回、方針を明確にする
Q:どういう流れで対策するのか?
- マニュアルを作成
- 組織的に対応
- たとえば一人ではなく他の職員
- 場合によって上司が対応
- 区民にも周知が大切
- 何がカスハラに該当するのか、ポスター掲示する自治体がある
- 有効な取り組みを研究中
- 今後、区民にもわかるよう示したい
Q 職員のメンタルケアは
区A
- 何回か来る相手の場合→法務部門、総務部門など
- 組織的に窓口を整備
- ハラスメントを受けた職員が傷つくことを想定
- ケアできるように、人材育成課のほうで産業医の面談
- 場合によっては医師につなぐ体制を整えている
Q:カスハラの実態
区A
- 昨年国で調査
- 民間企業10%
- 自治体35%
- 練馬区→2〜3月全職員対象に調査
- 1200人回答→600人が過去にカスハラを受けたと回答
- こうしてほしい等意見→ガイドライン、マニュアルの変更
- 今回、対応&検討している
Q 策定の効果は
- 毅然と対応することを周知
- 方針を示したチラシ、窓口で掲載
- マニュアルができることで、精神的な負担の軽減もあると考えている
Q:対応向上の研修の実施を
区A
- マニュアルはつくるが、どの部署でも画一的にできるとは考えていない
- マニュアルは標準的なもの
- 部署の特性をいかしてカスタマイズして使ってもらう考え
- 区民→強く言ったからカスハラではない
- 話をきちんと聞くことがまず一歩
- 区民の理解重要
- 見てわかりやすいものを掲示
- どういったイラストがいいか検討
Q マニュアルは公表しないのか?
- マニュアルについて基本的に内部資料
- 公表していない自治体が数多い
- 職員がきちんと対応できるかたちで作成を考えている
Q 恣意的な運用はしないでいただきたい
大切な区民の声がカスハラを縦に届かない
区政に届けられないのは好ましくない
区A
- 職員の安全と働きやすさを守るために不可欠
- 区民との信頼関係を損なわないように
- 公平、対話を保つため
- 区民の声を封じるものではなく、健全な対話のため
Q 教育現場での対応は
- 学校は都職員
- 保育園などは民間企業
- 区立職員は今回のガイドラインが適用される
- 先生は都に所属
- 都でカスハラマニュアルを作る動きがあると聞いている
★
議会、議員によるハラスメント
私自身、議員による職員へのハラスメントは課題だと思っています。
世田谷区では、議員による職員へのハラスメントを禁止する条例が制定されており、そのことを議会で取り上げたこともあります。
?意にそぐわない質疑はハラスメント?
しかし、今回の質疑では、議員による質問権を奪いかねない発言をする議員がいました。
以下が、その発言の要旨です。
- 答弁の揚げ足をとって曲解した発言をする議員がいる
- 職員のストレスになっているのでは
区と対立する問題について、当然、区の側、あるいは区側についている議員からは、厳しく感じる質疑もあるでしょう。
しかしそれは、ハラスメントとは全く異なるものです。
民主主義の正当な手続き、議会の上での発言です。
それを「ハラスメント」というのは、まさしくそれこそ曲解です。
また、ハラスメントとレッテルを貼ることで、議会での追及を押さえ込もうという意図を感じます。
議会で、「ハラスメント」という言葉が恣意的に使われ、言論を封じようとする圧力には、断固として戦わなくてはなりません。
それは、ハラスメントの正しい理解を広め、正しいハラスメント対策をとるためにも、必要なことです。
そこで高口は、
「曲解という曲解はやめていただきたい」
とはっきり発言。
また、以下の質疑をしました。
Q 今回のガイドラインでは、議員・議会も含まれるのか?(カスタマーのうちなのか?)
区A
- 区の職員に意見をいってくる立場という意味で、議員も該当する。カスタマー
- 議員だからどうこうではない
- 威嚇、暴言かどうこ
Q:議会でのやりとりは、カスタマーハラスメントになるのか?
- 一概に全部そうではない
- 単純に「威嚇」や精神的な負担を強いることなど(※カスハラの定義)
…と、当然ですが、議会での正当な議論がカスハラに該当しないことが確認できました。
私は、練馬区は、恣意的な運用はしないと信じていますが、議員の側から恣意的な発言が出たことは、議会制民主主義を守る立場として、非常に警戒していきたいと思います。
高口の質疑より
以下、別の視点での高口の質疑です。
Q:職員の責務とは?
- 職員は、ハラスメントを受けて大変な側にいるわけだが、ガイドラインでは、「職員の責務」「努力義務」を求めていることに若干の違和感がある。
- 具体的にはどのような「努力」を求めるのか?
- 責務というより、支援があるよ、という伝え方がよいと思うが。
区A
- ガイドラインでは、職員にも努力義務、責務を課している
- マニュアルなど理解することや、組織の一員として協力を求めている
- まわりの職員への協力
- 組織的な対応が必要
Q:組織としてどう守るのか?
- 方針に「組織として」とあるが、
→具体的に組織が職員をどういうかたちで守るのか? - 一人で対応しない、上司が対応するなどの答弁があったが、
- 対応するのは人
- 上司であれば、その上司は誰が守るのか?
- 管理職のなり手不足にもつながるかもしれない
区A
- ひとりじゃない、複数で
- 係長などが冷静に対応
- それだけでも負担が減る
- 組織的に対応する
- 職員のあとの係長、課長
- きちんとできるよう研修する
Q:カスハラとの線引き
- 課題を抱え、トラブルになりやすい傾向にあり、より丁寧な支援が求められる人もいる。
- その対応と、カスハラを、どう区別するのか?
- カスハラだと言って支援を打ち切るわけにもいかない現場がある
- なかなか難しいと思うが…
区A
- 区民の意見を一概に封じるものではない
- しっかり聞くことがベース
- 著しく業務に支障のでる暴言、脅迫、過度な要求があった場合
- 判断させていただく
Q:派遣や委託、指定管理は対象か?
- 窓口ごと派遣に依頼するなど、職員以外が区民に対応する窓口もある。
- 派遣や、委託や、指定管理は対象か?
- ガイドラインや研修等は適用されるのか?
区A
- 区職員である常勤、非常勤、会計年度以外
- 派遣、委託など、練馬区で従事する方、皆さんを含める
- 対象となる
Q:訪問先での対応は?
- アウトリーチ、訪問型の職種で、訪問先でハラスメントにあった場合の対応や、未然防止策は?
区A
- 画一的なマニュアルのなかでは難しい
- 全体的に使えるマニュアルをつくり
- それぞれの部署で業務の仕方でカスタマイズ
★ハラスメントとは何か、理解が広がることが大切
質疑の最後に、こう述べました。
- どういうことがカスハラなのか、具体的な例示、わかりやすく示してほしい
- ハラスメントする人は、それがハラスメントだと思わずにしている
- 何がハラスメントなのか、正しい理解が広がることが大事
- その点もあわせて対策していってほしい
以下、それ以外の案件、3件です。
KPI
「練馬区版総合戦略に係る数値目標および重要業績評価指標」
通称「KPI」。
練馬区の事業の進捗を示すもので、毎年報告があります。
今回は昨年度、2024年度の報告です。
参考 https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/sougoukeikaku/senryaku/index.html
今回は、
「8割の事業がA、A+、おおむね順調」
との報告。
進んでほしくない事業もあるので、微妙なところですが…
練馬区立美術館改築は「A」
「練馬区立美術館・貫井図書館の全面リニューアル推進」
令和6年度、昨年度の進捗なので「A」。
今年度は「着工見送り」、解体工事も延期となりました。
今年度のKPIがどうなるのかも、注視したいと思います。
専決処分2件
事故に係る2件です。

①区道の街路樹
桜の木が折れて車に当たり、損害賠償するというもの。
②春日町青少年館
こちらの概要は、以下のとおり。
- コインパーキング式の駐車場
- 停止した場合、一定時間経つと車止め(フラップ板)があがる設定
- 事故当時は、フラップ板は30分間はあがらない→30分経つとあがる設定だった
- 相手方には30分経過しても通知がない状況だった
- 車を出した際、30分がちょうど経過して、フラップ板があがり接触
- 車に傷がついた
- その損害賠償をする
Q:区の責任は
- 精算機の設定
- 車を入れてから30分でフラップ板があがることを、通知する仕様になっていなかった
- 相手方は、フラップ板があがることの正確な予見可能性がない(相手は予想できない状態だった)
- 通常有すべき安全性を欠いた状態と認識
- 運転士には過失がない
Q:対策は?
- この事故を受け、フラップ板を利用した駐車場を調査
- 大泉学園町体育館など全部で8箇所、確認
- 自動的にあがる設定→こども発達支援センター、青少年館の2箇所のみ
- 必ず精算操作をする設定に、設定を変更した
- 今後、事故が起こらないように運用する
契約に関する報告事項
議案にはならないものの、「5000万円以上」という大きめの契約の報告です。
Q 課長契約
- 地方自治体が随意契約(課長裁量で契約できる)基準額が変更に
- 今年1月、地方自治法施行令の改正
- 工事130万円以下→200万円にあがった
- 財産の買い入れ、物品購入などは
80万円以下→150万円以下に改正 - 事務レベルで課題整理をおこなっている
- 来年度契約からできるように進めている
Q 契約事務の見直し
- 入札参加条件の見直しを行なった
- 上限額の引き上げ→参加しやすく(1千万円など)
- 一部委託でも
- 1千万円未満→指名競争入札→引き上げた場合の影響、調査を行なっている

後半は、かなり難しい内容ですね。
企画総務委員会は、実際の事業については関わらないので、質疑のポイントが難しく。
区民からはあまり身近ではない、マニアック?な案件が多いです。
一方で、練馬区の全体的なこと、練馬区政全体がわかるので、とても重要です。
できるだけわかりやすくお伝えしていくので、引き続き、関心を持っていただき、練馬区政を一緒によくしていっていただけたら、ありがたいです!