【高口ようこ一般質問④】能力主義を問い直す(2026/2/10)

2026年2月10日、高口の一般質問、4テーマ目です。
「能力主義」について、勅使河原真衣さんの著書や講座で大きな衝撃を受け…
その観点から、社会の様々な制度を見直す必要がある、と考えています。
①通知表、評価のあり方
②受験制度が中学校教育に与える影響
③女性管理職の少なさと「能力主義」
の3点から、問い直しました。
練馬区議会の録画放映はコチラからご覧いただけます
↓以下、質疑です
1. 勅使川原氏記事より
続いて、日本社会の根底にある「能力主義」の問題を問います。
組織開発者でコンサルタントの勅使川原真衣さんによれば、
- 能力は個人の内側に安定的に存在するものではない
- 人間関係、健康状態、家庭環境など、無数の要因で揺れ動く
- 人は能力ではなく、環境に支えられている
- 能力が個人に内在するという「能力主義」は、格差を見えにくくし
- 弱い立場の人に、「努力不足だ」という自己責任を負わせることになる
車にたとえるなら、エンジンだけ優秀でも、車は動かない。
様々なパーツが組み合わさるから、快適な走りが実現できます。
それぞれの個性を活かしあう環境こそ大切であり、
「競争」ではなく、共に創る「共創」を
という勅使河原さんの言葉に、深く共感します。
私はこの観点から、社会の様々な制度を見直すべきと考えます。
2. 通知表の意味
たとえば、通知表。
「義務教育」というのなら、基本的にすべて生徒が習得すべきことを教えているはず。
であれば、極論のようですが、全員100点、オール5が前提のはずです。
「1」や「2」という評価は、むしろ教え方の問題になってしまいます。
Q 「児童の学習意欲や自己肯定感を尊重するねらい」から、
通知表をなくす動きが各地で出ています。
教員の負担軽減にもなることから、
練馬区でも、通知表をなくしたり、評価のあり方を見直すべきです。
お答えください。
3. 受験制度、内申点の疑問
私の父は教師でしたが、
「頭のよさとは、テストでいい点をとることではない」
と、教わって育ちました。
おかげで、本当の学びとは何かを考え続けることができ、
学ぶことが好きになり、とても感謝しています。
しかし、自分が親になると、「子どもの受験」という現実が待っていました。
高校受験は、点数、内申で、人生が左右されます。
すべての子どもに、数字では表せない長所がたくさんあるのに、
数字でジャッジされます。
受験は、まさしく能力主義が前提の制度です。
この受験制度があるからこそ、1~5の評価の差が生じます。
「そんな態度なら内申を下げるぞ」「君には5はあげられないよ」等、
教師から脅された話も実際に聞きます。
受験制度が、教師の権力濫用を招くのです。
Q 受験制度が中学校の教育に影響を及ぼしている点
改善すべき点について、区はどう考えるか、伺います。
4. 区管理職の「能力」
練馬区においては、女性管理職が少ない問題を質疑するたび、
「能力で選んでいる」という答弁が返ってきます。
Q その「能力」の設定自体が、男性に有利な設定になっていませんか?
能力主義自体を見直す必要はありませんか?
Q 女性の能力が低いから、管理職が少ないのではありません。
まさに、環境の問題です。
女性が管理職になりやすい環境を整備することが必要ですが、
これまでどう整備し、これから改善していくか伺います。
練馬区の答弁
教育振興部長(Q2通知表について)
次に、評価のあり方についてです。
各学校では、学習指導要領を踏まえ、教科ごとに学習の目標や評価基準等を設定し、児童生徒一人ひとりの達成状況に応じて段階的に評価しています。その結果を通知表等で伝えることは、自らの学習状況を認識させ、次の学びへの一層の努力を促すとともに、学習の成果や課題を保護者と共有する上で、必要と認識しています。現時点で、通知表を廃止する考えはありません。
教育振興部(Q3受験制度)
次に中学校の教育についてです。
子どもたちが、これからの予測困難な社会を生き抜くためには、個性を伸ばし、自らの力で将来を見据えた適切な進路を選択することが必要と考えています。その基礎を身に付ける上で、中学校での教育は非常に重要であり、教員の指導力と、公正・公平かつ客観的に評価する能力が求められます。今後も研修等を通して教員の能力向上に取り組んでまいります。
総務部長(Q4女性管理職について)
次に、女性管理職についてです。
区は、職種や性別にかかわらず、勤務成績等による厳正な昇任選考に基づき、公平・公正に職員を登用しています。女性だからという理由で不利益な扱いをすることはなく、優遇することもありません。前川区政においては、令和4年に練馬区初の女性副区長が登用されており、能力・成績に基づく公平・公正な任用を徹底しています。
女性職員が管理監督職への昇任に対して抱く不安の解消やキャリア形成を支援するため、平成28年度から「女性職員応援プログラム」を実施しています。女性管理職や係長などの話を通じ、「不安を相談できた」「仕事の内容が分かって少し安心した」など、キャリアを前向きに考える職員も増え、管理職や幹部候補へと昇任しています。
今後も、能力主義、成績主義の下、職種や性別にかかわらず、職員が最大限能力を発揮できるよう組織運営に取り組んでまいります。