【高口ようこ一般質問②】教育の諸課題〜校則、不登校、いじめ、子どものSOS他(2026/2/10)

2026年2月10日、高口の一般質問、2テーマ目。
子ども・教育の問題を、問いました。
主な項目
★校則
①改正要件の明記を
②AIに、中学校の校則を分析させてみた
③ルッキズム 〜外見規定の問題
④水筒、水飲みの制限・禁止は人権侵害!
★不登校
① 岐阜・草潤中学校のような学びの多様化学校設置を!
②コミュニケーション教育の必要性
③PTAがオンライン授業を実現させたケース
★子どものSOS
問題行動を、SOSと捉える重要性
★いじめ
寝屋川市を参考に、教育現場と切り離した対応の構築を
※動画
練馬区議会の録画放映はコチラからご覧いただけます
↓以下、質疑
1. 校則
①改正要件の明記を
校則について、評論家の荻上チキ氏は、1705校を分析の上、
>ほとんどの~校則では「見直し手続き」が明文化されておらず
生徒からの改正要求の位置付けが不透明
>「見直し要件の提示」「当事者参加」の確保が必要
と述べています。
そこで私も、練馬区の中学校の校則を調べたところ
改正要件を明記しているのは、2校のみでした。
Q 生徒にわかるよう、校則の改正要件を明記すべきです。
Q 学校への周知方法を含め、
区の見解を聞きます。
②AI分析 頻出単語 上位10位
また、全校の校則の頻出単語を、AIで分析しました。
助詞・接続詞、地名・学校名は除外し、1語以上の単語という条件で分析したところ、
上位10位で、
※順位 頻出単語
1位 指導
2位 生活
3位 学校
4位 身だしなみ
5位 頭髪
6位 服装
7位 規則
8位 集団
9位 登下校
10位 禁止
傾向については、
- 管理・外見・統制のワードが支配的
- 主体性・対話・権利に関する語は、頻出語上位に現れない
- 校則が「教育の言葉」ではなく「管理の言葉」で構成されている
以上がAIの分析結果です。
子どもの主体性や対話的学びを進めるためにも、
管理的な校則から脱却し、人権ベースで見直す必要があります。
Q これらの頻出単語や分析、
Q 人権ベースの見直しについて、
区の見解を伺います。
③ルッキズム
ほぼ全校で、外見への規定があり、かつ内容が矛盾しているのも特徴的。
たとえば、身だしなみを整えるよう求めながら、ほぼすべての学校で整髪料が禁止。
逆にOKとする学校もあり、同じ区の生徒なのに不公平です。
Q こういった、矛盾する規定や、学校間の不公平について
是正を求めますが、区の対応を問います。
「誰が見ても違和感のない髪型」
「誰からも認められる頭髪に」
といった規定もあります。髪質は十人十色なのに、持って生まれた髪を、
なぜ誰かに認められなくてはいけないのでしょうか?
Q そもそも、ルッキズムの問題から、外見に関する規定は
最小限にとどめるべきです。見解を聞きます。
ちなみに、大正~昭和初期の女学生は「銘仙」という、
カラフルな柄物の着物で通学しました。
白黒グレーや無地が「学生らしさ」とは思い込みであり、
“伝統”的にもそぐわないのです。
④人権侵害の規定は指導を
区内のある学校では、
「先生の許可がなければ、水筒の水を飲めない」
「体育で、水を飲める時間が決められている」
との制限があります。
「休み時間か、担当の先生の許可をもら」う
「登下校中は禁止」
と、校則に明記された中学校も複数あります。
命に関わる水分補給において、
「許可が必要」という規則自体が、人権侵害です。
許可制だと、我慢する子が必ず出てきます。
真面目で気を遣う子ほど、言い出せません。
Q 熱中症の危険性も鑑み、水飲みの許可は不要、いつでも自由に
飲めることの全校での周知徹底を求めます。
Q 大切なことは、子どもが自分の体調を自分で管理できるようになる
ことであり、このようなルールは、子どもの自主性を奪い、
言われないと何もできない、自分で自分を守れないことにつながり、
リプロダクティブヘルスライツの概念にも背きます。
子どもが自分でできるようになることを前提とした
規則の見直しを求めます。お答えください。
2. 不登校
子どもの権利が守られない学校は、
子どもにとって安心安全な場所でなくなります。
近年不登校が急増する小学校でも、数多くの細かなルールが決められています。
子どもに緊張感を強いて、居心地を悪くし、
登校しぶりや不登校につながるものと考えます。
校則にはまず何より、生徒の権利を守ること、学校が安心安全で、自分らしく
いられる居場所になるよう、あらゆるサポートをすることを明記すべきです。
①岐阜・草潤中学校
不登校特例校の先駆け、岐阜県・草潤中学校では、
- 服装も頭髪も自由
- 担任は生徒が指名
- 行事はすべて生徒が企画
- 授業は教室、自宅、オンライン、どこで受けてもOK
Q 今必要とされているのは、まさにこういう学校ではありませんか?
学びの多様化学校の設置を求めます。お答えください。
②じぶんプレイス
不登校当事者からの
「人と関わる機会がない」
「人と接する不安が強いが、改善方法が見つからない。改善する場がない」
とのリアルな声を受け、
一般社団法人プレイキッズシアターでは、演劇教育の手法を使い、
不登校児の心の回復、自己肯定感向上を目指す
「コミュニケーション力向上プログラム」を始めました。
練馬区内の不登校の居場所でも行われています。
主催者は
「否定・評価・批判されない場、ここにいていいと思える安心安全の場で、
子どもたちは心をひらく」
「自分の気持ちを感じ、整理して伝えること、あそびのなかで協力し合い、
受け入れてもらえることで、つながる楽しさを感じ、関係性をつくっていける」
と、効果を語っています。
Q 小金井市、中野区では、行政として取り組んでいます。
練馬区も、区として事業化すべきですが、
不登校児のコミュニケーション教育の重要性とあわせ、
見解を聞きます。
③中村中→PTAが不登校オンライン授業
中村中学校では、PTAが学校と区教委にかけあった結果、
配信用タブレットが各学年で配備され、
不登校生徒が授業にオンライン参加できるようになりました。
朝のHRの「おはよう」など、コミュニケーションが継続することで、
再登校につながった生徒もいます。
「短期間の不登校が減った」との評価があり、長期化を防いだり、
学校との分断を防止する効果もあります。
Q 不登校生徒へのオンラインの授業参加について、
この取り組みを周知するとともに、
全校でできる体制づくりを求めます。
3. 子どものSOS
決算質疑で、子どものSOSについて取り上げました。
SOS教育が重要である一方、
「助けて」を言えない子どもが多いことも事実。
特に、困難な状況にある子どもほど
これまで「助けて」を言っても聞かれなかった経験があり、
言えないまま成長し、さらなる困難を抱えることもあります。
なぜ子どもの「助けて」が見過ごされてしまうのか。
それは、わかりやすい言葉や表現だけではないからです。
ゲーム依存、非行や過激なダイエットなど、
「問題行動」とされる状態や行動のなかに
「助けて」が隠されています。
Q 子どもの問題行動を、子どもからのSOSだと捉える必要性、
大人がSOSの聞き方を学ぶ重要性、学校だけにまかせない
支援の体制について、区の見解を伺います。
4. いじめ
小中高生の自殺が過去最多の532人に達し、
子どもの問題を見過ごさないことは、命にも直結します。
重大問題のひとつ、いじめについて、
大阪府寝屋川市では、弁護士経験者らによる「監察課」を、市長直轄で新設。
1カ月以内でのいじめ停止を掲げ、法的アプローチも用意。
被害者側の弁護士費用も負担します。
教育と切り離した「人権問題」として扱う
「寝屋川モデル」として、注目されています。
Q いじめを教育現場で解決する限界があります。
寝屋川市のような、学校から切り離した対応の構築を求めます。
お答えください。
練馬区の答弁
教育振興部長(Q1校則)
私から校則についてお答えします。
校則は、学校が教育目標を実現していく上で、児童生徒が遵守すべき学習上、生活上の規律であり、発達段階に応じて社会模範の遵守について指導を行う重要な教育的意義があります。学校側が一方的に管理・統制するために定めているものではありません。
見直しに当たっては、生徒総会で議題にあげたり、校内に意見箱を設置することなどにより児童生徒の考えを取り入れています。学校評価アンケートや学校評議会等により保護者や地域の声も聞いています。こうした取り組みにより、持ち物や服装、頭髪などに関する校則の見直しが進められています。
校則改正の手続きについては、4校(※)が校則等に明記し、その他の学校では、学級活動や生徒総会等を通じて生徒へ周知しています。この他、水分補給のルールも含め、学校間で相違があります。区は、4月の生活指導担当者連絡会で、校則を配付し、他校と比較検討する機会を設けています。引き続きこうした機会や校長会等を通じ、学校間の均衡を図るよう働きかけてまいります。
※高口の質問が「2校」で、区の答弁が「4校」となっている点について。
高口は、公開されているHPの資料を確認。そこでは「2校」でした。一方、練馬区は、「HP等」と答えているとおり、HPには公開していない、生徒に配布する資料に記載があった「2校」を加えています。
「HP”等”」で、2校+2校=「4校」という答弁でした。ただし、校則は練馬区では公開するものとしているので、
非公開の資料を含めるべきなのかは、高口としては疑問に思います。結局、公開しない細かな規則が学校内にあるのでは、校則の公開の原則と反すると思います。
教育振興部長(Q2不登校)
次に不登校についてです。
学びの多様化学校は、不登校児童生徒の状態に配慮し、授業時間や教育活動を柔軟に設定できる学校ですが、集団で生活する以上、一定のルールは必要と考えています。引き続き他自治体の事例を踏まえ、研究してまいります。
不登校児童生徒のコミュニティケーション能力の育成は重要であり、トライ・フリーマインドなどでは、発言を否定しない約束の下、自分の思いを伝え、相手の気持ちを受け止めるグループセラピーや、カードゲームを用いた交流活動などを行っています。
既に各学校では、タブレットを活用したオンライン授業を行っており、全校Wi-Fi化による通信環境の向上により、今後更に活用が広がると考えています。
教育振興部長(Q3いじめ)
次にSOSの出し方についてです。
年3回のふれあい調査アンケートや、小学3・5年生と中学1年生への全員面接、SOSの出し方に関する指導などを通して、困った時に自ら助けを求める力の育成を図っています。また、練馬ホッとアプリプラスを活用し、タブレットパソコンから悩み事等の相談ができる環境を整えています。
教員には、心の変化に気付くことの重要性を学ぶ研修を行い、気になる児童生徒にはスクールカウンセラーを始め、教職員が積極的に声を掛けるよう取り組んでいます。
教育振興部長(Q4こどものSOS等)
次に、いじめ対応についてです。
区では、スクールロイヤーを配置し、いじめ問題だけでなく、不登校や保護者間トラブルなど、多岐にわたる相談に迅速に助言してもらうことで、速やかな問題解決や、教員の業務負担軽減につなげています。必要に応じて保護者との面談にも同席しています。
また、弁護士や医師等で構成する学校事故詳細調査委員会を定期的に開催し、専門分野の視点から助言を頂き、いじめ対策に取り組んでいます。