【高口ようこ一般質問①】 前川区長引退~現区政の問題を総括(2026/2/10)

一般質問は、練馬区議会では25分(答弁20分)、
年に一度、各議員が自由テーマで質疑できる、貴重な機会。
一般質問では通常の委員会では聞けないこと、
これまで練馬区議会で出ていない新しい視点、
自分が選挙で訴えたこと、
区民の方から伺ったご相談を、
特に子どもの問題をメインに構成します。
事前に原稿を渡し、やりとりはできないので、
区の認識などを問うことが多いです。
(そのため、「答弁になっていないよね」という感じで逃げられるやすいのですが…)
今回は、現在の練馬区長・前川あきお区長が引退とあり
現区政の方針について、まずはしっかり問い直しました。
主な項目
- 「発展」の定義、指標とは?
- 再開発・道路問題
〜補助172号線と桜台東部地区の防災道路 - 家賃が高すぎて、住み続けることができない!
- 練馬区立美術館、改築問題
- 公共施設の廃止・再編
〜そこにあり続ける大切さ - 春日町青少年館
〜若者の居場所、拡充を - 文化事業
〜練馬児童劇団ほか - 学校統廃合(豊渓中、小竹小)
〜保護者の声で統廃合を中止した他市の実例から学ぶ「真の合意形成」 - 谷原保育園
〜すべての保護者の園児の思いを受け止めるべき!
↓以下、質疑です!
はじめに、引退表明をされた前川区長、
長年のご公務に、心から敬意を表します。
人生の大先輩として、学ぶことも多々ありました。
ありがとうございました。
最後まで区長と対峙するのが議員の務めと思い、
練馬区長選挙直前の今こそ、
現区政の方針を引き継いでよいのか?
質疑いたします。
最後までよろしくお願いします!
1. 「発展」とは?
現区政は「発展」という言葉を多用しました。
しかし、昭和後期生まれの私でさえ、子どもの頃にはバブルがはじけ、
大人になれば就職氷河期、子どもを持てば「保育園死ね」と、
「発展」とは程遠い実感で生きてきました。
氷河期世代がすでに中高年になった時代、
ハコモノや大型道路、再開発といったインフラありきの成長戦略には、
まったく希望を持てません。
Q そもそも練馬区が、何がどのようになる状態を「発展」と
定義しているかが曖昧です。定義や指標を、具体的にお答えください。
2. 道路・再開発問題
①補助172号線
まさに「発展」の名のもとに進められて来たのが、各種道路や再開発の計画です。
際立つのは、合意のない、住民置き去りの進め方。
その結果、大泉第二中学校を分断する補助135・232号線や、外環の2など、
住民の強い反発を引き起こしました。
私が生まれ育った桜台では、反対の根強い桜台東部地区の防災道路で、
母校・開進第三小学校の敷地も削られる予定。
ただでさえ狭い校庭で、児童にまで影響が及びます。
さらに今、桜台を横切る補助172号線が、新たに
東京都の『第5次優先整備路線』に位置付けられようとしています。
Q 優先整備路線の選定では、都だけでなく、
各市町村も評価指標を設定し、主体的に検証しました。
補助172号線の選定理由は「交通・安全」の2項目ですが、現道がないのにどの部分でどう交通や安全性を測ったのか、示してください。
Q 桜台東部地区の防災道路は、
補助172号線を前提とせず進めていますが、
それを前提にすれば、消防活動困難区域の48%が解消します。
防災道路の必要性が根底から覆りますが、
区の見解と、少なくとも住民に説明すべきという点、問います。
②家賃が高すぎて住めない
補助172号線で、私の地元でまた新たな道路問題が起きることを懸念しますが、
道路計画に前のめりな練馬区は、住みやすくなったのでしょうか?
108億円もの税金が投入される計画の
石神井公園駅前再開発のようなタワーマンションがある一方、
若い世代の方からは、
「練馬区で生まれ育ち、このまま住み続けたいが、家賃が高すぎて厳しい」
との声があがっています。
Q 富裕層のマンション転売等による家賃高騰が問題となる中、
家賃補助、民間賃貸の借り上げなど、若者が練馬区に
住み続けられる制度を創設すべきですが、見解を聞きます。
3. 練馬区立美術館
今のくらしの厳しさに加え、将来の練馬は気候危機で、
住めないほど暑くなるのではと、本気で危惧しています。
今でさえ限度を超える酷暑、
外で気持ちよく活動できる期間は3~4か月。
超高齢化も相まって、公共施設に求められるのは、
クーリングスポットになる屋内環境の整備です。
にも関わらず、練馬区立美術館の現改築案は、
屋根の上という不安定な屋外スペースでの活動を前提にしています。
その実施設計が終わりましたが、
Q シェイドと呼ぶ屋根の面積と、容積率に占める割合、階段の段数
Q 約150億円の工事費概算の内訳
を、端的にお答えください。
4. 公共施設のあり方
①高齢者施設は場所を変えないで
練馬の、地球の未来を見通して
施設のあり方を問い直す必要があるなか、
練馬区はこの間、公共施設の廃止・再編を進めてきました。
狙い打ちされる施設の一つが敬老館ですが、
認知症が始まると、新しいことは覚えづらいものの、
何度も通った馴染みの施設なら、今までどおり通える方もいます。
施設が移転されると、
新しい施設に行くこと自体が難しいのです。
Q 公共施設の場所が変わらない、そこにあり続けることの重要性を、
区はどう考えていますか。
同行する家族の負担や、独居高齢者の増加という点も踏まえ、
お答えください。
②春日町青少年館
複合化の話し合いが進む施設の一つが、春日町青少年館です。
その学習室は、夜9時15分まで毎日開いており、メインの利用は高校生。
廊下のベンチで、おしゃべりする姿もあり、
居場所にもなっている様子と聞きました。
家に居場所がない子にとっては特に、
こういう場が、救いになっているのではないでしょうか。
Q 青少年館における中高生、若者の居場所の拡充や改善について、
Q また、改修の間、学習室や居場所の継続をどうするのか、
伺います。
5. 文化事業~練馬児童劇団
春日町青少年館を拠点に活動を続けてきたのが、練馬児童劇団。
スタートは1979年と古い事業ながら、
今なお親子から評判で、発表会も人気が高く、
2025年は1549人の応募で、約500人が落選。
保護者でさえ当たらないという人気チケットです。
Q ゆとりを持って子どもたちが臨めるよう、
公演数を2日間に増やすことを提案します。
Q 区の新規イベントが数々立ち上げられる一方、
こちらの申込は、往復はがきか、青少年館に直接受取りという
オールドスタイル。改善を求めます。
Qまた、たとえば今年度『ねりまママパパてらす』が始まりましたが、既存の類似事業に「遊遊スクール」があり、
使いにくさを改善してほしいとの要望があがっています。
文化事業全般について、新規事業立ち上げの際は、
職員の負担も考慮し、まずは今ある事業、継続してきた事業の
改善に努めるべきです。
以上、お答えください。
6. 学校統廃合
①区が過小規模を生む矛盾
文化、伝統をいかに引き継ぐかが問われる今、
地域の核である学校に、突然、廃校を告げる。
学校統廃合は、現区政が引き起こした最大の争点です。
来年度、豊渓中学校も、小竹小学校も、2クラスから1クラスに減る見込み。
豊渓中は、今年度1年生は46人ですが、現時点での入学希望者は15人。
言うまでもなく、練馬区が強引に進めた『学校適正配置』が原因です。
Q 練馬区自身が「過小規模が問題」としながら、
今いる子どもたちをさらなる過小規模に追い込むことへの責任を、
練馬区はどう考えるのか、今いる子どもたちをどう支援するのか、
お答えください。
②合意形成の事例
豊渓中では、中学校初のコミュニティスクール化や、PTAが広報に力を入れるなど
生徒数を増やす努力をしてきました。
それなのに、区の計画によって、生徒数を激減される。
地域が、保護者が、そして子どもたちが一体どんな思いか。
想像力に欠けた練馬区とは対照的に、
保護者の声を受け、統廃合を中止したのが、長野市教育委員会です。
長野市中条地区は、練馬区とは全く状況が異なり、
人口約1600人、小学校児童数22人という超少子化地域ですが、
それでも小学校を残したのです。
小学校には保育機能を併設し、子育て支援を強化しました。
その研究論文
『中山間地域における学校の存廃をめぐる合意形成の問題』によれば、
>結論をあらかじめ定めてそこに誘導するやり方ではなく、情報を提供しつつ
保護者に自由に議論してもらうやり方を採用
>そのほうがむしろ早く決着すると認識
>行政組織側が「結論ありき」という姿勢をとらないことが重要
>開かれた形で進めるとは、どのような結論を住民が出しても
それを行政として尊重するということ
>数値基準についても絶対視することはなかった
>こうした姿勢だったからこそ、住民と行政組織との意思疎通ができ
>比較的短期間に合意形成にいたった
ここに、練馬区が学ぶべき”真の合意形成”があります。
Q この長野市教育委員会の手法について、特に
>行政組織側が「結論ありき」という姿勢をとらないことが重要
>どのような結論を住民が出しても~行政として尊重する
という点を含め、区の見解を問います。
7. 谷原保育園
もう一つ、現区政が子どもと保護者を追い詰め苦しめているのが、
谷原保育園問題です。
来年度はついに最後の1年ですが、
残る5名の在園児保護者は、転園を希望され、
谷原保育園の園児はゼロになる見込みです。
決して、谷原保育園の否定ではありません。
現在は、上の学年が20名いますが、
その卒園後は、5歳児5名のみに。
谷原保育園に残りたい。
けれど、子どものことを考えれば、転園させるしかない。
残っても、転園しても、つらい。
「どこに決まっても手放しで喜べない」。
そんな選択をさせたのは、練馬区自身です。
保護者や子どもの育ちを尊重していたら、こんなことできるはずがありません。
「練馬区は子どもを一人の人間として扱っていない」
という声さえあがっています。
区の責任で、慣れ親しんだ環境を離れざるを得ない子どもたち、
これまで転園したすべての方の思いを、重く受け止めるべきです。
Q 今の谷原保育園の状況、保護者や園児の気持ちについて、
区の受け止めを確認します。
Q 現在、地域交流「谷原っこルームぽかぽか」は、登録が104人を
超え、毎日来る方もいるそうです。また、近隣の待機児童の状況を
見れば、この地域には保育園がまだまだ必要です。
学童も足りていません。建て替えて、再び谷原保育園を開くこと、
子どものための場所として残すことを求めます。
Q また、区長の後継者指名の報道もありましたが、美術館や
学校統廃合、保育園廃止や大二中の道路問題等についても、
引き継ぐ方針なのか、伺います。
以上、他にも多くの問題がありますが、
現区政を継いで立候補する方は、
区民や子どもたちを大きく傷つけた問題をも、引き継ぐこととなります。
私は、子どもを傷つけず、保護者を泣かせない方、
一部の声だけでない、幅広い区民の声を公平に尊重する方に、
新しい区長になっていただきたいと、切に願います。