その他の議案・条例解説!~施設の廃止や、指定管理など(2025年第4回定例会)

2025年12月4−5日に質疑が行われた、
練馬区議会の議案・条例改正について、解説します。
(2025年第4回定例会)

主に2点
■施設の廃止、移転
■指定管理者の指定
が大きな内容です。

栄町敬老館の廃止や、
児童館の新規の指定管理が課題。

青少年キャンプ場の廃止も、議論が白熱しました。

※高口所属の委員会の議案は、別途解説

こちらもあわせてご覧ください。


【1】施設の廃止・移転

【廃止】栄町敬老館

第122号 練馬区立敬老館条例の一部を改正する条例

高口の在住地域でもある栄町敬老館が、廃止に。
まちかどケアカフェに施設転換し、
みらい青空学園内に移転する
…そのための条例改正です。

敬老館でできたことが、新しい施設や
他の施設でもきちんと継続できるのか?
活動や居場所がなくなれば、認知症などが進む可能性もあります。
その点が、大きな課題です。

状況

敬老館ではカラオケ、体操事業、囲碁将棋など活動をしている人が多く、
栄町敬老館は、1日28名程度の利用状況。

この間、説明会を5回開き、
「カラオケをしたい」という要望が多かったため、
新しいみらい青空学園内の児童館の音楽室で、学童がない間の午前中、タイムシェアの形で実施するとのこと。

夏休みも調整。
今すでに中村かしわで、同様の運用をしており、それに倣うようです。

また、敬老館の跡地は、こども家庭部で活用方法を検討中です。

高口Q:これまでの活動の継続は?

児童館は乳幼児おやこ等もいます。
カラオケを午前中、児童館内で実施するとのことですが、
児童館では通常、午前中は、にこにこのような、
乳幼児のおやこ事業がありますし、
不登校の児童の居場所にもなっています。

その方達とバッティングするのではないか?という点が気になります。
元の敬老館の場所でのタイムシェアでは、ダメなのでしょうか?

区A

  • カラオケ→児童館の音楽室を使う
  • 児童館にはその他の部屋がある
  • 協議しながら時間を確保する
  • 元の敬老館は、敬老館そのものが廃止なので、タイムシェアはできない

高口Q:活動は継続できるのか?

私の子どもが小さい時、別の場所ですがリトミックをしていたので
音楽室は、乳幼児にも必要だと思います。
児童館でタイムシェアできるなら、元の敬老館でもできると思うのですが…。

現在行われている活動はそれぞれどうなるのでしょうか?
すべての活動が、近隣の施設で滞りなく継続できるか?
す活動をやめたり、続けられなくなる活動はいくつあり、どのようなものがあるか?
伺います。

区A

  • カラオケ、囲碁将棋→敬老館での事業を引き続きできるよう計画
  • 介護予防の体操も人気→その体操も継続できるよう調整
  • これから開設にあたって、いろいろ話をさせていただき、4月プログラムを考える
  • 今やっている人たちと話しながら、継続できるように支援する
  • 団体利用はないので、これを機になくなるサークルはない

高口Q:場所が変わると通えない高齢者も出てくるのでは?

知人が軽度の認知症ですが、栄町敬老館では長年続けている活動があり、慣れた場所なので、自分で通い続けられています。

しかしおそらく、場所が変われば、新しい場所には通えないとのことです。
特に高齢者は、慣れた場所だから行ける、ということもあります。

通う場所が減り、出かける機会が少なくなり、家にいることが増え、認知症が悪化したりしないか心配ですが、その点は区はどう考えていますか?

区A

  • 相談しながら、できるだけ新しいまちかどケアカフェに来て頂けるよう支援する
  • その他の適切な支援があれば、そちらにすすめる
  • 高齢者には、通い慣れたところは重要
  • 場所だけではなく、馴染みのある顔が大事
  • 馴染みのある活動にひかれて、社会参加する
  • 元の敬老館は2Fにある→エレベーターがない、階段のぼるのがつらいと、遠ざかる方がいる

高口
私も3Fの児童館に通っていたので、階段の大変さは知っています。
建物がどうなるかも気になっていますが…。

今の答弁だと、活動が継続できるか、まだわからないものがあるので、
今ある活動がしっかり継続できるよう、お願いします。

【廃止】光が丘・東大泉のデイサービス

第123号 練馬区立デイサービスセンター条例の一部を改正する条例

デイサービスセンター2か所を廃止
①光が丘デイサービスセンター
②東大泉デイサービスセンター

廃止の理由

区内に民間のデイサービスセンター等が多数存在
サービスも多様化している
との説明です。

【廃止】秩父の青少年キャンプ場

第126号 練馬区立青少年キャンプ場条例を廃止する条例

利用者の減少+施設の老朽化が進んでいた
青少年キャンプ場。
『公共施設等総合管理計画』で見直しを掲げていましたが、
今回ついに、正式に廃止となります。

経緯

開設は昭和52年(1977年)。
当時は利用者3000人
→現在は1148人、当初の3分の1に。

利用料は無料である一方、
年間維持費が600−700万円かかっていました。

行くのがかなり大変な場所(急傾斜)にあり、
道が狭く緊急車両も入れないこと、
他にもキャンプ場ができていることなど、
時代に合わないことも要因です。

売却したいが…

問題は、廃止後。
「売れるか?」です。

区としては売却したいが、売却できていません。
そのため、最低限の管理をし、維持をするとのこと(予算は未定)。

青少年育成への対応

このキャンプ場を使い続けているのが、青少年育成の皆さま。
今後、同じように利用できる民間キャンプ場を探して対応するということです。

「久那(くな)」用地

久那は地名。
キャンプ場の管理用地ですが、
区民が利用していない場所なので、
このキャンプ場の条例には規定されていません。

現在、地元町会に草むしり等、
最低限の管理を依頼しているとのこと(年間14万円)。

2014(平成26)年までは区職員が行なっていたそうです。

「勤労青少年保養施設建設用地」として、建物を建てる計画もありましたが、
その後、河川区域に指定されたために建てられなくなった…等、
過去に様々な経緯がありました。

行政財産、つまり区の財産。
今後、この土地の処分なども、課題になりそうです。

【移転】サンライフ練馬のトレーニング室

第121号 練馬区立東京中高年齢労働者福祉センター条例の一部を改正する条例

変更内容は2点。

①トレーニング室を廃止する

→貫井地域集会所に移転する

②体育室の時間貸しができるように

  • 練馬区施設予約システムの導入に伴い、施設の利用単位を原則1時間単位に変更
  • 他施設ではすでに改正をしたが、サンライフ練馬は廃止の予定で、改正していなかったから、今回の改正に

【2】指定管理者の指定

今回、指定管理者の議案が多数出ました。

しかしそのほとんどが同じ事業者の継続。
結局、一度頼んだ指定管理者がずっと続く
そこ以外に頼めなくなる…という状況が見えてきます。

競争性は働いているのか…?
という疑問が湧いてきます。

その中で今回は、
児童館の指定管理が、また新たに行われることに。
児童館とは、子どもの施設とはどうあるべきかが、問われています。

公募(新規):4施設

①②北町児童館・北町児童館学童クラブ
株式会社 日本保育サービス

③北大泉児童館
株式会社 マミー・インターナショナル

④心身障害者福祉センター
社会福祉法人 東京援護協会

高口Q:新規指定管理の児童館、選定方法への疑問

北町児童館と北大泉児童館は、評価の点数の高かった
「(株)日本保育サービス」が希望する館を選べるようにし、
(株)日本保育サービスが北町のほうを選んだ、ということです。

しかし、北町と北大泉は場所もかなり離れていますし、
当然、地域性や在籍する子どもたちも違うわけです。

「施設特性に応じた提案」という項目もありますが、
北町と北大泉それぞれに分けた提案をさせて、選んだのか?
両方同じ、一つの提案で、そこから選定したのか?伺います。

区A

  • 児童館の基本業務は共通
  • 北大泉児童館なら学童クラブ室が閉鎖、ぴよぴよとして運営している
    →北大泉はぴよぴよ含めた提案としている
  • 北町児童館は学童があり、そこを含めた提案

高口Q:評価を別々に行うべきでは?

基本は共通で、施設ごとの提案もしてもらった、ということです。

であれば、評価についても、北町と北大泉、
それぞれ別々に行うべきだったのでは?

地町児童館だから・北大泉児童館だからこその提案があったうえで
「北町ならこの事業者」「北大泉ならこの事業者がいい」
と選ぶべきではないでしょうか?

事業者として希望があったとしても、
区のほうから、「どちらがどちらの事業者でもよい」
「どちらを選んでもらってもいい」
という選び方になっているのは違和感があります。

区のほうが施設の特性を考えていないような選定方法になっていると、私は感じます。

区A

  • 新規含め6館、指定管理となる
  • これまでの選定方法を踏襲した
  • ほぼ同点→どちらも非常に適切と理解し選定した
  • 選定方法については今後検討

高口
日本保育サービスとマミー・インターナショナルの差は
まさに「施設特性に応じた提案」です。
ここの6点の差が、1位・2位の差に直結しています。

私たちは、児童館の指定管理自体に反対していますが、
指定管理するのであれば、せめて、
「この事業者はこちらの児童館のほうがふさわしい」
と選定すべきではないでしょうか。

福祉施設だと、同じような施設でも別々に選定しています(福祉園など)。

公募(現事業者が継続):3施設

①光が丘福祉園
社会福祉法人 武蔵野会

②石神井松の風文化公園
練馬区スポーツ協会・五十嵐商会共同事業体

これまで指定管理に入っていた「植文(うえぶん)」が
指定管理からはずれ、再委託事業者に(指定管理者から委託される形)。
理由は、樹木の管理が多岐にわたるため、
植文に、より専門性の高い業務を再委託し、
日常的なみどりの管理は、「練馬区スポーツ協会」が行うことになるそうです。

多岐にわたるからこそ指定管理者でいたほうがよいように思いますが、
なぜ指定管理者からはずれたのか等は、質疑からはわかりませんでした。

③平和台図書館
シダックス大新東ヒューマンサービス株式会社

平和台図書館では、「地域への貢献」の項目で
これまで一度も出ていない満点(30点)が出ており、
そこが決定打となっています。
(そこが次点であれば、2位のTRCが受託していました)

特定(公募なしで継続):22施設

1)区民・産業プラザ(ココネリ)
一般社団法人 練馬区産業振興公社

2)東京中高年齢労働者福祉センター(サンライフ練馬)
練馬建物総合管理協同組合

3)四季の香ローズガーデン
第一園芸みどりのまち共同事業体

4)豊玉リサイクルセンター
5)大泉リサイクルセンター
アクティオ・練馬リサイクル共同事業体

6)関町リサイクルセンター
7)春日町リサイクルセンター
練馬エコみらいプロジェクト

8)練馬文化センター
9)大泉学園ホール(ゆめりあ)
10)練馬区立美術館
11)石神井公園ふるさと文化館
公共財団法人 練馬区文化振興協会

12 )光が丘区民ホール
13 )はつらつセンター光が丘
14 )関区民ホール
15 )はつらつセンター関
社会福祉法人 練馬区社会福祉事業団

16 )平和台児童館
17 )平和台児童館学童クラブ
公益財団法人 児童育成協会

18 )東大泉児童館
19 )東大泉児童館学童クラブ
20 )東大泉児童館第二クラブ
株式会社ポピンズエデュケア

21 )軽井沢少年自然の家(ベルデ軽井沢)
軽井沢フード株式会社

22 )武石少年自然の家(ベルデ武石)
一般財団法人 上田市地域振興事業団

クマ問題

区A

  • クマ、地域にも出没しているとの情報がある
  • 一度捕獲し、発信機をつけ、NPO団体が管理
  • ベルデ付近(3キロ以内)に近づいたら連絡を頂くことになっている
  • その際は、屋外やめ、室内にする対応

【3】福祉

2つの貸付の廃止

第120号 練馬区国民健康保険高額療養費資金および出産費資金貸付条例を廃止する条例

「医療機関等での高額な支払を抑えるための制度が普及・定着した」
という理由から、
①国民健康保険高額療養費資金
②出産費資金
→2つの貸付を廃止する…という内容です。

①国民健康保険高額療養費資金

  • 昭和53年に条例策定
  • 平成19年→限度額適用認定証(入院分)
  • 平成24年→外来分も適用
  • 貸付制度の必要がなくなった
  • 令和に入って1件のみ
  • この1件も、適用が間に合わなかったから
    =実質的にはゼロだった

②出産費資金

  • 2002(平成14)年にできた
  • それまで償還払い(区民が立て替える形)だった
  • 払えない人ができ、貸し付ける制度を作った
  • その後、出産に対して払われる金額があがり、
  • 平成21年には、自治体から病院に直接お金が払われる制度に
  • 平成30年以降→利用がゼロ

どちらも、仕組み自体が使われていない
という理由からの廃止です。

【4】まちづくり・都市整備

建築基準法等に関わる変更

第125号 練馬区建築基準法等の事務に係る手数料に関する条例の一部を改正する条例

変更は、主に3点。

① 『低炭素建築物新築等計画認定申請手数料等』

>住戸の数が1戸である複合建築物の住宅部分に係る手数料の額を、一戸建て住宅に係る手数料の額に引き下げる。

(例)1階がお店で、2階が住宅
これまで、大規模店舗を想定した手数料になっていた
一般と同サイズの住宅なら高すぎる
→小規模な店舗の規模感にあわせた手数料にする

…という改正。
簡単に言うと、
小さい店舗なら安くなる
ということです。

②『建築基準法施行令』の一部改正→項ずれ

既存不適格のまま改修できる項目を追加するという国の改正
(例)屋根、壁など
項目がずれる(項ズレ)ことへの対応で、
区の条例の内容上の変更はありません。

③『マンションの管理の適正化の推進に関する法律』→項ずれ

①老朽化マンションの改修が進まない課題
→法人をつくれるように
②改修計画の認定

2点の法改正にあわせて、項ずれを直す、という修正です。
区の条例の内容上の変更はありません。