文教児童青少年委員会①ブロック塀②民間学童③児童虐待に関する警察署との情報共有締結

本日7/5、初めての「文教児童青少年委員会」がありました。

報告1:ブロック塀等の緊急点検結果について

点検結果

【1】区立小学校、中学校、幼稚園の道路沿いのブロック塀を点検したところ

①早急に撤去・改修を要する学校

★不適合ブロック等
豊玉東小、開進第二小、開進第四小、練馬第二小、大泉南小
豊玉中

★道路沿いにある万年塀
南町小、練馬第二小

②今後改善が必要な学校

旭丘小、練馬第三小、大泉小、大泉第二小
中村中、上石神井中、大泉第二中

③改善が必要だが、民有地と隣接し、協議が必要な学校

豊玉小、練馬第二小、春日小、上石神井小、大泉学園緑小、南が丘小
田柄中

【2】通学路の危険個所

小学校…59校907か所
区民情報…138か所

【3】区立保育園、児童館

不適合ブロック塀:上石神井小学童クラブ
補強工事などされているが、改善が必要:西大泉ぴよぴよ

【4】私立幼稚園

不適合ブロック塀:11園15か所
破損などのあるブロック塀&万年塀:14園30か所

歴史的な経過

①昭和43年の十勝沖地震を受け、昭和43年にブロック塀に関する基準が初めてできた
→今回見つかったものの「一部」は、これ以前に作られたものがあった。
→法律施行前なので、「違法」ではなく、「既存不適格」の状態。

②昭和53年、宮城沖地震を受け、昭和56年に法改正
→現行の高さの基準になった

ブロック塀の危険性は認識していた

一方で、区は、今回の大阪北部地震より前から、ブロック塀の危険性は認識していた、とのこと。

「3年に1回の点検で、改善を順次やっていた矢先の(大阪の)事故。今回一気に進める」

とのことでしたが、なぜ危険性を認識しながら、「一気に」進められなかったのでしょうか?

区民や保護者より先に、マスコミに情報が

今回、区が公式に発表するより前に、「東京新聞」に、情報が掲載されてしまいました。それを見た、該当校の子どもや保護者は、非常に不安に思ったはずです。

情報の提供は、何よりもまず、当事者、そして議会に、しっかりと公表してほしい。

高口が質問したところ、「今後このようなことがないようにする」との区の答弁を頂きました。

↓資料、クリックすると大きくなります

  

報告2:民間学童の事業者募集

昨年度10施設増やした民間学童を、今年度は4施設増やす……というもの。

ポイントは3点です。
①全校をねりっこクラブにすることで、待機児童に対応する
*ねりっこクラブ…校内で学童+ひろばを一体的に行う事業
②ねりっこクラブへ移行するまでの補強、補完としての、民間学童
②区立では対応できない保護者の多様なニーズに応える

こどもの”あそび”環境を大切に!

一方で、待機児童対策の一環でもありながら、保育料が高い(区立なら5500円のところ、10000円前後)などの問題も。区の待機児童対策として、民間学童でよいのかは、議論すべきです。

ただ、高口は、子どもを区の民間学童に通わせており、民間学童それ自体に全面的な否定ではありません。区の事業としてやる以上、民間学童の質の担保は欠かせないと思っています。

練馬区の学童クラブ指針では、生活の場としての学童、そして「あそび」の場としての学童を大切にしています。保護者だけでなく、子ども自身のニーズ……あそびの環境をしっかり守ること。今委員会でもそう要請しました。

区の回答は、
「区の学童クラブと同じ基準で設置している」
「遊びを通した健全育成、充実した放課後を、区としてもしっかりサポートしたい」
とのことでした。

報告3:警察署との情報共有締結

練馬・光が丘・石神井の区内3警察署と児童虐待に関する情報共有の協定を結ぶ…という案件。

これまでも、警察とは相互に協力をしてきました。また、少年係をまじえての個別ケース会議(年数件)、代表者との会議(年2回)も行われてきました。

今回(7月10日)の「締結」によって、何が変わるかというと、

「居所不明」

…つまり、所在が確認できない児童に関し、警察と情報共有をすることで、安全性の精度があがるのでは、というもの。

「保護者との信頼構築」という”両輪”が不可欠

緊急性の高い子どもを、どのように助けるか。難しい問題です。

警察の力が必要なときはもちろんありますが、一方で、ただ警察が介入するだけでは、児童虐待防止にはつながっていかない。児童相談員の増員など、児童相談所の強化が必要だ……と、様々な専門家からも指摘があがっています。

追い詰められ、対応の難しい保護者に、細やかな配慮をしながら、信頼関係を作っていくことが求められています。

また、「全件共有」の是非については、議論もあります。

練馬区は、警察との連携だけでなく、より一層の保護者、子どもたちのケアに力を入れるべきだと考えます。