全国学力テスト、練馬区の結果は~令和8年度全国学力・学習状況調査結果(2026/8/25文教児童青少年委員会)

2026年8月25日、文教児童青少年委員会のレポートです。

「令和8年度全国学力・学習状況調査結果」は、毎年行われている、いわゆる「学力テスト(学テ)」の結果です。

※参考:高口はこれまでも、学力テストの問題について、質疑してきました。
それを踏まえつつ、今回の質疑です。
2022年:https://koguchiyoko.net/nerima/20220823gakuryokutest/
2024年:https://koguchiyoko.net/nerima/20240829iinkai_bunkyo/

「令和8年度全国学力・学習状況調査結果」概要

ざっくりまとめると、

  • 練馬区の子どもたちは学力面では全国・東京都を上回り、「学校が楽しい」という割合も高い。
  • 一方で、困ったときに学校の大人へ相談できる安心感や、ICT活用などには課題が見える結果

…となっています。

【結果1】「国語/算数・数学/英語」は概ね東京都平均より高い

教科の結果についての練馬区の答弁は、以下の通りです。

  • 区A:教科横断的な学習→まだ課題がある
  • 知識は身についているが、活用・表現・総合するところが中学校の課題
  • 教師主導の授業から、生徒が自ら学ぶ授業へ
  • 受験とのバランスも難しい

…中学校になると、『受験』が、生徒主体の授業へ転換するうえで、ある種の足かせとなっていることを感じます。

*黄色が東京都平均より高く、水色が低い項目

【結果2】ICT機器の活用等に課題あり

一方、ICT機器の活用について
「昨年度までに受けた授業で、ICT機器をどの程度活用したか」の質問の結果が低迷。

それについて、練馬区の対策は…

  • 区A:12月から生成AIを利用した学習に取り組む
  • ICTの使用頻度、使用目的を踏まえ授業改善をしていく

【結果3】気になるのは、子どもたちの意識・メンタル面

一番の問題は、「自己有用感や幸福感」と題した質問への結果が、軒並み低いこと。

特に、小中学校ともに低いのが
「将来の夢や目標を持っているか」
「困りごとや不安がある時に、先生や学校にいる大人にいつでも相談できるか」
の2項目。

以前の委員会でも、この点について質疑をしましたが、改善されていないことがわかりました。
*参考:https://koguchiyoko.net/nerima/20240829iinkai_bunkyo/

教育委員会からは、次のような答弁がありました。

相談しづらさについて
  • 区A:「いつでも相談できるか」という項目がなかなか改善しない
  • 「いつでも相談して」校長先生から直接生徒に言っていただくように折に触れて、校長会で伝えている
  • 検証はこれからしていかなくてはいけない
  • 「認める」が一つのポイント
  • 認められる環境、学校で過ごせていること
  • 私は認められていない、もっと認めてほしいというお子さんがこれだけいるということを把握する必要がある
  • 自分の役割がある、役割を持てる
  • 授業以外に学校生活のなかで、いろいろな役割をもち、活躍を認めてもらえるあたたかな関係性をつくっていきたい
  • 数値が上がっていく取り組み
将来の夢や目標について
  • 区A:将来の夢や目標については、模索中という児童・生徒もいる
  • 「ある」と回答できない
  • 予測困難な社会→夢を持てないということがあるかもしれない
対策
  • 区A:子どもたちが決められる授業を展開していくことが重要
  • 友達と学ぶ、意見を交換し合う、発表する
  • 小学校では教科をつなげた学習に取り組んでいる
  • 中学校では受動的な授業になっていると捉えられる
  • 学ぶものが決まっていても、学ぶ方法を自分たちで選択できる
  • 授業展開、主体性や子どもの権利が守られる授業になる

高口より質疑・要望

学校自体のあり方を変えるべき!

高口:日本の過度に競争的な教育環境については、国連の子どもの権利委員会からも、子どもへの影響が指摘されてきました。

受験の話もありましたが、競争によって自己肯定感が下がっていく。
自己肯定感の低さはそういうところに起因していると、私は考えています。

※参考:日本ユニセフ協会 https://www.unicef.or.jp/library/pres_bn2004/pres_00_03.html

人権ベースで学校の制度を見直すこと。
教育のあり方を変える必要がある
と思っています。

教科学習については、自由進度学習で、
主体的に学べるように
、進めていただきたい。

また、渋谷区では探究学習に大きく舵を切っています。
練馬区でも、総合的な学習の時間を増やし
先の見えない時代だからこそ、
子どもたちが主体的に学べるようにしていただきたい。

相談しづらさについても、相談しやすくすることにもつながるコミュニケーション教育、表現教育を行っていただきたい。
いかがでしょうか。

  • 区A:来年度以降の学習指導要領
  • 子どもたちが自ら学ぶ、教師はファシリテーターになる、というのが大きな趣旨
  • 子どもたちがまず選択できる環境をつくる
  • 的確に子どもたちの状況を把握する教員の育成の必要を感じている
  • 練馬区の先取り研究校で、授業時間を40分、5時間を午前に行い、午後の探究の時間にあてている
  • 今後研究会をもうけて、各学校に発表
  • 今後を見据えて、これからも取り組んでいきたい

オンライン授業を進めつつ、
長時間のタブレット使用への配慮も

高口:ICTの活用については、「オンライン授業をやろう」ということをずっと言ってきたので、よろしくお願いします。

一方で、最近、特に低学年の保護者からは、
小さいうちからタブレットパソコンを長時間させることの心配・懸念、
視力低下などの影響の声もいただきます。
その点もご配慮をよろしくお願いいたします。


質疑は以上です。

点数が高ければ、それでよいわけではありません。
子どもたちが安心して過ごし、自分らしく、主体的に学べる学校になっているか。

学力テストの結果を、学校教育そのものを見直すきっかけに。
子どもを真ん中にした教育への転換を、引き続き求めていきます。

あなたのご意見も、どうぞお聞かせください。