【補正予算】注目の質疑内容と詳細(2025/10/6)
2025年10月6日、補正予算の質疑がありました。
毎年、第3回定例会(9−10月議会)の補正予算は、
区内の中小企業支援のための工事や備品発注もあり、
比較的大きな額となります。
(33億円)
今回は、
・練馬区立美術館関連
→改築延期による今年度予算の減額
・大江戸線延伸基金の積み増し(15億円)
・八潮市の陥没事故を受けた、区道の点検費用
などが、主な内容。
*区の説明では、
①新規・充実事業:22億2千万円
②区内中小企業支援:9億9千万円
③施設の修繕等:2億6千万円
④その他:8301万円
・美術館・貫井図書館再整備関連経費の減
・平成つつじ公園改修経費の減…など
以下、質疑で出た注目の情報をお伝えします。
【防災・防犯】
◾️感震ブレーカー購入助成金
・区内全域の木造世帯を対象に拡大
・「区内の普及が進むよう周知啓発」
*都補助を活用
◾️練馬区住まいの防犯対策緊急助成事業
・追加の予算措置:約3000件
*当初予算を大きく超え、不足分を計上
【まちづくり】
◾️大江戸線延伸
・今年度アンケート調査を実施
新駅周辺のご意見を伺う
Q:工事着工は何年か?
区A:2040年の収支採算費用を出した
・今後スケジュールが示される
・練馬〜光が丘駅:3.8キロ→約5年半かかった
→同程度以上の工事区間のほか、土地手続きなどに一定期間かかると思われる
Q:大江戸線延伸ニュースに「200億円」の基金のことが書いていない
区A
・最新の情報を掲載している
・最新の30号では、区の役割やまちづくりを記載
・今後伝えていく
Q:不足分はすべて区が埋めるという話になっている?
区A
・「収支採算性が確保されるなかで…」云々(*答弁の意味がわからず)
・部長「 」(←*まとめると、「わかりません」という答弁)
◾️路面下空洞調査委託料(道路陥没対策)
・区費で実施
・来年度は国費を確保
*事前に確認した事項がこちら
・区独自
・今年度は緊急輸送道路が対象
・今後、バス路線や交通量の多いところを順次調査する予定
・それ以外は路面改良工事で対応(5年に1度くらいは?調査)
・H30〜R3に一度調査をしている
・その際、取付管の破損が散見、早期に着手した
・想定の工事費は7件、1件400万円
・前回調査時は10件だった
◾️LEDの街路灯交換
・現在:LED 7割
・今回の補正予算:1200機のLED化を予定
・R12(2030年度)までに完了の予定
・交換後の省エネ効果
H22と比較→7割減少、3割程度
【物価高対策】
◾️専用水道への補助
・東京都の水道無償化
内容:約3000−6000円
・専用水道の相談
・田柄町水道利用組合、大泉名水会
→組合を通じて
・西大泉の一部:新座市の水道を利用
→区から直接給付
【区内中小企業支援】
◾️予算規模の推移
R3:10億円
R4:13億円
R5:12 億円
R6:9 億円
R7:9 億円、234件
・区:確実に区内企業にまわっている
◾️入札の金額設定
・1億8000万円以上→競争入札
それ以外→指名入札
↓
・設定金額
H2:1千万円に設定
◾️異業種JV
・区:煩雑、練馬区でも限定的
【入札不調】
◾️補正予算での対応
・早期発注など→債務負担を活用:27件
・不調→再入札にそなえ、最新単価に入れ替え等:3件
・インフレスライド、複数年にまたがるものなど
→債務負担行為が多くなっている
・区「こうした傾向は当面続くものと考えている」
◾️学校施設の不調対策
・複数社にヒアリング
・債務負担行為で早期に発注
【練馬区立美術館 改築延期】
*補正予算としては、貫井図書館、サンライフ練馬で、
・年度末までの運営継続の分を増額、
・予定していた備品処分や移転の費用を減額
などの対応
Q:1社でも受注可能ならやるのか?
区A
・何社が受注可能ならやるというものではない
Q:競争性が担保できない
区A:できる
◾️コンストラクションマネジメント(CM)の評価
・CM導入が適切なタイミングにつながった
・12社と直接面談
・リアルな話を伺い、延期につながった
◾️今後
・建設市場の動向、資材高騰など、慎重に注視をする必要
・実現のための3点
①建設市場へのさらなる調査や分析
②VE/CD(バリューエンジニアリングとコストダウン)
③サウンディング調査
→実施する考え
・(工事の発注が可能と判断したら)速やかに予算措置を行う考え
・公明性、透明性の業者選定
・まずは受注可能な事業者がいることが発注の前提
・引き続き機運情勢などに取り組む
*上記の①②③の予算が今後出てくることが判明。
また新たな予算をかけることになりますね…
【文化芸術施策】
◾️屋外彫刻
・S58〜設置
◾️裸婦像・裸像
・裸体をモチーフ:32体
(約60?体のうち)
◾️基金
・2種類あったものを、H28に整理して統合
・R6:4億5千万円
活用実績なし
◾️美術品購入
Q:購入手続き
・学芸員が一次選定、必要な事項の調査
・必要と判断
→二次選定:資料収集委員会
→価格の妥当性など精査
→答申
・答申に基づき、寄贈または購入
Q:予算措置
・基本方針を策定
・体系的に作品の収集が必要
・作品の購入の考え方を精査
*これまで作品購入の予算がなかったのですが、
(必要な時に予算措置をしていた)
今後は、予算化し、必要な時に購入する
…というかたちになりそうです。
◾️有名人の起用
・区ゆかりの著名人、インフルエンサー
・重曹的な広報展開
【練馬区役所 北庁舎】
・移転後:戸籍住民課のスペース、窓口を広げる
【ベルデ】
◾️軽井沢、武石本館で
・全館空調の設計費用を補正予算
・「早期の整備に向けて取り組む」
・移動教室→R8、R9
【その他 重要情報】
*質疑に出なかったなかでの重要情報をまとめました。
◾️物価対策の福祉施設給付金
・福祉や児童施設対象
・食料品や消耗品など
・4〜9月分
・都事業対象「以外」の施設も対象にする
*都:3ヶ月延長を表明済
→練馬区としても、延長対応が求められます。
◾️保育料無償化
・保育施設の保育料収入が減るぶん、
区から補填
→その分が都から区に補填される
◾️生活困窮世帯エアコン購入費助成
・100件分を計上
*東京都が8月31日〜、8万円出すと言い出したので
◾️平成つつじ公園
・トイレ、管理棟の工事不調
→来年度にするため、起債の一部を取りやめ等
・土木・建築を別々に発注等していく
◾️総合体育館
・競技場照明LED
・競技場床補修→段差解消
*今後改築を見込んでいる総合体育館ですが
それを待てない緊急・必須の改修があるということですね
◾️練二小のねりっこ増員対応
・練馬第二小学校のねりっこ学童の利用者が増え、定員を増やすため、教室を改修
・その部屋に置いていた埋没文化財を移動させる
◾️リバースオークション
・低圧電力・特別高圧電力の施設も、再生可能エネルギーに切り替えるため
・債務負担に計上
【結果】
補正予算に
・賛成:自民党、公明党、練馬会議、立憲、インクル、れいわ、維新、参政党
・反対:共産党、生活者ネットワーク、つながる
私たちの会派は、練馬区立美術館問題については、工事延期による調整であり、解体延期はこれまで求めてきたことでもあり、今回は賛成にまわりました。
美術館については質疑をしたので、後日レポートします。
引き続き、厳しく質疑していきます!