学童待機児童数、カウント方法が変更に…他、保育関連の案件4つ【2025/5/20文教児童青少年委員会】

2025年5月20日、文教児童青少年委員会のレポート。

後半は、学童や保育について。

  1. 学童クラブの待機児童数
  2. 保育園の待機児童数
  3. こども誰でも通園事業
  4. 区立施設予約システム

前半はコチラ
https://koguchiyoko.net/nerima/20250520iinkai_bunkyo/


学童クラブの待機児童数、待機児童対策

皆さん気になっている、学童の待機児童についての案件です。

概要

委員会資料全体はこちら(PDF)

  • 在籍児童数:6538人
  • 待機児童数:51人
学年別

1年生の4人は、泉新小と練二小

※待機児童数の推移

数字のマジックにご注意を!

上記の図を見ると、急激に待機児童が減り、改善しているように見えます。

しかし……

実はこれは、2025年度、待機児童のカウントの仕方に変更があったため。

  • 区独自の待機児童対策「ねりっこプラス」
  • ランドセル来館事業

の2つが、「東京都待機児童解消区市町村支援事業」として位置付けられました。

これまで、その2事業を利用している児童は待機児童としてカウントしていましたが、
今年度から、待機児童数から除外することになりました。

そのため、数字が急激に減ったように見えるのです。

昨年までのカウント方法では+58人の「222人」

その2事業を入れると、

  • ねりっこプラス:748人
  • ランドセル来館:50人
  • 合計:798人

昨年までのカウント方法をすると、

  • 昨年度から+58人増加
  • 222人

になる、との説明。

待機児童の数え方が変わっただけで、学童の待機児童が急激に減ったわけではないのです。

往来の数字もきちんと記すべき

私としては、途中でカウントの仕方を変えたら、比較として成立しないため、
考え方を見直すこと、

最低限、往来のカウントを続けること、
その数を資料に記載することを求めました。

ねりっこ学童の限界とねりっこプラス

そもそも区は、ねりっこ学童にすれば、待機児童は解消できるとして、これまで「ねりっこ化+直営学童の停止」を進めてきました。

しかし、ねりっこだけでは学童待機は解消せず、「ねりっこプラス」を実施。ねりっこプラスは、あくまで待機児童が解消するまでの一時的な取り組みのはずが、今回の位置づけ変更を見ると、恒久的な事業として固定する可能性が見えてきました。

ねりっこでも学童待機が解消しないことは明らかです。

であれば、休止した直営学童の再開や、学童自体の増設など、きちんと安心して預けられる学童を増やす対策も、並行して進めるべきです。

民設学童の資料なし

練馬区で唯一ねりっこ学童がつくられない小竹小を筆頭に、民設学童にお世話になることで、待機児童数から除外されるケースも少なくありません。

しかし、この資料は区の学童のみ。

区が補助金を出している民設の学童クラブを含めると

  • 民設学童クラブの在籍数:398名
  • 合計:6936名

※個々の詳細は不明

民設学童まで含めなければ、明確な数がわからず、正確な対策もとれないのではないでしょうか。

2026年度に向けた取組

来年度に向けった取組として、区は

  1. ねりっこクラブの全校早期実施
  2. ねりっこプラスの拡大
  3. ねりっこひろば事業の充実
    • 冬期の終了時間の延長(今年度先行実施→R8に全校)
    • 4月中の開始

の3点を挙げています。

小竹小学校でも、夏休みのひろばの実施が実現!

「ねりっこの全校実施」を掲げつつ、統廃合で揺れる小竹小学校にだけ唯一、区は、ねりっこ学童を設置しようとしません。

これまでずっと、学童設置を求めてきたなかで、

「ねりっこひろば事業の充実」とするなら、小竹小学校でも、せめてひろばの充実をと、求めました。

そして区から

  • 夏休みの居場所事業の未実施校で、来年度、実施する
  • 小竹小も含む

との答弁を引き出すことができました。

小竹小学校でも、夏休みの居場所事業を実施する、という意味です。

学童設置までは至っていませんが、一歩前進させることができました。

これも、地域や保護者が声をあげてくださっているおかげです!

迅速な実施にはならず心苦しい思いもありますが、このことは本当に私しか議会で論じていないので、前進させることができ、感慨深いです。
地域の代弁者として、これからも頑張ります。

保育園の待機児童数

学童に続き、保育園、保育所の在籍数・待機児童数です。

練馬区は今年も、「待機児童ゼロ」をプレスリリースで発表しました。

その内訳は、以下のとおり。

「子育てのかたちを選択できる」とは?

こちらも学童同様、カウントの仕方によって、「待機児童0」となっています。

一方練馬区は、「子育てのかたちを選択できる社会」を理念として掲げています。

しかし、実際に、「選択」はかなえられているでしょうか?

たとえば、

  • 1歳児保育:46人
  • 2歳児保育:9人

→1年保育という細切れの待機児童対策。これだけでも、希望通りの「選択」は実現していないことがわかります。

一方で、練馬区は、「選択できる社会」と豪語しながら、たとえば谷原保育園を廃園にしたり、希望の多い区立直営園をなくしたりと、施策の筋も通っていません。

「子育てのかたちを選択できる」を掲げるのであれば、
「特定園を希望」さえも希望もかなえられるべきです(今は待機児童から除外されます)。

私のところには、「1歳児保育になり、2歳児で小規模に入り、3歳でまた転園」と、毎年転園を余儀なくされるという声も届いています。

「待機児童ゼロ」をプレスリリースし、誇る裏側で、理念とのちぐはぐさが際立ちます。

※参考:練馬区プレスリリース「保育所等利用待機児童数ゼロ “5年連続”達成」
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/koho/hodo/r7/r704/20250425.html

こども誰でも通園事業の試行

2026年度、国が本格実施する「こども誰でも通園制度」。

その前段で、今年度、試行実施することに。

概要

  • 実施を希望する私立認可保育園、私立幼稚園、地域型保育事業所
    • ※希望はこれから確認する
  • 利用手続き

  • スケジュール
    • 6月11日:手続き開始
    • 7月1日~:利用開始

 

区立施設予約システムの更新・統合

使いづらい!と私自身感じてきた、練馬区の施設予約システム。

これまでは、1つの予約システム以外にも、地域集会所、ココネリと、3システムが運用されていました。

それが、ようやくシステムが統合されることに。

システム未対応の施設とあわせて、112施設が1つのシステムで予約できるようになります。

スケジュール

  • 2025年9月まで:システム開発・テスト完了
  • 10月~
    • キャッシュレス決済導入
    • 新システムでの団体登録受付開始
    • 利用者コールセンター開設
  • 2026年1月~:新システムで予約受付開始(7月分から)
  • 7月~:新システムでの利用開始(旧システム停止)

主な変更点

  • 1団体1IDに
  • 登録手続きはオンラインでも可能に
  • 抽選日の統一
  • 利用時間:原則1時間から可に

→今、ココネリは、午後~夕方の間の「17-18時」が使えないので、それも不便。あわせて改善を求めました。

使いづらさは、改善されるか?

とにかく、言いたいことは一つだけです。

使いやすくなるように!!!

私自身が予約することも多く、不便なのは……使用用途(学習など)をまず選ばせるところ。

ユーザー目線では、まず、「日時」(ある程度幅を持たせたり、複数選べるとベター)。

日時のあと、

  • 場所(近隣や、駅近の施設があいているか等)
  • 規模(何人くらいの部屋か)

など、条件を絞り込んでいきたいのです。

とにかくユーザー目線で使いやすく!を強く訴えました。