立野町に認可保育園を誘致する計画【2025/4/22文教児童青少年委員会】

2025年4月22日、文教児童青少年委員会のレポートです。

仮称立野町こども施策関連用地における認可保育所の整備・運営事業者の募集

概要

■土地の無償貸付

2024年度に、練馬区が生産緑地を買取り。区有地にしたその土地を、無償貸付(30年間)。

建物の整備(建設)から運営までを引き受けられる事業者を募集する、というかたちです。

■事業者への条件

土地が無償ということもあり、区としていくつか条件をつけます。

  • 0~5歳児
  • 定員は95名以上
  • 民設の子育てひろばをつくる
  • その他、地域に必要な子育て支援サービスを提案・実施する
  • 近隣商業地域部分(3F建まで建築可)を十分に活かす

「地域に必要な子育て支援サービスを提案」とありますが、区として子育てニーズ調査を行っており、区が把握しているはず。

高口からは、区が「地域ニーズのあるこの事業をやって」と指定したほうがいい、と述べました。練馬区は「民間の柔軟な発想で提案」してほしい、との答え。

たとえば、コワーキングスペース併設の託児所、などでしょうか?
そういう形で働いていらっしゃる方も、高口の周りにおります。

■スケジュール

  • 2025年
    • 5月:近隣住民への説明→募集開始
    • 6~12月:事業者選定
  • 2026年3月:基本協定等の締結
  • 2026年4月~2028年3月:工事(事業者が実施)
  • 2028年4月1日:開園

工期は長く、丸2年間。

現在、工事の遅れが様々なところで生じており、「十分な時間を確保」と練馬区。

ただ、工期が長くなる分、工事費はあがるので、事業者にとっては負担になる、という課題もあります。

質疑より

■建設の経緯

近隣には、直営の区立園「関町保育園」のほか、
私立認可2園、小規模地域型が1園あります。

『第3期練馬区子ども・子育て支援事業計画』の策定時、「石神井エリアの保育ニーズが高い」「需要が高い」ことがわかり、
今回の新設園整備を決定した……

というのが、練馬区の説明です。

■近隣の直営園(関町保育園)

一方、廃園を進められようとしている区立谷原保育園も、石神井エリア。石神井エリアは保育需要が高いのに、なぜ谷原保育園は閉園するのか不思議ですが…

谷原保育園でも、近隣の生産緑地を転用し、私立の認可保育園をつくりました。

今回の土地の近くにあるのが、区立関町保育園で、直営園です。

今回も、谷原保育園のように、新しい私立の認可園が近くにできたという理由で、関町保育園をつぶすのではないか?
という点が、心配になりますが……。

その点を、別議員が質疑すると、

  • 区立保育園の廃園は『公共施設等総合管理計画』で示す
  • 現状は関町保育園の廃園は示されていない

という区の答弁。
現時点では関町保育園の廃園の予定はないけれど、今後の計画はわからない、という含みも持たせた答弁です。

しかし、そもそも「石神井エリアの保育ニーズ」は高く、関町保育園も必要なことは明らか。
関町保育園を残すことを、高口からも求めました。

■人員配置の指定は?

この直前の案件で、「看護師・栄養士の配置」について陳情質疑がありました。
https://koguchiyoko.net/nerima/20250422iinkai_bunkyo_chinjo_kangoshi/

そこで、
「看護師、栄養士の配置は条件になっているのか?」
と、高口が確認したところ、

練馬区からは
「要綱を取りまとめている」ところで、
まだ決まっていない、との答弁。

委託園では全園配置しているので、今回も契約条件の一つにすべきと、高口は求めました。

■立野地区区民館の改築

近隣の立野地区区民館は、2028年度から、改築工事に入る予定。

https://www.city.nerima.tokyo.jp/shisetsu/community/chikukuminkan/tateno.html

立野地区区民館内には、ぴよぴよがありますが、新しい保育園に子育てひろばをつくることにより、工事期間中も親子の居場所が確保されます。

工事の遅れ等で、時期がずれればそこが接続できなくなります。
地域に不可欠な施設の建設に、力を入れていただきたいと思います。