①『練馬区教育振興基本計画中間見直し』②『第3期練馬区子ども・子育て支援事業計画』に、パブコメを送ろう!③西大泉ぴよぴよ再開【2024/12/9文教児童青少年委員会】
2024年12月9日の文教児童青少年委員会のレポート。
超重要で、パブコメ受付中の計画が続出。
今回は、
『教育振興基本計画中間見直し』と
『第3期子ども・子育て支援事業計画』
の2点!
子育て、教育に関わることが全般的に網羅された2計画。
子育てや教育で意見がある方は、ぜひぜひ!パブコメで正式に伝えるチャンスです!ぜひ!
最後に、西大泉ぴよぴよオープンの情報もあります!
子どもの意見の聞き方は…
「こども基本法」の制定で、こどもの意見表明権、こどもの意見聴取は、しなくてはならないものになっています。
練馬区もパブコメで、「キッズページ」を設け、子どもの意見も募集。
キッズページはこちら(教育振興基本計画)
キッズページはこちら(子ども・子育て支援事業計画)
これまで全くなかったことを思えば、前進です。
一方で……そもそも子どもの計画をつくる前に、こどもの意見聴取を行い、それに基づいた計画とすべきです。
今回、『第3期子ども・子育て支援事業計画』では、「小3・小5」でのアンケート等を実施。
学校の負担となり、全学年は難しいそうで、行動範囲の広がる3年生と、高学年の5年生に絞ったそうですが……
『教育振興基本計画』や、大泉第二中学校を4つに分断する取組方針、学校統廃合の計画(適正配置実施計画)など、すべて子どもの意見は聞かれずに作られました。
その時点で、「こども基本法」の理念にそぐいません。
「パブコメでキッズページつくったからOK」
「学校タブレットPCのブックマークに加えたからOK」ではないのです。
他自治体では、こどもの権利条例をつくり、こども会議を開くなど、積極的に動いている自治体もあります。
練馬区も、そういった体制、子どもの意見を聞いて計画をつくり実施する体制をつくるべきです。
そうすれば、学校に負担をかけることもありません。
ちなみに、周知する施設についても、たとえば子育ての計画なら、子育てひろばに置くなど、対象者が来るところでしっかり周知すべきです!
練馬区教育振興基本計画 中間見直し(素案)
【参考】https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/pubcom/oshirase/kyoiku_shinkou.html
■概要
今回は「中間見直し」、つまりもとの計画を変更する部分が中心です。
目次を見ると、ざっと内容がわかるので掲載します。
赤字が、「アクションプラン(年度別取組計画)掲載事業」といって、簡単に言うと、練馬区が力を入れていこうという事業です。
■パブコメの書き方ポイント
練馬区的には「何ページのどこどこについて、もっとこうしたほうがいい」等の意見を書いてほしいのだと思いますし、
それができればぜひ。
ツッコミを入れたいところも多々あるので、「ここはおかしい」など…
ご意見を送ってください。
ハードルが高いようなら、あまりかまえずに、書きたいことを書けばOKです!
とにかく送ることが大事!
たとえば、不登校なら「取組の視点3」の「重点施策1」が当てはまります。
そこで、不登校の考えを送ればOK!
- 関心がある項目を見付けて、意見を送る
- 見つからなければ、そのまま送る
今回の計画は、教育全体を網羅しているので、他計画ともつながっています。
たとえば統廃合なら、『区立学校適正配置第二次実施計画(素案)』など。
面倒ですが、両方の計画に、意見を送るほうがよいと思います!
高口的注目ポイント
今回案件が多すぎて、十分な質疑時間が頂けなかったのですが…
その中から幾つか、質疑した点をお伝えします。
■学校施設の複合化(周辺の区立施設との一体的整備)
↑「学校の改築時に、周辺区立施設を可能な限り複合化を検討」とあります。
(日本語おかしいし、表の左側も間違っているんですが、それは置いておきます)
施設の複合化。
旭丘小中一貫教育校でも進んでいますが、1階に区立施設と特別支援学級が入り、2~4階で通常級などが入ります。
4階までの昇り降りは大人も子どもも大変です。
学校は、誰のための施設か?
まず、子どもたちの、教育のための施設であるべきです。
■校内別室指導支援員の配置
今年度「施行・検証」で、現在は20校のみ。
拡大するのは2年後の「令和8年度、2026年度」
……遅すぎるのでは……
配置された学校とされていない学校で、対応に差があるのは不公平。
全校で早期に実施を求めました。
■断熱改修も計画に入れよう!
今年度、小学校全校で、最上階の温度測定が行われました。
実際に、基準の28度を超える学校もあったとのこと。
命の危機を感じる暑さ、断熱改修は待ったなしに不可欠です。
……にも関わらず、全く計画で触れられていません。
- 計画に入れること
- 中学校で測定を実施していないので、実施すること
- しかしそれを待っていると暑くなるので、来年度断熱改修を行うこと
を求めました。
練馬区は「断熱は改築校で進めている」「長寿命化校では、何が効果的か検討」というのみ。
子どもを暑さ、熱中症から、本気で守っていただきたいと思います!
↑と、こんなふうに、「載っていないことを載せてほしい(やっていないことをやってほしい)」と、パブコメで求めるのもアリです!
第3期練馬区子ども・子育て支援事業計画(素案)
【参考】https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/pubcom/oshirase/03kodomokosodate.html
■概要
こちらも、子ども・子育てで、教育部門を除いたあらゆる事業が網羅されています。
パブコメは、練馬区の子ども・子育て事業で感じたこと、改善や実施してほしいこと等を、思いのままぶつけて頂けばOKです!
そのうえで、内容ですが…
概要版がコチラ↓
新しい取組として
- ICTを活用した相談環境の充実
- こども誰でも通園制度
- 学童クラブでの昼食提供
- 児童養護施設等の手を離れた若者の自立を支援
という4点が挙げられています。
高口的注目ポイント
■学童クラブでの昼食提供
特に、保護者から要望の高かった事業が、ついに実現!
計画では↓このように記述されています(P42)
具体的に「こうしてほしい」、「こういうシステムを希望する」など、実際の運用面での意見を送るとよいかなと思います!
■こども誰でも通園制度への危惧
再来年度(2026年度)国として始めることになる、「こども誰でも通園制度」。
練馬区でも来年2025(令和7)年度に試行実施をする、と計画にあります。
一方、様々な課題や懸念が…
- 国が示したスキーム→「1時間あたり850円」で、施設の採算がとれない
- 月10時間→不足
他にも、制度として「児童福祉法に基づかない事業」という点は大きなところ。
これまで保育は、児童福祉法に位置付けられることによって、保育の権利として安定していました。
こども誰でも通園制度では、介護保険のような保険料をとることも検討されており、それを足掛かりに、児童福祉法に基づく保育の権利自体がなし崩しになっていくのでは……という懸念、指摘があります。
■障害への理解促進を、小さい時から!
P48-49では、「支援が必要な子どもや家庭への取組の充実」が掲げられています。どれも重要な取り組みです。
一方で……ぜひ計画に加えて頂きたいのは、周囲への理解・啓発。
今回、練馬区は『特別支援教育実施方針』を示しており、そこには保護者への理解啓発なども記載されています。
個々の支援、事業も大切ですが、障害のある方が社会で生きやすくなるためには、何より、社会の理解が大切です。
そもそも、「インクルーシブ」とは、人権としての問題だと指摘する専門家もいます。
制度としての問題です。
最近、重度の障害当事者のお話を伺いました。
小中は地域の学校に通い、その時は「意識せず、自然に共生できていた」そうですが、その後、望んでいない支援校に行くことに。
その時の傷ついた経験などから、今は障害のある子どものアドボカシー活動をされている方です。
「とにかく、まず分けない」
ことが重要だと、おっしゃっていました。
ともに生きる、共生社会には、小さい頃からわかりあうことが、重要です。
練馬区にはぜひ、未就学児から、社会の理解が進む取組をしていただきたいと思います。
西大泉ぴよぴよ、オープン!
こちらは計画とは関係ない案件ですが……
2023年度末、賃貸借契約の解除により閉室していた「西大泉ぴよぴよ」。
新たな場所を借り、来年1月20日(月)より開室することになりました!
- 練馬区西大泉四丁目9番1号
- 面積:171.09 ㎡(ひろば室 135.88 ㎡、事務室ほか 35.21 ㎡)
- 開室日時:週6日(月~土曜)午前 10 時~午後5時
内覧会は、現在調整中。
広さは、前3DK107㎡→新135㎡と、30㎡ほど広くなります。
一方、こちらはJAあおばの跡施設で、こちらも賃貸借契約となります。
前回、賃貸借契約終了で閉室となっているため、長く安定して続けられるように……と、求めました。