学童待機児童、最多の387人。新事業ねりっこプラスの課題とは/5/28練馬区議会 文教児童青少年委員会レポ

5/28文教児童青少年委員会レポートです。

増え続ける学童待機…対策は十分か?

★今年度の待機児童数:387人

  • 前年度より+21人



…↑ご覧のとおり、右肩あがりに増え続けています。

*各学童の内訳はこちら↓
*クリックすると大きくなります。

 

 

★昨年度、342人分枠を増やすも、足らず…

  • 昨年度増やした枠
    1. ねりっこクラブ8校…210人
    2. 民間学童2施設…55人
    3. 区立学童上限引き上げ…77名

→つまり…ねりっこ化+民間+上限を増やすだけでは、追いつかない実態が、明らかになったと言えます。

★今年度の練馬区の学童待機対策は?

以下は、これまでもやってきた事業が実施されます。

  1. 放課後のランドセル来館
  2. 放課後のひろば
  3. 夏休みの居場所事業@児童館
  4. 夏休みのひろば事業@ねりっこ

 

各詳細委員会資料をご覧ください→待機児童対策

★来年、2021度の待機児童対策は?

  1. ねりっこクラブの拡大=新規10校予定
  2. 新事業「ねりっこプラス」

★「ねりっこプラス」とは?

  • 対象:ねりっこクラブ実施校で、学童待機の児童
  • 場所:ひろば終了後のひろば室
  • 内容:学童の支援員が保育をする
  • 時間:ひろば終了後(17時/冬16:30)~18時
  • 延長保育あり:朝8時~/夜19時まで
  • 保育料:月額1000円
  • 延長保育料:学童と同額
ねりっこプラス、気になる点は…?

この事業は、ねりっこでさえ待機になった家庭にとって、緊急的に必要…という点は理解します。

一方で、こどもの目線では、気になる点があり…以下、質疑しました。

Q 高口

  • そもそも18~19時までの預かりが必要という時点で、本来なら学童に入るべき子ども
  • おやつもなく、安定的な保育にならない
  • 質の高い保育という点で、どのような対策をとるのか?
  • 恒久的な事業として考えているのか?

A区
●待機がいるための緊急措置→待機児童がいなくなったらやる必要はない
●1人以上いれば実施
●学童に準ずる事業、支援員をつける
●学童に入れるのが望ましい


…と区は答えました。もちろん現場は皆さんプロですが、質の高い保育のためには、支援員がいればいい…というものではないはず…。現場の感覚とは乖離しているように感じます。

ねりっこプラスは、あくまで緊急的な事業であり、学童待機を解消することが大前提だと思います。

★新型コロナウイルスと逆行する大人数学童

もう一つ、新たな問題として…新型コロナウイルスがあります。

ねりっこクラブは、1ユニット40-45人。それが2-3ユニット=90人、130人にもなり、大規模化は避けられません。また、練馬区は、ねりっこを作ると同時に、既存の学童閉鎖を基本にしています。

新型コロナウイルスで、人数を減らすことが求められる今。少人数の学童の数を増やしていく、ねりっこができても区立学童を減らさないことも必要ではないでしょうか?

その点で、質疑しました。

Q 高口
●新型コロナウイルスの影響を踏まえ、今後の学童の方針を再検討すべきではないか?
●学童の先生方の給与、待遇向上も、施策に掲げるよう要望する
A 区議会
●ねりっこで枠を増やせば、定員を引き下げられる
●面積基準1.65㎡など守っている


1.65㎡というのは、確かに国の基準ではありますが、保育園以下のとても狭い基準ということは、一言添えておきたいと思います。

新型コロナウイルスは、今後の学童のありかた、待機児童対策についても、再検討を促していると高口は思います。練馬区にも、その点の対策、対応をしっかりして頂きたいと、今後も求めていきます。