公立保育園民営化!!?学校の長寿命化!?子どもを守るパブコメを!!「練馬区公共施設等総合管理計画(実施計画)」(素案)

12/10文教児童青少年委員会より。

「練馬区公共施設等総合管理計画」とは?

その名のとおり、練馬区の公共施設のこれからを決める、総合的な計画です。今回「素案」が出ているのは、「2020(令和2)~2023(令和5)年度」。

あなたのまちの施設も載っているかも…ぜひチェック&意見を送りましょう!

★期間:12/11~1/17

★練馬区HP「区の計画(素案)へのご意見を募集します(全8計画)
→「公共施設等総合管理計画〔実施計画〕(令和2年度から5年度)(素案)にご意見をお寄せください

パブコメを受けて修正をし、2月頃「案」として発表され、4月からスタート。

高口的注目ポイントをを参考に、ぜひ、意見を送ってくださいね!
(メールでほいっと送るだけ、簡単ですよ~)

注目の改築・改修施設はこちら…!

★旭丘小中一貫教育校に、栄町学童&敬老館が移転!

  • 旭丘小中一貫教育校の施設内に、
  • 栄町児童館→学童クラブをあわせて移転
  • 栄町敬老館→「街かどケアカフェ、地域包括支援センター」に機能転換し、移転
  • R2基本設計→R3-4実施設計、R4-5工事

<ここが問題!>

  • 小竹小の学童は、旭丘小中まで通うことになり、遠い!
  • 児童館、学童は、現在直営→移転にあわせ、民間委託されるのでは?と危惧
  • 学校内に児童館を置くことのデメリットは?(子どもが気兼ねなく通える場になるかどうか等)
  • 栄町のところには、栄町保育園だけが残る計画。
    しかし今計画には、保育園の改築などは書かれておらず、不透明
  • 今後、栄町保育園も、改築とあわせ、委託が入るかも…

<こんな意見を!>

  • 栄町児童館、学童の民間委託をしないでほしい!
  • 小竹小の学童が遠い!小竹小を改築し、校内に学童を!
  • 旭丘に行くと、児童館に行きづらい。今のままの場所にしてほしい!
  • 乳幼児おやこの来館多数、不登校児の居場所機能、外国人の子どもの対応、中高生など、多岐にわたる児童館の機能を考えるべき!

★春日町青少年館、春日町地区区民館、春日町地域集会所が統合・再編へ

  • 統合・再編や機能転換を検討し、改修・改築の方向性
  • R2検討→R3決定→R4-5決定に基づく実施

<ここが問題!&こんな意見を!>

  • ひきこもり支援、手薄の10-20代、若者支援の拠点となる青少年館。その機能が薄まることのないように!

★向山小学校、田柄中学校→次期改築校へ

  • R2調整→R3基本設計→R4実施設計

★石神井庁舎移転は、石神井公園駅再開発ビルの前哨戦

  • 石神井庁舎、再開発ビルへ移転する機能→R2決定

<ここが問題!&こんな意見を!>

  • 100メートルを超える再開発ビル、駅前に道路…ビル風の吹く車中心の石神井公園になってしまう!
  • 大きなビルや道路中心のまちづくりは古い!
  • 商店街を中心に、歩いてたのしいまちづくりへの転換を!

★その他…

  • 美術館、貫井図書館、サンライフ練馬をあわせた中村橋の再整備
  • 生涯学習センター&練馬図書館の大規模改修
    ・R1基本設計→R2-3実施設計→R3-4工事
    ・工事後、練馬図書館は指定管理へ?
  • 都営住宅(上石神井四丁目団地)の建て替えにあわせ、子ども家庭支援センター分室
    ・R4-5開設
  • 他、多数!ぜひ計画のチェックを!

「長寿命化」=80年まで延長の施設が明らかに!

★学校施設の「長寿命化」とは?

  1. 耐震性(Is値0.7~)
  2. コンクリートの圧縮強度(13.5N/㎟~)
  3. コンクリートの中性化(深さ30mm未満)
  4. 鉄筋の腐食状態
  5. 筋かいのたわみ

↑の基準で、築55年以上の学校をチェック。

  • 基準を満たす学校は「長寿命化」=80年まで延長できるよう、大規模改修
  • 満たさない学校は、「築60年をめどに改築」

発表された学校名は、こちら!

<長寿命化を検討>

  • 小竹小、石神井南中、大泉学園中、中村西小、開進第一小、開進第二小、豊玉第二小、練馬第二小、大泉小、大泉第二小
  • 体育館
    上石神井中、豊溪小、豊玉第二、石神井南中、大泉学園中

<築60年をめどに改築>

  • 向山小、練馬東小、田柄中、豊溪小、立野小、上石神井中、練馬小、貫井中、大泉中

★問題1:躯体以外の状況を、確認していない!

  • 計画が踏まえている文科省作成の「学校施設の長寿命化計画策定に係る解説書」では、躯体以外の老朽化状況を踏まえて計画を策定するよう、書かれています。
  • しかし今回の区の計画は、躯体のみをチェック
  • 躯体以外の老朽化によっては、大規模改修に多額の予算がかかることを、考慮に入れるべきです

★問題2:長寿命化の工事は、数億円かかる!

*あくまで一般的なめやす、これまでの区の標準的な工事費で、状況によって異なりますが…

  • 外壁、屋上防水→1億5千万円
  • 給排水→9000万円
  • 空調設備→7000万円
  • 電気設備→3000-4000万円

フルセットなら、3-4億円

当然、長い目でみたら、「改築したほうが安上り」ということも、あり得まるのです。

★問題3:電気設備がかなり古い!

先日、ある小学校で停電が起き、点検の資料を取り寄せました。

停電の1カ月前に点検を終えたばかり。

そして点検資料には、

  • 「不適合」
  • 「これらの設備をこのままの状態で使用されますと感電や電気火災になるおそれがあり、また配電線への波及事故となることも考えられます」

と書いてありました。

順次交換を行っているものの、「20年めやす」を過ぎて、キュービクル等を交換できていない学校が、他にもある状況です。

今回は停電で済みましたが、今後大きな事故が起こる前に、差し迫った危険も、早急に対応する必要があります。

★鍵を握る、小竹小

小竹小は、最も古い60年。

中性化の深さは基準を下回りましたが、鉄筋の状態が「良好」だったため、「長寿命化検討」へまわされました。しかし、老朽化しているのは、躯体だけではありません……。

同じく築60年の向山小は、改築校へまわりました。

長期的な視野、躯体以外の老朽化状況、電気設備の状況など広い視野で、本当に長寿命化でいいのか、改築すべきではないか等、検討する必要があるのではないでしょうか。

大問題!!!保育園は「民営化」へ?

区は、区立保育園60園を、すでに20園民間委託。

さらに委託を進め、あちこちで、保護者の必死かつ切実な委託反対の運動が起きています。

委託のもととなるニーズ調査にもほころびが生じ、委託するとサービスがよくなるという主張も、延長保育の制限が明らかに……。

何のための、誰のための委託??

と疑問視されるなか、何より保育士不足が深刻、待遇改善も進まないなか……

「民営化の協議」の発表に踏み込んでしまいました。

★民営化、何が問題?

区の説明では、

「区⽴施設の⺠営化とは、施設の設置・運営の主体が⺠間事業者となることです。
必ずしも、施設の⼟地や建物を⺠間事業者が所有して、独⽴採算により運営することを意味する
ものではありません」

としていますが、逆に、「施設の⼟地や建物を⺠間事業者が所有」することもありうるということ。

その土地や建物は、区民がこれまで税金をかけて作り、育ててきたもの。区の共有財産です。それを手放すことは、重大です。

民営化ですから、事業者の意向による急な閉園、方針転換なども、思いのまま。制度として、「そんなことはさせない」と区がいくら言っても、口出しはできないのです。

実際に世界では、民営化で多額の負債を背負い、「再公営化」の動きが出ているのです。

つまり、私たち区民の税金をかけて作ってきたのに、区民の目、声、手は届かなくなるということ。

損をするのは、誰か? ……区民です。

私たちは、本当にそれを許していいのか?
子どものための保育とは、保育の質とは何なのか……?

ぜひ、パブコメで、「民営化反対!」の意見を送って頂きたいと思います。